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エレン  作者: 蛍野霞穂
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さよならのスノウ 1

 エレンと呼ばれたヒトはもういない。

 なぜなら、雪が降り止まなかったから。

 だからエレンは、この世界から消えてしまった。



 雪を降らせる能力があるとささやかれ出したのはもう随分前のことで、今の大人たちがその時期を正確に答えられるかというとそれは全くもってだめだという、そんな程度には昔のことだ。


 当初馬鹿馬鹿しいと一笑に付しただけだった人々はいつの間にかその笑い方を忘れてしまった。


 エレンは、そうやってだんだんと世界が狂いだしたそのときに生まれてしまった、運命の忌児だった。







  世界は、少女のたった一人のよりどころを奪った。


 世界は、少年のたったひとつの縁を焼き尽くしたのである。

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