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第08話 俺だって料理はつくれる


 暗い闇の中、俺は何かに導かれている。

 まだ、よく分からない何かに導かれて、どこに行き着くのかも分からずに進んでいる。

 聴き覚えのある何かに導かれて……。


 日の光が俺の顔を照らし、強引に起こそうとしてくる。

 カーテンを閉めようとするが、起きなくてはしめることができない。


 ぼーっとしながら、朝食の準備をして加奈を起こしにいく。

 部屋を開けると、加奈ではなくなつめが寝ていた。

 昨日あった出来事をすっかり忘れていたため、少しの間理解をするのに時間がかかった……。



 今日は土曜の朝。 そんな朝というのは10時過ぎまで寝ていたい。

 いつも土曜の朝は、加奈の部活があるので、朝食も俺が用意しているのだ。

 といっても、食パンにハムエッグをのせただけなのだが……。


 なつめも目を覚まし、両手をぐっと上げてから、俺がいることに気づいたようだ。

「おはよー」

「あぁ、ようやく起きたのか」

「へぇー、美味しそうにできてるじゃん」

「加奈がいないのを忘れて作っちまったから、食べてけよ」

「じゃあ、いただこうかな」


 なつめはあっという間に完食した。

 手作り料理をペロッと平らげてくれるのはとても嬉しい。

「ごちそうさま」

「おう」

 食後の休憩をはさみ、なつめは立ち上がって口を開いた。

「いやぁ、昨日は色々と迷惑をかけたねぇ」

「まぁ、いいもん拝めたし問題ない」

「…………」

あ……この流れはもしや、どつかれるのか………。

「すまん、なんでもない」

「私からはノーコメントで」

「コメントぐらいは残してくれ」

「美味しかったよ」

「あぁ、俺も美味しかったよ!」

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