二話目『謎の女と謎の【白】』
二回目!(。>皿<。)
爽やかな風と目の前全体に広がる青空がマッチして、気持ちを落ち着かせるその日、少年にとっては思いもしない出来事が起きた、少年の目の前にいきなり現れた大男は小さな鍵を少年に委ねると、この地から去ったかのように少年の目の前から消えた。
少年はその涙で荒れた目を擦り、言葉をはした。
「....今日は、疲れているのかな?」
すると少年は手の平を広げ、小さい青白い鍵を眺めて、不安を浮かべる。
(この鍵、なんか特殊な様な?)
いくら考えても止む得ないと少年は思い、その鍵をポケットに詰め込んだその時、屋上の入り口の扉が勢い良く開いて、何が出てくるのかと思うと、人影が物凄い勢いで少年の方に向かって宙を舞う、そして一瞬で少年の背後に回り、少年を身動きできなくする。
「は!?」
「静かにして...!」
「お、女!?」
「動かないで!じゃないと撃つわ...!」
声を発した女性は銃を少年の背中に当てている、少年は一気に焦り、この状態から抜け出す方法を探り始める、少年の背後に女性、そして銃を背中に当てている、本当に銃なのかは確認はできない、だが下手をしたら危険だ、そして次に少年が見つけた策は【屋上の扉】、さっき女性が勢い良く開けてくれたからまだ扉は開いたまま、しかし、扉まで走ってる途中に撃ち殺されるかもしれない、とうとう少年は諦め、女性の言いなりになる事を決めた。
「さっき渡された鍵を渡しなさい。」
女性はその一言だけを言い終わると少年に手を差し出す、少年はパニックになりながらも持っていた青白い鍵を渡す。
女性はその鍵をその瞳で良く観察し始めた、が、女性は溜息を吐いて少年に鍵を返す。
「...すまなかった、君は【白】だったか、私の無礼を許してくれないか?」
女性は自分の過ちを謝った、そして少年は何事!?っとでも言いたそうに振り向く。
少年の目に映った彼女は、圧倒的に瞳輝く目と華麗に滑るその茶髪を見て、少年は口にする。
「う、美しい...」
「美しい?」
「あ、いや!なんでもないです...!」
少年はまるで導かれるかの様に視線を彼女に向けた、視線を向けるたびに少年は思う、【綺麗だ】と、それ以前にこの高校の学生服を着ている、まるで学生とは思えない大人びた感じが出ている。
「あ、あの、風雅 タクトと申します、それで...えーっと..」
「ああ、私は若葉 恵美です」
「若葉さん...、それでさっき申していた【白】というのは何でしょうか?」
「ふふっ..、そんな敬語使わないで気楽に話しましょう、風雅くんはまだ何も知らないみたいだから一から説明するね」
「あっ、はい....」
すると、まるで昼の終わりのチャイムが二人の良い場面を横切るように鳴り出す。
キーン、コーン、カーン、コン
「あっ、鳴っちゃったね、じゃあまた、校門で待ってるから」
「あ、はい」
タクトと名乗った少年は、屋上の扉まで走っていく彼女の姿をただただを見つめて、頭を掲げる。
宜しくお願いします(・∀・)