表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

11/32

第11話 幼なじみはバイオレンス馴染み

腹は膨れなかったが、午後も引き続きあの歌についてを調べることにした。

駅前の公園にあるベンチに腰を掛け、スマホを手に取る。

図書館は使い物にならなかったから、とりあえずネットで、調べる手段を探す。

「ほうほう、そんな手があるのか」

どうやら、鼻歌を検索することができるアプリがあるようだ。

すぐにダウンロードをして、鼻歌で歌ってみる。

「らららん、らーらーらぁん」

検索結果は、ヒットした曲は0個。

「んだよ、こいつも使えねぇのか」

音痴には厳しいアプリだった。


悩んだ末に思いついたのは、あの歌声を録音して検索すればいい。

「作戦名は、JKの生歌録音作戦だっ!」

よーく考えてみるが、歌声の主が校内の生徒とは限らない。

「まぁ、可愛いJKが歌ってるに違いないから、作戦名はこれでいいか」

すぐ実行に移したいが、今日は土曜だ。

普段なら過ぎてほしくない日なのだが、今回に限っては早く過ぎてほしかった。


ベンチから立ち上がり、夕飯の支度をするためにスーパーに寄る。

必要なものだけ買い揃えて、無事に帰宅。

「ただいまぁ」

靴を脱ぎリビングへ向かうと加奈がいた。

「おかえりー」

「今日は早いんだな」

「まぁね、今日は予定より早く終わったんだよ」

「久しぶりに晩飯を一緒に食えるな」

「もうお腹はペコペコだよ。 おにぃ、早く作ってー」

「まぁ、待ってろ」

加奈の方が料理は上手いのだが、自分で作ることはあまりない。

「そういえば、おにぃに手紙が届いてたよ」

「後で見るからテーブルに置いといてくれ」

俺宛に手紙なんて珍しい。

内容が気になるが、まずは晩飯を作らなくては……。


「よし、盛り付けもできたから、テーブルに運んでくれ」

「おいしっそー」

「ほぼ毎日作ってりゃあ、上手くなるよ」

我が家のリビングには5人分の椅子があるが、両親は不在のため、今は2人分しか使っていない。

なつめが来ると3人分必要になるが、最近は加奈が不在のことが多く、我が家の食卓は寂しい。

今日は、久しぶりに加奈と食卓を囲むことになる。

「おにぃ、あとワンセット必要だよ」

「何いってんだ。 2人分だろ?」

「なつめちゃんからお邪魔するよーって連絡があったの」

「おいおい、どうゆうことだよ」

よく家に来るようになったとは思っていたが、にしても回数が多い。

別に迷惑とかそういうことではないが、急に回数が増えたため、何かあるのでは?と思ってしまう。


「おにぃ、なつめちゃんが来たみたい」

加奈が玄関の方に走っていき、なつめを連れてくる。

「よぉ、なつめ」

「ご飯食べに来たよー。 それと昼のことでちょっと」

あ……。

あれっすね、あれですよね。

あれしかないですよね。

「可愛かったぞ」

「そう………」

何で黙るんだよ。

マイシスターもキョトンとしてるぞ!

「おにぃ何かしたの?」

「いや、たまたまなんだ。たまたま入ったらいたんだ」

とりあえず誤魔化して………その場しのぎでも。

「へぇー、たまたま」

「女の子がたまたまなんていっちゃダメだぞ。 な?」

なつめが加奈に合図を送る。

「加奈ちゃん、裕太を捕まえて」

「なんだかわからないけど、おにぃごめんねっ」

加奈に体を拘束される。

下着をつけていないのか、胸の触感が直に伝わる。

「かっ、加奈! 加奈ちゃん? お兄ちゃんヤバイかもしれない。 今すぐに拘束を解いてくれ」

あぁ、妹なんぞに下半身が反応しそうでヤバイ。

許してくれ妹よ。 腹が膨れる前に俺の……。

なつめから拳が飛んでくる。

拳をよければ加奈に当たってしまう。

ここは手で受け止めよう。

だが、遅かった………。

ゴリッ!!

エグい音と共に俺の体は吹っ飛ぶ。

何度受けてもなつめのパンチは痛い。

ばい菌を吹っ飛ばす力もあるだろう。


「だから殴るのは反則だろ、バイオレンス馴染みっ!」

「加奈ちゃん、晩ご飯食べよー」

「はーいっ」

コイツら……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ