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ワンモア・バザール~最底職行商人、成り上がる~

「やっぱり、もう無理かもな……」

 望月レンは、シャッター通りと化した商店街の路地裏で、古びた看板を見上げていた。

 “月光堂古書店”。祖父母が営んできた小さな本屋だ。今では来客もまばらで、書棚の埃の方が目立つ。

 高校から帰宅したレンが扉を開けると、鈴の音が静かに鳴った。

「おかえり、レン」

 奥のカウンターに座る祖父が、新聞から目を上げずに微笑む。だが、その手元の帳簿には赤字の文字が並んでいた。

 ――何をどうやっても、商売はもうダメかもしれない。

 けれど。

(いや、まだ道はある。場所が変わるだけだ)

 レンは制服のまま、自室のPC前に腰を下ろした。ディスプレイには、ログイン画面が浮かんでいる。

 《オルタナ・クロニクル》――全世界ユーザー数1億人突破の、超人気VRMMORPG。

 派手なスキル、壮大な戦争、伝説の武器……普通なら、プレイヤーは「勇者」や「剣士」などの戦闘職を選ぶだろう。

 でもレンは、違った。

【職業選択】
──戦士/魔法使い/盗賊/僧侶/行商人(?)←

「これでいい。いや、“これじゃないと”」

 クリックとともに、世界が切り替わる。

 仮想の大地。喧騒と熱気に包まれた市場の街。

 その片隅、ひとりの少年が布を広げて、木箱を並べた。

 「いらっしゃい、安くするよ! ダンジョン帰りの皆さん、ポーション補充どうですか!」

 誰も見向きもしないその声が、やがて世界の富を動かすものとなるとは、まだ誰も知らない。


何故か最前線で戦ったり、ポーション屋になったり、いろいろおかしいですけど彼は商人です
000,過去
2025/07/10 19:04
001.行商人、始める
2025/06/20 20:00
002,行商人、調べる
2025/06/20 20:00
008,行商人、遠征へ行く
2025/06/22 20:00
012,行商人、挑む
2025/06/25 17:00
024,行商人、一息つく
2025/07/05 07:00
025,行商人、騒がしくなる
2025/07/05 17:21
028,行商人、買い出しする
2025/07/07 17:00
029,行商人、準備する
2025/07/08 17:00
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