魚介類の葬儀
強いて言うのならこの人生。
墓石。
あるいは経済。
もしくは疫病。
それらを海に沈めたまえ。
埋葬するのだ!!
まるで魚介類の躯の様に。
なぜって、憲兵様。
どんなに御大層な墓碑銘を刻んだ所で、
我々は海に打ち上げられた
貝類の死骸以上のものでは有り得ないからさ。
ああ、教皇様の言葉を聴こうじゃないか!!
そこに真実があるのなら!!
ああ、だけれど、
時として、死にかけた乞食が、
宿痾に蝕まれる病人が、
同じ真実を言う事も出来るのだ。
だけど我々は疫病の中に
イエス・キリストを見ない。
等価交換により、キリストは真実を
私達は世界と命と蠕虫を得たのだから。
強いて言うのならこの屠殺場。
蛆虫。
あるいは社会。
もしくは英雄。
それらを海に沈めたまえ。
埋葬するのだ!!
まるで魚介類の躯の様に。
なぜって、憲兵様。
それらは皆、同じもので、
数学は初めから死者であったし、
我々は海に打ち上げられた
貝類の死骸以上のものでは有り得なくて、
やっぱりイエス・キリストは、
去る前に
この世という聖骸布全てに署名してくれた。
だからさ、
あらゆるものに内在しているのは
真実なんだよ。




