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大地との別れ
不老不死から50億年後
太陽に寿命が来た。
太陽はすでに内部の水素を燃やし尽くしてしまったので、小さな中性子星となった。
このとき地球は太陽の熱で表面が溶かされていき、次第に地球内部まで溶かしていき、ついには地球そのものが溶けてなくなってしまった。
事実上、太陽に飲み込まれる形となった。地球は消滅した。
男はこの間、地球が少しずつ溶かされているのを見ていた。
もちろん男は何も感じず、何もしなかった。ほとんど意識がない状態であり、ただなすがままにされていた。
地球がなくなり、男は宇宙空間に放り出された。
そして男は以降、あてもなく宇宙空間をさまようことになる。
また太陽の重力などの変化の影響で、太陽系の惑星たちは従来の軌道をはずれ、ばらばらになってしまった。




