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Stockholm syndrome  作者: かも
プロローグ
2/32

Stockholm syndrome 0

※登場人物には一応フランス人の名称を使っていますが、世界観はゆるく設定されていますので特別外国要素があるわけではありません。

一応、百合だと認識して書いてはいますが、恋愛とはまた違うような気もして「百合…?」といった具合ですので、 どこまでもゆるいです。(情緒的な結びつきをゆっくりと書いていければと考えているので女の子同士の恋愛というよりかはデミセクシャル同士のせめぎ合いに近い?)





いつからだろう

自分の優しさを疑い始めたのは


いつからだろう

君の優しさを受け入れ始めたのは










裕福な生まれの若い男性がいました。

その男性は裕福な生まれの上に、優しい人でした。


彼は人の不幸が見過ごせません。

困っている友人、道往く人、時には、新聞で見かけた捜索願の記事にまで。

彼はその目に飛び込んだ誰かの不幸に、この身に出来ることは何かないかとすぐ立ち上がります。

時に、そこまで人に情けをかけるのも考えものだ、と家族に窘められることさえありました。


彼の性格は周りによく知られていたため、彼はとても慕われていました。そして彼はとても頼られていたため、多くの友人に囲まれていました。


中には明らかに彼の裕福な生まれを頼って寄ってくる女性もいましたが、それでも彼は、誰一人拒まず優しく接していました。

家族にはますます苦い顔をされましたが、それが彼の性分のようでした。




彼のあまりのお人好しを心配した父は、彼にお見合い話を持ちかけます。

結婚して家庭を持てば、妻子や一家の主である自分自身のことを第一に考え、誰構わず情けをかけることも少なくなるはずだと彼の父は考えたのでした。



父の勧めで彼がこの人だ、と感じ結ばれることとなったのは、彼と同い年の美しく少し気の強い女性でした。


彼はその女性の強かな部分に強く惹かれ、その女性もまた、彼の親切な部分に強く惹かれたのでした。



やがて、二人の間には一人の娘が生まれ、二人は可愛い娘の幸せを願いながら大切に、大切に育ててゆきます。








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