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day1
私は今、ホテルのエントランス前で人を待っていた。ガラスの扉を様々な人が入ったり出たりしている。どこにも動けずに待たされているのが私だけに思えて切なくなってきた。夕方だけれどまだ明るい。時折吹く風が私の心を冷やしていく。あー、もうやだ。ふてくされて足もとを見つめているとすぐそこの国道をたくさんの車が走る音がした。今日は特に予定は無かったけれど夕方だから体が重い。私ってこうして人を待つの苦手なんだよなあ、なんて思い出していたら笑顔のあなたが到着した。そんなあなたを見ても、私は無表情。待たせてごめんねという言葉にも無視してやった。しかし、あなたは悪くない。私が早すぎただけなのだ。1日の疲れを感じさせない透明なあなたに促されても足が動かなくて、手を引かれるとやっと私はのろのろと車に乗り込んだ。




