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魚介類の葬儀

作者: 黒実 音子

強いて言うのならこの人生。

墓石。

あるいは経済。

もしくは疫病。

それらを海に沈めたまえ。

埋葬するのだ!!

まるで魚介類の躯の様に。


なぜって、憲兵様。

どんなに御大層な墓碑銘を刻んだ所で、

我々は海に打ち上げられた

貝類の死骸以上のものでは有り得ないからさ。


ああ、教皇様の言葉を聴こうじゃないか!!

そこに真実があるのなら!!

ああ、だけれど、

時として、死にかけた乞食が、

宿痾に蝕まれる病人が、

同じ真実を言う事も出来るのだ。


だけど我々は疫病の中に

イエス・キリストを見ない。


等価交換により、キリストは真実を

私達は世界と命と蠕虫を得たのだから。


強いて言うのならこの屠殺場。

蛆虫。

あるいは社会。

もしくは英雄。

それらを海に沈めたまえ。

埋葬するのだ!!

まるで魚介類の躯の様に。


なぜって、憲兵様。

それらは皆、同じもので、

数学は初めから死者であったし、

我々は海に打ち上げられた

貝類の死骸以上のものでは有り得なくて、

やっぱりイエス・キリストは、

去る前に

この世という聖骸布全てに署名してくれた。

だからさ、

あらゆるものに内在しているのは

真実(キリスト)なんだよ。

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