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テン★漢♡娘  作者: 風月七泉


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86話:内緒の初ホラーはVRから③




 本名はお互いに教え合った後にお互いの連絡先を交換とライフなんかのやり取りが出来るように、個人的な方も好感しておいた。


 ただ先輩達は妙に僕の作ってきたお弁当の方をチラ見していて、ハル社長がそれを牽制しながらお弁当を死守している。


「こうなったら鍵付きの冷蔵庫でも買っておこうかしらね。個人的なモノだがら小さくも良いし、近くにあるのは便利よね」


「僕のお弁当にそこまでの価値は無いかと……」


「あの味を知ってしまったら味気ない安売りの総菜じゃあ満足できないわよ。無理だから、絶対に紬ちゃんを手放す気はないわよ。何かあったら事務員として此処に居てもらうんだからね。私の専属として体調管理から任せる気でいるのよ」


「物凄い未来経過じゃのう。しかし、それは我の許可を得てからにしてもらおう。先に紬を見つけたのは我じゃからな、我の隣にはずっといてもらうのじゃ」


「あら、養える力が無いとだめよ~。その点で言えばこっちの方が良い話じゃない」

「ぬぅ、それはこれからじゃぞ。我を舐めてもらっては困るのう」


 僕の意思はそっちのけで二人は左右の手を其々に絡めて引っ張り合っている。


 まぁ僕の事を考えて力強く引っ張るって事はないから良いのだが、二人とも一応は女性なのだから、人の腕に抱き付くのはどうかと思う。


「皆が呆気に取られてるからね、少しは恥じらいも持って欲しいんだけど」

「あら良いじゃない、女の子同士なんだから」


「そうじゃぞ、こういうのも肌の触れ合いという心の親睦を深めるという意味で良くやる事なのだろう。すきんしっぷというのかう、若いうちにしておくのだと母上に教わったぞ」


 母さん……貴女はなんてことをカミに教え込んでいるんですか、家に帰ったら抗議しないとダメだな、カミがこれ以上に変な方向へと進まない様にしないといけない。


「なんか、春っちと紬ちゃん、仲良くない~? まぁカミちゃんはずっと一緒に実況してる感じだったから、分かるんだけどね」


「そうですね、ずぼらで初対面の人には十枚くらいの猫を被るハル社長が……珍しいです。それよりも気になるのはお弁当を作って持ってきているという事ですけどね」


「紬ちゃんの手作り弁当、食べなれている様な言い方もしてました、よね」


 先輩達がジト目でハル社長の方を見つめる。

 三人の視線から逃れる様に顔を逸らして、必死に視線を合わせないようにしている。


「最近になって肌荒れとか気にし無くなって来てるのって紬ちゃん達に関係があるのかな? 此処までお弁当を届けてくれてるくらいだもんね」


 ハル社長、必死に隠してるみたいですけど大量の汗と流していたらバレバレですよ。


「バランスの良い美味しい食事を運んでくれる子が居るみたいですしね……でも、それだけで、あのハルさんがこんな小奇麗になるのかしらね」


「……ならないと、思います。私生活もきっと助けてもらってるんじゃないかな?」


 三人の中で一番物静かな子だと思っていたけど、迫力は菜々美さんの方が一番かもしれない。なんか声にも冷たく深い闇が一瞬だけ垣間見えた気がした。


「別に隠すことは無いのでは?」


 ハル社長が必死になって隠そうとしている理由が僕には良く解らず、何気なしに言う。

 ただそれは僕だけだったらしく、ハル社長にガッシリと両肩を掴まれた。


「ダメよ。彼女達まであそこに住みたいとか言い出したらどうするの。私の祝福の時間が減っちゃうじゃないの、あんなに良い環境は早々ないのよ」


 そういう事は、せめてもう少し小声で言うか場所を変えるか……少なくとも詮索をしようとしている本人達を目の前にして言うモノではないだろう。


「そういえば春っちさ、引っ越したんだよね……家って今どこなの?」


 涼子さんに聞かれて、ビクッと肩を揺らすがすぐに平静を装って言葉を綴る。


「教える訳ないじゃない」


 物凄く目が泳いでいるけど、それで良いのだろうか。


「きっと紬ちゃんと家が近くなのよね。家事なんかでも助けてもらってそうだし」


 じ~っとハル社長が来ている服を目敏く観察しながら、舞さんが呟く様に言う。


「そう言えば、近くに寮も作ると仰ってましたよね。ハル社長が人の面倒を見れる程の家事レベルは無いと思いますし……もしかして、紬姉様にご協力、いえ、家族? それに類する方にお力添えを頂いていると考えれば、辻褄が合うのではないですか」


 なんだろう、この先輩達は探偵さんなのかね。


「ほう、良い線じゃな」

「まぁ近くに寮があってそこの管理と言うか、大家的な立ち位置になりますね」


 先輩達さんにんが、良い事を聞いたとばかりに顔色が明るくなっていく。


「おばか~、この子達だって色々と駄目なの! 日常的なレベルで言えば私と、むぐ――ん~~っ⁉」


 三人に取り押さえられて、口を塞がれて途中から何を言っているか分からなくなった。


「紬姉様は気にしなくて大丈夫です。あの、お時間があればその寮に案内して頂く事は出来ますでしょうか? 私も見てみたくって」


 別に断る理由も無いので、僕とカミは頷いて答える。







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