幼い心
前日、テレビ放送で、ブラジル、エースアタッカーの話題が有り、興味深々で見ていたが、残念ながら見学拒否された、
ジャンプの高さ3мと言っていた。男子だと、普通に腰がネットより上がる。打点が4мであるから、アタッカーラインに45度の角度でエースを決められる。最前列でのアタックなら、どうなるか検討がつかない。
そのような事は別にして、今日も、一生懸命に練習をしている。
これは選手に成りたくて、励む女達のものです、石川亮のように、何事も恵まれた人の話しでは有りません?
トップに成るには、
才能、運、たゆまぬ努力 が揃わないと駄目のようです。
《目覚め》
<憧の
彼氏と学ぶ
柳道
岸に座りて
囁訊いて
<あの頃が懐かしい
、まだ
、お洒落け無かった
、在ったのは
、優しい気遣い
、ホンワリとした香り
、なんと言え無い匂いほのかな、男を惹く香り
、今から思えば
、それは処女の香り。
ざわめき
《きっかけ》
体育館で音がする。
“どーん”
“どーん、どーん”
なんとなく気になって
、覗いて見た。
(恵子)
『はーい』
“ぽっ”
“ど”
“どーん”
(監督)
『しっかり取れー』
監督の声
(恵子)
『しっかりー』
『はーい』
“ぽ~ん”
“どっ”
“どっーんー”
見事に球はセッターに返った。
暫くして
(監督)
『“今日はこれまで』
(恵子)
『有り難う御座います』
(昭雄)
『ね~~君ー』
《出会い》
(昭雄)
私は思わず声を掛けた。セッターと思われる女の子に、
『ちょっといいか』
『早く行こうよ』
(恵子)
『悪い、先に行ってて』
(昭雄)
『あっちへ行こう』
入口がゴタゴタしていた。
(恵子)
『はーい』
女の子は追て来た。
(昭雄)
『ごめんなさいね
、私上手では無いけれど話しを訊いてくれますか?』
女の子は練習しながらも気になっていたらしい。
(恵子)
『良く、練習を見て居ましたよね~。』
《希望》
(恵子)は聴いた
『ん、見ていた』
(恵子)は続いて言った。
『偶に、
練習を見ている男は居ます。でも、
貴女は見方が違った。』
(恵子)は続いて訊いた。
『何を見ていたのか、教えてください。』
(昭雄)は言った。
『貴女はボールをトスしていた。
貴女は何を考えてトスしていますか?
又、何を目標に揚げて居ましたか?
例えば、屋根に目印有りますかね~?』
(恵子)は答えた。
『私はボールを打ち易いように揚げています。』
(昭雄)は応えるように言った。
『あれは練習です
。練習の時、目印決めて揚げたら、もっといい位置に揚がります。
、それぞれが
、目標を持ち練習するべきだと思いますが
違いますか?』
女の子は黙り込んだ。
《笑い》
(恵子)は
黙り込んでいたが、
ぽっりと言った。
『私は補欠なんです
、私でも上手に成りたいのです
、そして大会に出たいのです。』
(昭雄)は優しくいった。
『だったら、
なんでしっかり揚げて
上げないのですか?』
(恵子)
『私は頑張っています
、必死に成り揚げています。』
(昭雄)
『貴女はどう思うか
、解らない、
でも、手を使いボールを貴女に揚げている女が居る、何故、
貴女は、場所を指示しないのですか?』
《微か》
(恵子)
『私は言った事有ります。』
そうしら、監督が怒って
(監督)
『文句言うな
、来る球を揚げればいい。』
(昭雄)
『は、はは、
これはおかしい。』
(恵子)
女の子は膨れて
(昭雄)
『ちょっと待って可笑しくて声が出ない。』
(恵子)
女の子はますます、
不機嫌になった。
(昭雄)
『貴女が不機嫌に成るのはいいです
、でも、私が何故笑ったのが?
解りますか?』
“いいえ、女が過去の失敗談を話したら笑ったからです。”
“違うのです、あの監督がどんな顔をして、怒ったのか、顔が浮かび上がって笑い出したのです。ふふふ、”
そこまで話すと女の子も監督の顔を想い出したのか、笑い出した。
笑いながら、互いにより、女の子の制服が揺れている。
《技》
少しずつ、暗く為ったが女の子は帰ろうとしなかった。
“お家は遠くありませんか”
“時計見ながら、まだ、大丈夫です、バイクで帰りますから。”
“バイクは校舎ですか?”
“じゃ~、歩きながら”
“話しましょうか?”
私は話した。
私も上手に成りたくて、一生懸命に練習した、でも結果は惨め。
しかし、私は幸いに上手な人と話す機会が在って、いろいろ教わった、
“ところで、テレビで全日本の試合見ますね~”
“ビデオに残して、何回も見ます”
“相手はチャンスを確実に決めてくる、しかし、日本はミスする。”
“そう言えば、そうですね~~”
“でも貴女達も、練習でレシーバーが返した、ボールを無視します。それに、いくらアタックが成功して、タッチネットしても喜んでいる。”
“あれは練習です。練習はあれでいいのです?”
女の子は不思議がり覗き込みながら、話す。
“私はそこに大きな落とし穴が在ると思います。私が言いたいのは、コートの中では何時も試合と同じと考えて、チャンスボールが来れば、もう、一回決めればいい、野球の場合ですがいくらいい当たりでも野手の正面ならアウト、当たりそこねても、ヒットはヒットです。バレーボールでも、アタックでいくら上手に叩いても、ブロックされたら駄目なんです。”
《希望》
“ふーん、そんな考え有り、”
時間が気になっていたが続けた、
“練習している人がそれぞれに目標を持ち練習する事も大事です。”
“皆が夢を持ち練習する、そんな女の人が一つでもステップアップすれば全体のレベルが上がります。”
“ところで、貴女はアタッカーがどんな球がいいか解りますか?また、全日本クラスのアタッカーは相手の守備が見えますが、どうして、見えると思いますか?”
“解りません、どうしたらいいのですか?”
不安げな顔の中に必死さが有って、否が応でも聴きたそうである。
“まず、貴女は分かっていたとは思います。バレーボールのトサーは体育館の屋根を見て、自分の位置を知って、屋根に向かってトスをするのです、強さは練習で充分に試し、覚えて置くのです、そうすれば、自信を持って揚げられます。”
女の子はポカーンとしている。
私が肩ポーンと軽く叩くと我に返ったように、
“時々、アドバイス下さい。”
“素人のアドバイスならいつでも、”
女の子が
“握手してください”
握手して
“頑張って”
背中に手をかけ
“頑張って”
“はい~頑張ります~~~”
晴れやかな声
残して帰って行った。
《会話》
男は昼過ぎに公園に行き本を読んでいた、昔は人が一杯居たが、今は静かである。
あちこちに在る、テニスコート、野球場、そして体育館から音が在る、体育館を覗き込み、ボヤリ見ている、この前の女の子が気になって見ていた。
女の子も気がついた。手を揚げて、さっと練習に帰った。
男は外で椅子を見つけるとそこにしゃがみ込み本に読み更けた、
“おーい、元気か?”
顔見知りの男の声掛け、
“また、行くよ”
さして用事は無い。お互いに声を掛け有っていく。
どれくらい時間が過ぎた、
だろうか?
肩をポーンと叩かれた、驚いて見ると女の子が笑いながら立っている。
“おじちゃん、この前有り難う、今日はね~~嬉しい事有った”
ニコニコしながら話しかける。
“ふーん、どんな事有った。”
“嬉しくて、キスして上げたいくらい”
“じゃあ、甘えて体、くっけて、いいかな~”
“練習終わりの汗一杯の服で良ければ“
男は喜んで女に手を回し、軽く抱いた、
ふわっと、汗臭さの中に若い香りがする。
男は体を離し、聴いた。
“有り難う、久し振りに若い香りを嗅いだ”
“私にいつも憎まれ口を言う、アタッカーから
『今日は最高に打ち易い球が来ていた、明日もお願いしますね!』
と言われました。つまり、存在を認めてくれたのです。”
“私、嬉しくて、”
そういうとまた女の子は男に抱き付いた、
“よし、よし、~”
“良かったね~~”
男は女をあやしながら、言葉を続けた、
“一人のレベルがアップすれば全体が上がる、それに、きっと、
そのアタッカーにしても、球が揚がって来るところが同じところに上がれば、次の工夫が出来。”
“えっ、~…”
男をまじまじ眺めた。
《思い出》
こうして居ても、昔は川崎にいた、
そこに鋼管のバレーボールの練習場が在って、体育館の中で無いから、遠くから見えていた、
遠くから見ていると、何回も同じところに球が揚がっている、
本当かと思って、近づいて見ると、トサーの球は少しもズレず、同じところに揚がって来る。
おまけにアタッカーも殆ど同じところからジャンプして、また、打たれたボールも同じところに落ちていく。
“なんでこんな練習すると思いますか?”
女の子は困惑気に、
“同じところに打つならレシーブも
簡単と思います???”
女の子は首を捻った。
“考えが逆です。”
“えっ…~~”
首を更に捻って、答えを待っている。
疑問に答えるように言った。
“球を同じところに打つため、飛んでいく所が安定すれば、打っ手を少し変えれば、ボールは思った所に飛んで行きます。
“つまり、アタッカーは最後まで、相手守備を見て、ボールを叩く時に全力で叩きつけます。狙った位置に飛んでいくように、捻りを手首に加えます。”
女の子は分かったように、
“そうか!トスも、手で投げるのは素直な球だけど、実戦は違うものね~。”
“厳しいですか?”
“なんか、難しい、一つ出来たら、次がある。”
《感激》
男は何時ものように、本を読んで帰る準備をしている。
“おじさん、今日は凄く嬉しくて、”
周りは暗く成り始めている。
の子は、素早く、男の頬にキスした。
男は訳が解らず、の子を慰めている。
の子、男の顔を見て、幸せそうな笑顔一杯に話した。
“私、今度、練習試合だけど、先発で出場できる、今日ね~、
監督が話したの全部員の前で、
そうしたら、この前、誉めてくれた、
アタッカーが監督に進言したのです。”
“私を使って下さいと”
監督もそのアタッカーの言う事は訊くのです。
それで監督が私に、
“いいだろう。最初から使うから準備していなさない。”
私に監督がいい、本来のセッターには、
“レベルは貴女には及ばない、しかし、怪我などの時を考えて、補欠を試すチャンスだからね”
其処まで話すとの子は涙ぐんだ。
男は優しく、慰めている。
“は小学校の時から、バレーボールは練習してきました。
でも、何時も控えなのです、監督から名差しで呼ばれる事はなかったのです。”
男はの感激に合わせて、感激に浸った。
《先発》
男はちょっとした用事があり、出掛ける。
帰り道の途中に体育館が在った。
何気なしに、男はの事も気になって覗き込みながら、暫く見ている、みんな上手だなと思って見納め、帰ろうとしたら、声が有った。
“すみません、あの人ですね、内のセッターにアドバイスした人ですね。”
“私は彼女の友達で、しかも、同じ部員です。”
“あっ…~すみません、内の部員は試合前日に監督が指示します。”
“その指示された、選手以外は自由で私も私服です。”
“そう言う事ですか?私服になれば、ますます、解りません、”
“話しを聴いてもいいですか?”
“私は素人で自分でも何にも出来ませんよ。”
“彼女、最近凄いのです。”
“初めての先発です、3試合目に成りますがリードしています。”
“今まで、試合に負け続けていたのです、今日は2試合勝ち、更にリードしています。”
“実は監督も焦って、この前にあんな発言して、半端投げ遣りにした事です。”
“いい結果でて、良かったですね~~。”
“今日は地区の大会です。”
“次の大会が楽しみです。”
“あっ…~彼女が来る。”
いい残して、去って行った。
の子がハミカミながらやって来た。
《笑顔》
“今日は、今日は調子が良すぎて、笑いが止まりません。”
はニコニコしながら、やって来た。
“監督も大喜びでわたしに、自由行動許してくれました。”
“帰り一緒でいいですか、それから、さっきの彼女も、一緒でいいですか?”
“は~はは…、両手に花、断る理由がありません。”
“帰りの準備して来ます、20分位待ってくれますか?”
“いいですが、私はバス移動ですよ 。”
“偶にはバス移動して見たいのです。”
“それなら言う事なし”
“お待ちしますね~~。”
待っていると、さっきの彼女が来た。
“どんなスコア、だったの”
“あのねー”
といいながら、可愛いメモ帳を取り出して、
“一試合目の相手は前は全く歯がたた無かった、相手で、今日はスコア楽勝でした。相手も目を丸くして居ました。何故負けたのか?判らない様子でした。”
“2試合目の相手は元々5分5分の相手 ですが、全く、相手に成りませんでした。”
“3試合目も楽勝でした。”
この女はメモ帳を使っている。
“あなたはどこが強いのですか?”
“私は元エースアタッカーでした、私も彼女に散々、文句を言った方ですが、彼女に救われています。”
そう言うと彼女は唇を噛み締めた。
《再起》
男は彼女を見ないで、話した。
“メモ帳を大事にしているなら、貴女も、もう一度、アタッカーに成りたいのですね~。”
“はい~成り、活躍したいです。”
“私は貴女のプレーを見た事ありません。良かったら、貴女が自分自身で気がかりな事を話してください。”
“私は今のエースアタッカーより、強く撃てるし、負ける気持ちは無いのですが、どんなに強く撃っても、ブロックには掛かるし、レシーブされます。”
“そうですか?貴女はアタックして、相手コートのエンドライン、片方の隅に何本連続で決められますか?”
“あのー、そんな練習した事無いです。何でそんな練習必要ですか?ただ、思い切り叩くだけです。”
“それなら、貴女の撃った球は、どこに行くか解りませんね~~。”
“それなら、練習を何の為にしているか?解りません。”
“私は自分では出来ません。考えるには、アタッカーは常に球の上がり方で何時、打点に球が来るか体が覚えています。撃っ直前まで、守備を見定めて、狙い撃ちするのです。”
“なんでも、自分がどこに打ちつけるか?練習は正確に在る一点を目指し 叩くのです。”
“それも百発百中が必要です。何の球技でも同じです。”
“女の子はポカーンとしている。”
《ヒント》
友達の女子がポカーンとしているところに、
の子がにこにこしながら、やって来た。
ポカーンとしている女友達に、
“どうしたの、何か謂われました。”
女友達は答える。
“私は言われた事、今まで考えた事無いの、今まで努力したのはなんだろうか?”
“私も、最初凄い、ショックを受けた。でも、私は必死だった。なんとしても試合に出場したかった、だから、信じられ無かったけど、兎にも角にもやって見たの、そうしたら、信じられ無い事が起こった。今まで、誉めてくれた事が無い、アタッカーが誉めてくれたの、”
“そうだね、貴女の言う事信じる。だから、助けてね~~。”
“ね~~、昨日の夜にお父さん、お母さんの前で、今日の試合で先発すると言ったら、最初、冗談だろうと相手にされ無かった、だって、今まで、そんな事なかったからですね~。
その時、監督から電話来た、お母さんが電話に出ると
『明日の試合に娘さんを先発させます、怪我などの心配も有りますがよろしいですか?』、それを聴いて両親喜んで、お父さん、私にお小遣いくれた。”
女友達も言った。
“私も小遣い有るから、食べに、行きたい。”
“貧乏はおじさんだけか?あ、ぁ。”
《勇気》
ここの店はいくらでも食べ放題で、しかも、個室が在った。
2人ともビックリするくらい食べた。
の子が友達に相談した。
“ね~。
協力してくれる”
“あんたの言う事聴く。”
“両方から抱き付き、お礼を込め5分位じーっとしていたい。”
“なーんだ、そんな事、やろう、やろう。”
“おじさん、
コーヒー。…”
の子が友達に合図した。
同時に男抱き付いた。
“有り難う。”
“有り難う。”
“どうしたの、2人ともビックリするよ。でもおじさんは大好きだ。”
“ね~~いいでしょう。ね~友子、3人の秘密いいよね~~。”
友子が頷いて、
“秘密だよね~~。”
“ね~キスして、”
友子が私にも、
友子にもキスした。
2人とも、ブラはして居ない。乳房と乳首が良く解る、男は柔らかい肌触りに酔った。
女の子達も動く気配が無い、
男は友子を起こしキスした。
また、の子にもキスすると帰りを促した。
“帰らないと遅く成る、”
2人の女の子達はあっけらかんとして、バス移動した!
友子だけが何か話しをしたそうだった。
《胸騒ぐ》
男は相変わらず、体育館の近くの広場で読書している。
男はこの前のことが生々しく、残っている。なんとも、言え無い。柔らかさと若い香りが残っていた、そろそろ帰ろうと腰を浮かした時、声がした……。
『おじさん、今日は』
振り返るとの友達だった。
『この前、有難う。』
おじさんが答えると、
の友達が深々と、
『此方こそ有難う御座います』とお礼した。
どちらとも無く、訊いた、
『その後、どうですか?気にはしていました。』
の友達は答えた。
『良く、成りましたが?これからです。ジャンプ力も、今のエースアタッカーより高いのですが、バウンドした音が私のがなんと無く、弱いのです。強く撃ちたいし、浮くのです。』
の友達はボールを片手で持ち、しきりに、叩く位置を気にして居る。
はその様子を見て居たが、
『あちらに行きますか』
はバックネットの前に連れて来た。
『打っ見て下さい。』
の友達は道具を下ろし、そのまま、ネット向けて打った。
『今度は、自分で軽くトスし、ジャンプして、叩いて、』
『ほらほら、少し前にトスし無いと、助走出来ませんよ!』
は横から、ニコニコしながら見ている。《乗せる》
は
尚もにこにこしながら、見守った。
『どこでも、練習ですよ。コートの中で打っていると思って、
目印を決めて、
球をそこに集中して下さいね~。』
友達の打っ球は、暫くすると、
同じ所に当たるように成った。
は
ニコニコしながら言った。
『今のバウンドする音を覚えていて下さいね~。』
は
友達を呼んだ。
『此方に来て下さい。』
そう言うとは棒切れを持ち、地面に絵を書いた。
『いいですか?』
『トスされたボールがこのように飛んで来ます。』
『そして、あなたは、助走して、ジャンプして、ボールを叩きます。』
『大事な事は貴女の体がジャンプして、落ちる時に叩かなくては意味が無いのです。』
『つまり、ボールを叩く力と貴女の体の体重が加わることが大事なのですね~~。』
『では、立ったままでいいです。何にもし無いで打って下さい。』
友達は謂われるがままに叩く。
『ポーンと軽い音がした…~』
『今度はボールの上
、それから、
ボールを打っ時に体を沈める感じで!』
友達は謂われるがままに叩く。
『どすっ、どすっ』
バウンドする音が全然違った。
『どすっ、―~』
女の友達は音の大きさに酔った。
《コツ》
友達は必死に何回も何回も、打っいる。
の友達の思いを感じるようにニコニコしながら見守って居た。
それにしても、の友達は止めようとしなかった。
周りは少しずつ暗くなって来た。
はの友達に声を掛けた。
『もう、遅くなる、今日はこれ位にしませんか?~』
友達は応えて、
『もう、ちょっと。』
友達はボールを片付けながら訊いた。
『ボールが凄くいい音がした時、着地が凄く、気持ちいいし、すぐ、次の動きに馴染みます。』
ニコニコしながら、
『それはボールの反発力の勢ですよ。』
『プロ野球の選手がホームランを打った時は、格好良いですね~~。あれもボールの反発力を受けて、体に余裕が出来て、楽しんでいるのですね~~~。』
友達は話した。
『ずうっと疑問でした、だって、上手な人はトスをもの凄く高く挙げますね~~その疑問が今日、解けました。』
『ごめんなさい、私は打つ事を楽しんでいました。だって、着地が凄く気持ちが良くて、』
友達が溌剌とし
て居る。何かを得て、急に自信に満ちたような、心なしか、今でも、ガッツポーズしそうな勢いで有る。
携帯が鳴った。
『はい、洋子です。あっ、恵子ちゃんか?』
《晴れやか》
洋子の口調は軽い。
『恵子ね~私、おじさんと話しをしていました。』
洋子は教えた、
『疑問が在ったの、だからおじさんに聴いたの…~』
『今、ルンルンですよね~』
『おじさん、明日ここで3人で会いたいと言っているけど、いいかな~~~?』
応えて、
『貴女と彼女と私、3人ですね~~。』
『私は別に構いませんよ~…。』
『ところで、彼女の調子どうですか?』
『恵子は調子はいいのですが、
ちょっとした悩み事が有るらしくて、
その事で話しをしたいそうです。』
『お役に立てればいいのですがね?』
『彼女恋の悩みですか?~~』
『まさか、恵子に限って無いですね~~』
『そんな事言ってもいいのですか?』
『そう言いながら、バッチリ、彼氏の心掴まえているのですね~~~?』
こんな話しになるとあっけらかんとしている、
夕暮れの中を2人は別れて帰った。
《あの日》
あの日、あの頃、
昭夫、見た目には普通の体に見えるが、足はいつも、ツパッテいた。
ヘルニアに似た病気だが、それとは違い、腰の骨がズレては居るが、ズレの方向が逆で有る。
その性で、按摩の所行けば、
『内に来る、お客さんの中で一番凝っているよ…~。』
と謂われのは、しばしばだった。
また、その時、昭夫は学校を専門に廻る保険勧誘員だった。
『今日は~、麗子先生、今日も綺麗ですね~』
『あらー、昭夫さん、今日は遅いですね~』
『今日は遠くを回りましたが、時間が早いので麗子先生とだべりたいと思い、寄り道をしました。~』
『麗子先生、戸締まり、お願いします。』
昭夫は麗子先生の近くに行き覗き込む。
『昭夫さん、私、この男の子の事で悩んでいます。運動能力は並み外れたものが有ります。』
『昭夫さん、何かいい知恵ありませんか?~』
『ん、うーん~~…』
『たしか、麗子先生はバレーボールの顧問していましたね。』
『はい、顧問して居ますが、~…。』
『確か、父兄同伴なら、見学出来ますね~~~~。』
『それは出来ます、親からも、あの男の子は頼まれて居ます。』
『決まりです。やってみましょう。駄目元ですね~~~。』
《男の子》
昭夫は麗子先生からの連絡を待っていた。
遠くで草野球をしている。
本当に、上手な子と下手な子は違いが甚だしい?
一人虐められっ子だろか?球拾い、球探しの専門を指せられている。
その時、ポケットベルが鳴った。
見ると麗子先生の学校からである 。
『すみません、麗子先生はいらっしゃいますか?』
『はい~麗子です。
』
『昭夫ですが、何か有りますか?保険契約なら嬉しいですが?…』
『残念ですね~~保険では無くて残念賞です、実は、この間の男の子の事で準備が出来ました。最初は男性の顧問から反対されたのですが、教員会議で話しを出しました。色々話し合いを重ねて、最後に、校長先生の判断でやろうと言う事に成りました。結果が悪ければ、すぐに止めようと』
『しかし、他の先生からも応援沢山貰いました。やりたくても勇気が無かったそうです。』
『事実同じ様な悩み事は皆さん持って居るようです。』
『それは大変ですね~~。興味を持ち向かって来る子供はどうにか出来ます、しかし、興味を持たすまでが大変ですね~~…。』
『ところで、両親は来られるのですか?』
『はい、父親は無理と言う事ですが、母親は都合を付けて、参加する事に同意を得ています。』
《内密》
『昭夫さん、お願いが有ります、これから学校に来て来て下さいね~』
『色々と男の子について、話して置きたい事が有ります。それに指導に当たり、相談して置いたほうが良いと思っています。』
『喜んでお伺いしますので、30分程、時間頂いてよろしいですか?』
『はい、お願いします~…。』
昭夫は喜んで、出かけた。目の前に麗子先生の細い滑らかな指と、ブラウスの胸間から、覗く乳房、スカートに包まれた太もも、考えると堪らなかった。通り過ぎる女は問題では無かった。
学校はガラーンとしている、偶にまだ校庭で遊んで居る子供達も居る。
『今日は、~…』
麗子先生
『待っていました、これをご覧下さい。』
昭夫は唸った。
『本当に酷いですね~』
『良く進級出来ましたね~~これほどとは』
昭夫も麗子先生との会話を楽しむ雰囲気では無かった。麗子先生の説明に寄ると昨年までは、普通より少し下だったようだが3年生に成ってから急に悪く成ったようである。
3年生に成り、何か在ったのか?訊いたが余り、
他の生徒と変わり目は無さそうな雰囲気だった。
昭夫が
『フーッと、息をつく』
麗子先生が気の毒そうに昭夫を眺めている。
《見かけ》
昭夫は今日はゆっくりと麗子先生とルンルン気分になれると喜んで来たのだが、それどころか、話しを訊くにつけ、気分は暗闇に落ちいった。
麗子先生は昭夫が落ち込んでいるのを見かねて、 お菓子とコーヒーを準備して出してくれた。
外見は仲良く話し合いをしているから、濡れ場にも成りそうは場面で有るが、二人に執っては難問題が突き付けられたのである。
『麗子先生、困りましたね~~…。』
麗子先生も昭夫に話しては観たものの、二人ともに良い知恵がでない。
『コウなれば、やって診るだけ
、最初の一週間で様子を診ることにして
、あの男の子には3日間は見学だけにしましょう。又、その間に手出だしはしないように、徹底的に無視しましょう。』
『どうでしょうか?~~…??』
『スポーツは得意です、得意だから、その得意なスポーツで何か見いだして上げればいいと思っていますが違うのですか??』
『そこですね~~…、その気持ちをもう一度思い出して欲しいのです。
少し、得意に成り過ぎているのでは無いでしょうか?』
『人は何のものでも得意になれば、最初の新鮮な学ぶ事を忘れます。』
『その最初の新鮮で何が何でも学んでやろうとする、気持ちにしてやりたいのです。』
《あの時》
昭夫は思い出してみようと思った。
同級生にも
、一人いた
、勉強では目立たないが
、あれはソフトボールの学級対抗試合の時だった。
あれは何か、手品のように思えた。
最終回、ワンアウト満塁、一打大逆転の場面
、打たれたボールは、ライト前にフラフラと挙がった。
セカンド、ライト、ファストがボウルを捕球に走る
、ランナーは取れないと思って走り出した
、ライトがボールに届いたがハンブル、ぽーんと跳ね上がり、
センターがカバーキャッチ、一塁に送球
、またもや、ハンブル、ピッチャーが一塁ベース上でグローブを背中に出していた、そのグローブに送球は入り、走者アウトのダブルプレイ。
奇跡のような見事な連携プレー。
時に得意な者は考えも、憑かない事をするが後で、当人に聴けば予測して行動していた。
今回の男の子にしも、同じ様な事をやり、有頂天に成り、その事に集中し過ぎて、周りが見えなくなり、バランスを失った。
まずは、会って注意深く、観察しないと解らない!
戒めなければならないのは先入観は有っても良い、その計画を考える事は良い訳だが、
ややもすると、己の考えに陶酔して、物事を判断せず、
過去に失敗を繰り返して来た事を肝に銘じ、
忘れ様!私は無に成り、正直な子供の心になり、まずは、友達に成る事を考える事にしようかな~~…… 。
《教える》
(昭夫)
本当に掴まなければ
成らない事は
何に迷い、
何に飽きたのか?
だ、最初に掴み取って
遣らねば成らない。
そして、やる気を
興させて、楽しみにしてやる事。
とは言うものの、元々、スポーツを熱心に凝り固まって、朝から晩までボールを追い掛け廻した訳では無い、自分の少年時代を考えると笑い出し、馬鹿にされても仕方無い昭夫だった。
麗子先生の手前引き受けて、先生に近付きたいのが昭夫の本心だった。
昭夫は深い溜め息をつくと、とぼとぼと、学校に向かった、季節は秋も深まり、冬の足音も聞こえていた。
『麗子先生、今晩は』
『あの子ですね』
『靖夫、呆けーとして居ないでボール拾ってやらんか?』
『俺がなんで、せんなならのよ。』
『靖夫、せんでもいいよ、その代わり、晩飯は抜きだからね。』
靖夫も母ちゃんには弱い、それにさっきから、お腹は空いている、農家はおやつは無い、もうすぐ夕飯の時刻だった。
小学校のバレーボールはチームに2~3人は上手な子が在籍し、後は遊び半分の子が多い、それにしても、9人に入りそびれた、子は可愛いそうで或る、この時期から、現実の厳しさが身に応えるのである
《きっかけ》
昭夫は暫く手伝いをしていたが疲れたので、
講堂館の外でぼんやり、廻りの見えなくなり、
何処かの家の零れ灯を見ていた。
『疲れますね~~。』
麗子先生が気遣い声を
掛けて来た。
暗い性も手伝い、
麗子先生は昭夫に
寄り添う様に傍に来て、
『靖夫君のことでは迷惑を掛けています。すみませんが帰りに相談したい事が有ります、教員室まで来て下さい。』
汗まみれで吐く息、ジャージに浮かぶ、膨らみ、息の生々しさ、どれひとつ取っても、戸惑いも有るが、嬉しい。昭夫が夢に見る情景が将に前に有る。
『有難う御座いました。明日もお願いします。』
挨拶を済ませると迎えに来て居た、それぞれの父兄に連れられ帰って行く~。
『お願いします。』
麗子先生は昭夫に再度念を押し、教員室に行った。
昭夫が教員室に向かっていると男性顧問とすれ違い、
『麗子先生が待っています。戸締まり、宜しくお願いします。後は教員室だけです。』
足早やに帰って行った。
『あっ、麗子先生いいですか?』
机の前で待っていると、麗子先生が何かに足を取られ、昭夫に寄り掛かって来た。
『あっ、~‐~。』
昭夫は麗子先生を支えが会った。
《励む》
次の日はなんとなく照れくさく、練習を休んだ。
しかし、靖夫君の件も有り、仕方なしに出かけた、相変わらず元気に麗子先生は子供達を煽っている。
『みんな頑張れ、もう
ちょっとや。』
『どんな様子ですか?
靖夫君は?』
『少しずつ、
靖夫君は
自分から、
やる気を出しています。~』
それを聴き昭夫はホッとした、
実はこの
『やる気を自分から出す』
事が大事なキーポイントでる。
逆に言えば、やる気を持った子供なら、多少の無理強いしても、附いてくる。
楽しみに成って来たなと思っていると、
『試合をしましょう。
靖夫君もいいですね~~。』
『はい、先生。』
現金なもので有る、流石にスポーツ万能の靖夫君で有る、アタックも様に成り、センターから打ち返している。
相手が気の知れた、者で有るせいか、女子の動きもいい。
一番背の高い女の子が伸び伸びと打っている。
この子が対外試合でも、揚がる事無く、プレイ出来ればと思っていたら。
靖夫君が叫んだ。
『愛子ちゃん、
何してんだ、
もっとしっかり、叩け。 そんな球打て無くてどうするだ。』
『靖夫ちゃん、分かっている。二度としないから見ていなさいよ…。』
男性顧問がこれにびっくりして、戸惑いを隠せ無かった。事実顧問も頭を抱えて居た問題だった。
《ライバル》
実は愛子と靖夫は幼い時から仲が良かった、部落では二人が餓鬼大将を争っていた。
たが、何かあれば互いに励まし合う友達だった。
親しく、話すような事は無いものの、なんと無く、男女がそれぞれに固まり、つい前までお互いに、学校の行き帰り、手を繋いで帰った事が遠い昔のような気持ちに成り、2人ともそのきっかけが無く、憂鬱な毎日を送っていたのである。
『こらー、二人ともいい加減にせんか?
試合中だぞ、』
昭夫が堪らず、叫んだ
『鬼先生、二人は言葉は悪いが、お互いに励まし合っています。』
『2人の気持ちを大事にしてくれませんか?今は、練習試合中です、型に拘らず、子供達の伸び伸び行動する中にこそ、子供達の能力が出て来ます、大人でも酒を飲みながらストレス解消をします。子供達の練習の中にもそれが在っていい筈です、子供達の目線で、ここは見逃して下さい。』
流石に、そこまで謂われ、男性顧問は黙り込んだ、麗子先生が後押した。
『さあー~…、みんな、こんな時にこそ、何時もは出来無い、自分で試して見たい事をしてみなさない。』
愛子が叫んだ。
『靖夫ちゃん、私のアタック受けられるか~?』
受けて、靖夫が叫ぶ。
『へなちょこ、アタック、いくらでも受けてやる、さあー~こい。』
《思い遣り》
昭夫は言い過ぎた。
分かっては居るが、ついつい声を出してしまう。
しょんぼり、しながら、帰り道に付こうとすると男性顧問に会った。
『さっきは済みませんでした。』
男性顧問がいった。
『謝られなければいけないのは私の方です、あの2人は常々、気になって居ました。しかし、あんな事ですっかり人が変わった様に元気が出て来た。難しいですね~~子供の心は解りません。』
『今度の大会が楽しみです、そうだ、靖夫君の代理保護者に成って下さい。靖夫君の親も迎えに来なければ成らないのですが、仕事が忙しく来れないと頼まれています。』
『私で良ければ、引き受けます。しかし、結果オーライで良かったです。~』
『靖夫さん一緒に帰りましょう。暗いと怖いです、靖夫君を送って行きますよね~~。』
『喜んでお供します。靖夫君の両親にも会って居た方が良いですね~。』
麗子先生は足早に追いかけて来た。
『靖夫君、姫子ちゃんとは交換日記をして診たらいいと思うけど、面倒のような気がするけど、案外書くと、気も晴れるし、いいものです、実は私も、しました。私もね、最初は気が進まなかったの、それを私の母が、私を見かねて、言ってくれたのです。』
《助け》
昭夫は日曜日で特に用事も無く、堤防を降り、ぼんやりと、川の中を覗いていた。
鯉でも居ないかと、眺めている。
『叔父さん、釣れますか?』
一人、ここらでは名人と謂われている男で有る。
『鯉も頭が良く成り、
特に大物は食い付きが悪く餌ばかり、
盗られるよ、居るには居るんだがね。』
叔父さんもぼんやり、
竿を立て居る。
『先生、先生ー。』
靖夫君の声だが、私、は先生では無い、
昭夫は他の人のことだろと、聞き流して居る。
『先生、先生ー。』
今度は姫子の声である、まさかとは思いながら声のする方を見ると、
二人が土手の上から手を振っている。
昭夫は
靖夫と姫子に向かい、
『俺の事か?』
釣りの叔父さんが
『あんたしか、おらん。早く行ってやれよ。』
半分呆れ顔で、尻押ししている。
『おーい、2人とも若いから降りて来いよ。』
2人が仲良く、
降りて来、始めた。
現在の堤防は草は誰も刈る人が、居ないから、
ちょっと近寄り難い感が在るが、
当時の土手は
我先に草を刈っていた。だから、
どこからでも
降りて来れた。
むしろ、
2人にとっては、
滑り台で在る。
するすると
昭夫の所に降りて来た。
靖夫と姫子が口を揃えたように、
『この前は有難う御座います。』
と言った。
《たのみ》
『おい、おい、俺は先生では無いぞ、
本当にも。…。』
『今日はどうした、
2人揃いも揃い、
又、
悪戯でもしたのか?』
『それは酷い、
確かに前は悪戯しいたが、今はして居ないよ。』
靖夫は口を尖らせる。
『ええ、確かに、
この前までは手に負え無い、餓鬼小僧で、して居ました、
しかし、
靖夫君もこの前、
麗子先生に私との交換日記を薦められ、
良く相談をして居ます。』
『それで、靖夫君もやる気が出て来たので、もう一度、ソフトボールの倶楽部に入りたいといい出したのです。
ただ、それには問題が有ります、
靖夫君は前にソフトボールの倶楽部に所属して、 活動して居ました、或る時、判定で不満が有り、口論したのです。
その事がどうしても、我慢が出来ず、監督の言う事を訊かなくなり、遂には、足も遠のいて、ぶらぶらするようになったのです。』
『私にもありますよ、私の場合は、部落対抗だった。その男は実業団で
プレイして、田舎に帰った男でしたよ。
内容は私が二塁ベースで捕球し、ベースの前にクラブを置き、そこに、走者が滑り込んで来た。クラブは地面に置いていた、則ち、走者の足は私のクラブを除けないとベースタッチ出来無い、走者はベースよりクラブ一つ前でタッチアウト、おそらく、時の審判員は私より後方いたから、走者の足がクラブを掬った、結果を見て判定したのだろう。
《調べる》
昭夫が麗子先生に連絡し様としているところに、 電話が有った、
『もし、もし、
昭夫です。』
『麗子です、今から、隣り町に映画を観に行くところです、昭夫さん行きませんか?』
昭夫に取っては願ったり、叶ったりである。
昭夫の体に麗子先生の柔らかい、乳房の感覚と匂いが舞い戻って来た。喜び震えながら、やっとの思いで、応えた。
『有難う御座います。
喜んでお伺いいたします。時間は何時がいいですか?』
『はい、開演が20時です、私は別な用事が在りますので、今から出掛けます、そうですね、19:30分に映画館の前の喫茶店で会いましょう。』
『分かりました。私も先生に用事が有りす。お会いしてからお話しします。』
『ひょっとしたら、靖夫の件ですか?』
『これはまぃた、お見通しですか?』
『はい、それは私が、靖夫君と姫子ちゃんに尋ねられ、そのようにアドバイスしました。迷惑でしょうが、お願いします。詳しくは後でお聴きします。』
昭夫は言葉を失った、麗子先生と話す用事が出来たと、喜んだばかり、
あいつら、話して呉れれば良いのに、
黙っているから余計な気を遣った。
『分かりました。時間通り、喫茶店でお待ちします。』
『万歳、バンザイ。』
昭夫のひとり毎。
《揺れる》
『いいですか?』
聞こえるか聞こえ無いくらいに囁くと、
麗子先生は昭夫に手を預けている。
2人は映画を観ているが、2人の指は絡んで行く、画面に2人して、入って行く。
映画は2人の恋人が、苦しみを乗り越えて結ばれて行く、ラストで、2人は抱き合う。
『ぶー』とぶざーが終演を迎える。
昭夫と麗子先生は直ぐには席を発たなかった。
余韻を楽しみ、耽っている。
『麗子先生、もう入り口も混んで居ませんよ~~帰りましょうか?』
外は暗い、2人はより添い歩いた、海岸線に出た。ぼんやりと月の光が2人を包む。
昭夫は麗子先生を月影に誘い、抱きしめた。
麗子先生も従い、応えた。
幾らくらい経っただろうか?
『靖夫君の事ですが、現在の学校の顧問は誰でしょか?』
『校長先生に聴かないとはっきりしませんが青少年倶楽部で活動して居ます。居ないと思います。』
『校長先生に最初聴いてみましょうか?何か解るでしょう。』
『靖夫君の復帰は難しいでしょうか? 少年少女達を育て上げるのが少年団の努めですね~。』
『だが、自分の子供なら手を上げる事も出来ます、しかしながら、人の子供は抑えつける事は出来ません。』
『直ぐそこが私の部屋です、よりませんか?』
《手掛かり》
『なかなかどうして、
監督にも立場が有ります、ひとりの言う事だけ聴く事は出来ません。』
『しかし、相手は子供です? 大人が折れてもいいと思います。』
麗子先生は手際よく珈琲を薦める。
外は九州の名月、
まん丸の月が昼間のように遠くまで照らし、
ぼんやりと霞み、
漁舟を見守っている。
ふたりを祝福するように、
『確かに、麗子先生の言う通りです、監督にしても、後で考えて、案外後悔しているかもしれないですね~~。
』
昭夫は麗子先生を穴の開く程見つめている。
麗子先生も監督との話し合いがスムーズに行く事を願っている。
『あんまり、見つめ無いで下さい。』
『監督にも理由有ります、しかし、広い心で靖夫君を迎えてほしいですね~~。』
そういうと昭夫は麗子先生に滲りより、肩に手を掛けた。
麗子先生も、昭夫に体を預けるように、そっと、体を寄せて、
『話し合いが上手く行けば良いですね~~。』
『麗子先生も協力して下さいませんか?』
『はい…~~。』
昭夫の顔に
麗子先生の
髪の毛が近づき、
麗子先生の
甘い匂いが
昭夫を包んで行く。
夜の虫
番求めて
音は無し
仲睦まじく
沿いては沈む
《触れ合い》
昭夫も靖夫君の事を気にかけては居るが、急に自分の仕事が忙しく成り、監督との話し合いが出来無かった。
そんなところに靖夫君と道でバッタリ遭ってしまった。
『昭夫先生、明日、チームの試合が有るらしいのです。観に行きたいのです。いいでしょうか?』
『じゃあ、行こか、私も、実は、まだ、監督のところ行って居ない。ここはちょっと意表を突く積もりで、自分のグラブだけは、持って行ってくれないか?』
『えっ…何でグラブを持って行くのですか?』
『話し合いが憑かない時の準備、監督にノックして貰い、もし、監督の思う以上に捌けたら、有無を言わせず、入部を認めて貰う。』
『もっとも、靖夫君が自信が無いなら、仕方ないですがね~~。』
『馬鹿にしないで下さい。練習は長く休んで居ました。しかし、麗子先生に励まされてから、バッティングの練習やキャッチボールは隣りの兄ちゃんの相手をして居ました。』
『あっ…~そうか、隣りに兄ちゃん、居るの忘れて居た、靖夫君は自信有るね~~本当に自信有るか?』
『厭だなー~~。頑張らないと昭夫先生はともかく、姫子になんと言われるか、あのバカ姫子にだけは謂われたく有りません。』
『じゃあ、明日グランドで!グラブ忘れるな。』
《ピンチ》
『おお…~靖夫君張り切って居ますね~?』
『ま‐、実はどうしょうかと、昨夜迷って居るところに、姫子から電話が有り、謂われたんです。‐~』
『靖夫君、自信無いのでしょう? たがら、何時までも、グズグズして意地が無いから、はっきりしなさい~。』
『煩い、明日を観ておれ!何が何でも、監督に認めて貰います。』
『言って、しまったと思いました。』
『姫子の、クスクス笑う声が聞こえ、“明日は期待します。”と謂う声が聞こえ切れました。』
『頑張らないとあのバカ姫子になんと謂われるか? 絶対に監督に今日は認めて貰います。』
『それは頼もしいです。今日は監督を凹ませましょう。』
昭夫は改めて、靖夫君を観て思った、これまでも女の力は強いものか?
将来の二人が楽しみだった。
ところで、試合の方だが、どうも、様子がおかしい、二塁ベースでクロスプレイが在り、監督が試合放棄の話しをして居た、つまり、クロスプレイは二回目で選手が怪我をして、代走が居ないので或る、元々、前から、
負傷者が居て、ギリギリで戦っていた。
監督が話した。
『では、みんないいね~~、棄権を相手チームに話して来るからね~~。』
『監督、ちょっと待って下さい。 選手は居ます。靖夫君が走りたいと言っております。』
《期待》
監督が答えた。
『誰かは知りませんが、靖夫君は学校の生徒です。出場権は在りますがメンバー表に出して在りません、メンバー表になければいけ無いのです。』
『規則は分かります、確かに、メンバー表に出していなければ、出場権は在りません、しかし、これは異常事態です、
其処で監督に曲げてお願いします。事態を相手チームの監督と審判員に話して下さいませんか? 誰も怪我をさせて喜ぶ子供は居ません、また、結果は負けでもいいでは無いですか? 最低試合は続けられません?』
そうしているところに、審判員が来て。
『どうしますか? 早くしないと没収試合にします。』
監督が審判員に話した。『代走は居るのですが、メンバー表に書いて無い選手ですが、確かに同校の生徒です。』
『分かりました。暫く待って下さい。取り敢えず、審判員で協議して見ます。』
そう謂うと審判員は全審判員を集めて話し合いをして居たが、
話し合いが決まったのか?
主審判員は相手チームの監督と話し合いをして居た。
暫くしてから、審判員は監督のところに来て告げた。
『 審判員の協議は相手チームの監督が認めれ
ば良いと謂う結論に達し、 だだいま、相手チームに確認しました。
相手チームも了解しました。
直ぐ出せますか?~』
《嬉しい》
靖夫君は喜んで応えた。『はい…~期待に応えます。』
監督が審判員に告げた。『代走に靖夫君を起用します。』
声を聴くが早いか?靖夫君は二塁ベースに駆けつけ、嬉しそうにして居た、場面は二点ビハインド、靖夫君は慣れている。
打球が落ちると見れば、勢い良く走り出して、
ワンヒットで、ホームペースを楽々駆け抜けた。途端に、ベンチでは、みんなに歓迎された。
攻撃は靖夫君の一点止まり、監督は靖夫君をライトに起用した、元々、足が早く、センター向きである、
ボウルがふらふらとセカンド後方に揚がる。
それを打球に素早く反応して、楽々、打球の下に入って来る。
それを観て居た監督の頬が緩み、私に話して来た。
『良くあの利かん坊主を直しましたね~~。』
『私も実は困って居ました。あの男に期待するから、強く言ったのです。 しかし、
結果は反対に走ってしまいました。』
『あんなに楽しそうにプレイして居るのは初めて見ます。』
『何度も在りましたね~~靖夫君がいたら、いいのにと考えていました~~。』
昭夫は監督に確認するように話した。
『では、いいでしょうか? 靖夫君のチーム復帰は決まりましたね~。』
監督が応え。
『靖夫君は確かに預かります、任して下さい。』
《勝利》
試合の結果は靖夫君の大活躍で勝ってしまった。
良く事情を聴くと元々、センターを守り、ピッチャーもこなして居た様である、
昭夫もほっとしているところに、後ろに、姫子と麗子先生が応援して居た、2人に無言で合図を送ると、二人同時に『V』マークを昭夫に送る。
そうしているところに、靖夫君が帰って来て、
みんなに報告。
『監督に次からセンターで使うから励むように。しっかり、ねんを推された~。』
麗子先生が提案した、
『私、の部屋ですき焼きで靖夫君のお祝いですね~~。』
靖夫君と姫子ちゃん大喜び。
『麗子先生、話せーる』『やった~~。』
姫子ちゃんに続き靖夫君も大はしゃぎ!
早速、帰りにお店に寄り材料を買い込む。
其処は田舎で或る、お店の主人も事情を知っている。
『靖夫君、大活躍だったなー、
これサービスだ。』
『おい…~おい…~そんなに買い込んで、麗子先生は大変だよ~。』
麗子先生、
『大丈夫ですね~、これは昭夫さんも半分持ちで~す。』
『遣られた~~。ま、いいか?何しろ、二人の、 餓鬼大将の旅立ちだから、いいでしょうね~~。』
昭夫も麗子先生には弱かった。
少しずつ寒くはなっていたが、4人にはなに吹く風だった。
《仲間入り》
昭夫達が麗子先生の家に着き、手分けして準備していると、外を、往ったり、来たりする女の子達が居て、気に成った。
『姫子ちゃん、あの女の子達を知っていますか~?』
『はい…、バレーボールの仲間ですね~。』
『じゃあ、行って連れておいで、私が用事が有るからと、』
『麗子先生、いいですよね~~数多く成りそうですが、?』
『はい…~人数が多く成れば楽しく成ります。』
姫子ちゃんは、男女4人連れている。
靖夫君が言った。
『実は、僕に試合が有ると連絡したのはこの2人です。自分達は怪我をしているから、試合を観に行ってくれ、~。
しかし、この2人、ズルいですね~~怪我は治っている見たいですね~。』
『ばれたか!? 実は、この2人、その男女4人仲良しで、やはり、野球の監督と、靖夫君の事件以来、上手くいかなかったのです。焼き肉は予定外でしたが、今日、此処で待ち合わせて、麗子先生に相談し様と待って居ました。』
『ということは、
メンバーが2人もズル休みか!?
メンバーが足り無くなるのは当たり前ですね~~。』
『ふざけるなー~お前達、ま、いいか!?』
『明日は3人で監督に会ったら、謝りなさい。』
『はい…~3人で頭を下げます。』
《賑やか》
人の世に
これは無し哉
人模様
有るは人哉
苦しみ生きる
『昭夫さん麗子先生を独り占めするとはズルい、麗子先生はみんなのものですね~。』
いつの間にか、それぞれの親達が手に手に、食材を抱えてやって来た~~中には夫婦で来て色々手助けくれた~~~みんなでワイワイガヤガヤ、
静かに暮れていった。
《ひっかぶい》
昭夫にさっきから、
気になっていることが、あった。
ちょっと離れているが、男の子が往ったり、来たりしている。
昭夫は姫子ちゃんに聴いて見た~~。
『姫子ちゃん、あの男、誰か、知っていますか~~?』
『靖夫ちゃん、あの男は安吉君だよね~。』
『ん、安吉だよ~。さっき、一緒行こうと誘ったんだけど、用事有るからと帰っていったんだ。』
『姫子ちゃん、ちょっと行って来て欲しいんだけどね~~? 女の子の方がいいようなきがする~~?』
姫子
『はい…~』
姫子は感がいい、一人連れて行き、安吉を挟むようにして、声を掛けた。
『安吉君、此処で何しているの。』
安吉は咄嗟に逃げようとしたが、観念した。
安吉
『姫子ちゃんね~~俺、観ていたんだ、だって、二人はあのおじさんと話すように成ってから、凄く、上手く行っただろう~~? 俺には、姫子ちゃんや、靖夫君見たいに足は早く無い。
だけどね~。 夢のような話しだけどね~。
俺にも何か或るかも知れ無いと思った。
だけど、いざ、話しをすると成ると、馬鹿みたいに見え、足が竦んだ、逃げ出したく成るんだ』
姫子
『分かった。逃げるなー~あんた、一緒にいて、~』
女の子を一人残し、昭夫の方に行った。
《思い出》
『安吉君かい?』
『逃げ無くていいよ、
お菓子でも食べ無いか~~』
安吉もお腹が空いて居たのだろう。
昭夫が持って来た~
おにぎりを見る間に平らげた~、
昭夫は見張りに居た、
女の子に目配せし、
みんなのところに行かせた、
昭夫は安吉が食べ終わるのを待ち言った。
『安吉君、浜に降り無いか?』
安吉君は昭夫の後を付いてきた~、
波が時折、
近くまで、
押し寄せてくる。
波打ち際は
ずっと向こうの
岬まで次々に崩れ落ちて行く、
どれ位歩いただろうか? 安吉君が
ぽっりと話し始めた。
『僕、運動苦手なんです! いくら、
一生懸命走っても、ビリ、です、
でも、2年生までは、
一人か二人、
前に走れたのです、
それにそのあたりから、腕相撲も弱く成りました。』
『そうか?
私と同じだね~~?
正確には覚えて居ないが、私はね~~。
同じ頃に下痢をしてね。 それこそ、パンツも、ズボンもあったものでは無い、
下半身裸で、
山道を家まで帰った事が有る。』
安吉は驚いて、
『実は僕も在りました
。
僕の場合は
みんなに見つかり、
糞たれと今でも馬鹿にされています。
ただ、靖夫君と姫子ちゃんは、
他の生徒違い、
その事は口にしないで割合に仲良くしてくれます!?』
《共有》
昭夫はそれに応えるように、続けた。
『それに腰が弱く、子供が平気で飛び降りる高さでも、怖い、
肩は凝るから、
親に謂うと、
“子供にゃね、
しごっが足らん、
運動が足らんたいが、
もちっと気張れ!”
逆に怒られる始末。』
『良く似ている、
僕も同じだね~~。』
『この前、
米刈りが在り、
僕も稼いをした。
“あ、あ、首が凝る~”
と言ったら、
同じ事を謂われた。』
『そうか~~、
おじさんの場合は、
運動をズル休みした
訳では無いが、
女の子が体育の時間休んでいるのが
羨ましかった。
その前に、
下痢した事にも原因が有った。』
安吉君は
不思議がって、
聴いていた。
『私の場合は
原因が在り、
病気に成り、
発病し、
その原因が理解し、
治療したのが遅く、
発病(8歳)から
20年経過、
28歳位で
やっと分かったのです
。』
安吉君が恐る恐る聴いた。
『その原因は何だったのですか~~?』
『私の家は貧しく、
父親が出稼ぎだった。
隣近所の子供達は、
余裕綽々で
漫画を良く買って貰っていた~~
私もいつも、
買って欲しかった
。いつも、隣近所の子供の家に遊びに生き、沢山在るから、朝から晩まで読んでも飽き無かった。 もっともっと読みたかった。自分でも買って見たかった。』
《ヘルニア》
そんな或る日、
大切なお金が神様に上げて有った。
今は、そんな事をする家は少ないと思うが、
神様に預けてから
大事なお金は遣う風習が有った。
そのお金が目に入って、漫画を買ってしまった。
買ってみれば、
面白く無かったが後が大変。
親父に追い掛けられて、其処に有った。
棒で叩かれた~~、
親父は40歳代で
力が有り余っている。
力加減はしたのだろうが、
それに場所が
田んぼの中で
地盤が軟らかく
上手く逃げたのが
幸いしたのか~~、
場所が違えば、
足は折れていたと思う。 棒の大きさは、
長さ:2メートル、
太さは:直径7センチ位、
根元は10センチを超えると思う。
材料はマテか樫の雑木である。
それが腰の骨をずらし、ずれ込んで、
整形外科の
専門家の目でも、
見逃す位の
小さなずれ込みだった。
安吉君がぽっりと
言った~。
『俺にも、
覚え有る、
親父に怒られて、
矢張り棒で叩かれ、
肩こりも或る、
肩こりは、
マッサージに行き、
凝りを取って
貰うものでは
無いのですか~?』
『それは間違いです。
肩こりには必ず、
原因が在ります!?
まずはそれ成りの
病院で詳しく調べるのが先です。
原因を突き止めなければならない。
原因が分かり、
それでも治療方法がなければ、
マッサージに
通うのもいいと思います。』
《治癒》
今は聴かれ無く成った。
年寄りの
“へっが凝った”
主に肩、背中の凝りで或る、これも簡単 には治らないもので、時間が掛かり、特に治す場合、
治り難い理由は、
周りの筋肉が痛んだところを保護する為、自ずと、固まるからである。
右側に骨がズレていると左側の肩が凝る、
さて、安吉君で或るが、昭夫にしても気になって、麗子先生のところに
行って聴いてみた。
『麗子先生、安吉君の様子はどうですか~?』
『ええ…~、この前、休みをとり、お母さんが病院に連れて行った様子です。
それに、担任の先生の話しでは、つい先日、自由時間にかけっこをしたところ? 何時も、ドンビリだった のが、2人に勝てたそうです。』
『そうですか~~?
でも、良かったです。
希望が有りますね~~。少なくとも、万年ビリではないですね~~!』
『私は万年ビリでした、高校卒業まで、一番嫌な1日でした、運動会は嫌でした。』
『そんな事も或るのですね~~私はスポーツは好きです。
むしろスポーツが好きで先生に成ったようなものですね~~。』
『私がどう言おうが、運動不足の一点張りでした、
確かに勝負です。
負けるのは当たり前ですが、
何故、
早い人は上を目指さないのですか?』
《競争》
『それはどう言う理由ですか~~? 何故、より上を目指さないと言えますか?』
『つまり、
現在の学校の
やり方ではトップを走る人には、
競争相手が居ません。
私の知って居る範囲では、
とびきり早い人は
何十年経っても、
早いです、
この世界だけは
ハンデが無いのです、
先生はどんなに、
足の遅い人でも、
人の前を走りたい、
または、
その気持ちを否定しますか~~?』
『いいえ、
否定はしません。
例えば、ですが、
どんな、
方法有りますか?』
『例えばの話しですが、百メートル競争の場合、遅い者には,
スタートラインを
10メートル
前に持って行きます。
そうすれば、
それでも、
元々早かった者が
勝てば、
少なくとも、
一秒以上早く
走った事に成ります。 それが元々早い者には
向上に繋がります。
勝負には
競争相手が
絶対に必要です。
早く走る者は
努力します。
もし、
20メートルの
差を詰められれば、
県の大会などに
出場したおり、
役に立ちます。
要するに、
弱いものを如何に、
競争相手に
出来るかと
言うことですね。』
《教え》
『すみません。あのー、昭夫先生居ますか~?
麗子先生、来ておられると聴いて来ました。』
『おい、おい…~私は
先生では無いですよ!』
『昭夫先生は先生より、偉いですよ~~私、今、教えて貰っています。』
『2人共、困ったものですね~~?
ところで、安吉君、私に何か用事ですか~~ 』
『はい…~、病院でコルセットをさせられて居ます。
凄く痛いのですね~~
何か、良い方法無いのですか~~? 我慢強くして居るけど、だんだん我慢出来ません。』
《兆し》
『安吉君、我慢強くし無いと駄目です。』
『だって、凄く痛いのですよ~~? 我慢出来無いよ~~~。』
『麗子先生、ちょっと待ってください。人には解らない、痛みも有りますよ。安吉君、ちょっと私に見せてください。』
『ホラー、こんなに、なっています。前はもっと酷かったのですよ~~。』
『わー、~…、安吉君ごめんなさい。こんなに、酷いとは想わなかった。 昭夫さん、なんとかなりませんか~?』
『うーん…~こころ当たりが無い訳では有りません。 私の通った整骨院が有ります。私が過去に整形外科の先生から、一生治らないと謂われて、20年過ぎて、合った先生です。』
『其処で10年程掛けて、やっと肩こりから解放されました。』
『きっかけは、仕事の現場で、作業員が作業中に“ギックリ腰”になり、その作業員を車に乗せて、其処に行きました。』
『それで、どうなったのですか~~?』
『整骨院に着き、作業員を先に、治療します。
だけど、その作業員を連れて帰らないといけないのです。
時間が余りましてね~~。私も電子を掛けて貰う事にしました。』