第13話 幼なじみは病欠中
久しぶりにひとりで下校をした。
なつめと話しながら帰ってるせいか、風景に目をくれることもなく、いつもの通学路が新鮮に見えた。
「やべっ、たしか食材切らしてたよな」
目的地は家から商店街に変更。
ずっとモヤモヤしていたのは、食材を買って切らしていたことだったのか。
「こんにちは、おじさん」
「裕太くん、いらっしゃい。 今日は何にする?」
「カレーにしようと思ってるので、適当になんか下さい。 あと、風邪ひいたときに食べやすい果物とか……」
「カレーだな、ならここら辺がいいかな。 隠し味にハチミツとリンゴなんてどうだ?」
カレーに入っているだろう王道の食材と、風邪を引いたときに食べやすそうな果物を用意してくれた。
「誰か風邪でも引いたのかい?」
「まぁ………、なつめが風邪をこじらせて………」
「いつも元気なのに珍しいね。 おまけにこれもつけておくから、ちゃんと食べて元気になるように言っといてくれ」
「いつもありがとう、おじさん」
「あいよー」
「ただいまぁ」
買ったものをしまってからはリビングでくつろぐことにした。
くつろいでいると、ふと目にとまるものがあった。
数日前にうちに届いていた謎の手紙。
裕太へと書かれたその手紙には、郵便局の印もなければ、送り主の名前もない。
封を切ると中には手紙が1枚と、何かのチケットが2枚。
手紙には「よければコンサートに来て下さい」と書かれているだけで、その他には何も書かれていない。
「こわっ……」
俺はそっとチケットを中に戻した。




