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白島



鳴り響く銃声、轟音を響かす爆音


【太平洋に浮かぶ人口島・白島】


「トモ!左!」

「わぁてるよ!ジョーも喋らねぇで撃ちまくれ!」


人類側が作ったこの島で機械と人間の戦いが起こっていた




【10年前】


世界で同時に起こったAI搭載自動環境保全及び資源生成ロボット【ジン】

ジンの数は30億体あり、そのすべては集結しアメリカを占領した


その後、世界各国に送られたジンからの宣戦布告…

地球のため人類を滅亡させるとのことだった



世界のリーダーであるアメリカを失ったことで世界連合軍の指揮は中国・イギリス・フランス・ロシアが得た

その命令により、ジンを開発したとして日本が最前線に向かわされ当時の自衛隊は壊滅…


ジンを開発した研究者・青羽拓斗はジンの反乱後失踪、国際指名手配されている


自衛隊が壊滅してなお日本は最前線に人員を送るため徴兵を始めた…






【現在・白島】


今回もまた、甚大な被害をだし戦いが終わった


白島にいるのは20歳にもならない少年たちだった、それほどまでに人が死んでいったのである


「よぉトモ、また生き残ったな」

「ジョー…」


田村智樹・中村譲二、彼らも白島に来た少年である


「また結構死んだらしいぜ」

「だろうな…」

「そう暗い顔すんなよ。今は俺達バディだろ?お互い生きてんのを喜ぼうぜ」


戦場において二人一班で動くためのバディ

譲二は智樹の7人目のバディ

譲二とのコンビは長く、ジョー・トモと呼び合う仲である


「なぁ、ジョー…俺達に勝機なんてあるのか?」

「…」

「ジンが作ったレツ相手でさえこのざまだ」

「仕方がない…まぁ俺達はどうすることもできない。ここで今日みたいに戦って、生きる。それができなけりゃ死ぬだけさ」

「ちっ…」

「さぁ、飯の配給時間だ。行こうぜ」







配給所に行くとさらに今回の犠牲の多さを痛感する

バディを失い嘆く者の姿も見える

智樹と譲二はすばやく飯を平らげ、席を立つ



飯が終われば会議がある、昨日より空席の多い会議室で会議が行われる


壇上に立つのは戦場には一切出てこない軍隊の大人だ


「明日には補充の軍が来る、バディを失った者も問題はない」


この白島では人間なんて使い捨ての道具でしかない、定期的に補充の少年が運ばれてくるのだ


「…最後にこれから名前を呼ばれたものは会議室に残れ」


いつもと違う…皆何事かとざわめく


「………、田村智樹、中村譲二、…………」



呼ばれたのは30人、全て白島に来て結構生き延びてる者たちだ。

30人を残した会議室


「君たちは、明日……アメリカに向かってもらう!」


「なっ!?」

「アメリカは敵の本拠地じゃねぇか!」


「そうだ、世界連合軍命令により君たちはアメリカの向かい敵地の調査を行ってもらう」


それだけ言って去って行った



30人の顔に映るのは絶望

この命令は死んで来いと言われているのと同じなのだから……


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