七話目『混乱と謎の人物』
タクトは目覚めたベットから起き、洗面場へ行く、眼鏡を取り、水を流す、その両手で溢れ出るほど水を汲み、その水で顔を洗い流す。
「争いってのは殺し合いなのかな...だから若葉さんは人を殺す度胸とか言ったんだね」
額から水が流れ落ちて地面に落ちる音が洗面場に響き渡る、そして横に飾っていたタオルを取り、顔の水を拭き取る。
そしてタクトはリビングへ行き、時をその目で確認する、まだ深夜の二時だ、さすがに出来事が重ねあって起き、混乱状態のタクトは疲れを感じ、深い眠りに着いた。
____翌日
タクトの部屋全体に目覚まし時計の凄まじい音が鳴り響く、タクトはすっかり疲れを癒し、学校へと支度をし始める。
階段を下りてリビングへ向かい、タクトはおはようっと言うと改まって誰もいない孤独感を身の体で感じた、そこは誰もいなく、ただリビングの机の上に朝ごはんが置いてあるだけ、タクトははぁ~っと溜息を吐くとその朝ご飯を食い始めた。
「で、今年の奴らはどうだ?」
(変わりませんよ、いや、一人だけ私に反論していた子が居た感じがします、名前は.....タクロっでしたっけ?あの子は面白いですよ。)
「へぇ~タクロ...っか、お前が面白いって言うなら相当面白いんだろうなぁ~ヘッヘッへ」
真っ白い部屋で一人の男性が謎の声に馴れ馴れしく声を掛ける、謎の声が答えたタクロっという男性は果たしてタクロではなくタクトなのではと疑いが掛かる、でもその人達の会話ではタクロで筋が通る。
日差しが良く、小鳥達の演奏が聞こえてくるその道路は、タクトを導いているかのように一直進に敷かれている、タクトが肩から落ちそうな鞄の体勢を立てなおした時だった、後ろの方から誰かが走ってきている音がするな~と思ったタクトはゆっくり後ろを振り向く、タクトが振り向いた時はもう遅かった、走ってきた誰かがもう目の前にいたのだ、もちろんタクトとぶつかって、二人共その場に腰を着いた。
「あ~もう、すみません、って白の鍵?」
タクトは白の鍵を首飾りにしていたからぶつかったその反動で白の鍵が地面に落ちてしまった、そしてぶつかってきた本人がそれを見て、口にした。
「おまえも参加してるの?」
黒髪で普通、学生服はタクトと同じ高校、その男子がタクトに向かって聞く。
「参加って...なんなんですか」
タクトは質問に質問を乗せ、聞く。
「なんだ、契約したばっかの新米か~、くぅ~俺の方が先輩だ~」
「あ、あの、何言ってるのか、分からないんですけど」
「ああ、君の名はなんなんだ?」
「え?ああ、風雅タクトですけど...」
「そうかそうか、タクト君、さて次は俺だな、聞いて驚け!なんと俺様の名は上田 条だ~~~!....驚いたか?」
「へ?...」
突然現れた謎の男子、上田 条、コイツがタクトの人生をひっくり返す事になるとは誰もこの時は思わなかっただろう。
(o`3´o)