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テン★漢♡娘  作者: 風月七泉


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77話:新しい家





「なんか、想像していたよりも大きな家なんですけど」


 新たな家に着いたは良いけど、想像していたのはこんな豪邸じゃなくって二階建てくらいの普通の民家だったんだけどね。庭は広く武家屋敷っぽい建物に二階建……いや、三階かな? 横にも広く四人で暮らすには空き部屋になってしまうだろう場所が幾つかある。


「奮発しました」

「つぎ込んだからなぁ~」


 父さんと母さんのしみじみと言うけどね、僕が聞きたかった言葉はそういうのじゃあないんだよね。というか、こんな家にして大丈夫なのかが心配なんだけど。


「ふふ、心配しないで。外装からだと分からないけどね、中では別れてるのよ」

「分かれてる?」


「ここは寮としても使うつもりなんだ。お手伝いさんも雇うし、警備の人も派遣されるから、下手な高級マンションよりも設備も防犯面でも抜きんでてると思うよ」


「それに、配信にも考慮してあるから、部屋の音が漏れる事もないし。事務所も近くだからね、お手伝いさんに話を通せば、買い物とかも連れて行ってもらえるから大丈夫よ」


 近所迷惑にもならない、ほぼ山の中だから幾ら騒いだ所で問題はないそうだ。

 裏手に回っていくと、カミが居た神社にも行けるようになっている。

 新築の家を見た後に神社を見てみると、さらにぼろっちく見えてしまう。


「うむぅ~、本当にお化け屋敷とかわらぬのう」

「景色は綺麗なんだけどね。知ってる人は少ないと思うけどね」


「ふん、これからコツコツと新しくしていけば良いのじゃぞ。お主もそれに協力せねば我の掛けた呪いは消えぬからな」


 そう言えばそうだった、なんかゲームを一緒にしてるのが楽しくってすっかり忘れていた気がするな。呪いを解くのが二の次になっていくような感じだが、まぁ悪い気はしない。この前にやった後輩達との初絡みかブロックラフトの配信で、もうすぐカミの登録者数も一万を突破するだろう。


「ようやくカミ自身でも稼げるようになるんだから、カミも頑張るんだよ」

「言われんでも分かっておるぞ」


 胸を張って答えるが、本当に分かってるのか心配になるね。

 稼いだお金を、お菓子やら自らが欲しくなったものに使い過ぎないと良いんだけど。

 そう考えた時に、ふと思い浮かんだのがソーシャルゲーム関連だった。


「なんじゃ?」

「いや、なんでもない」

「何でもないよな目付きではなかったような気がするがのう」


 カミにはこれからも積極的に僕や母さん達と遊んでもらおう。

 課金なんかし過ぎて、お金が溜められなくなってしまう事態だけは避けなければ。


「それじゃあ自分の部屋を見てみたいし……どっから入るの?」


 庭が広すぎて、目の前の大きな扉は多分だけど、寮となる方に繋がっていそうだ。


「どっちからでも行けるわよ。鍵は私達が持ってるものじゃないと入れない扉だけどね。外から直接に入るなら、少し右に回った所に入り口があるわよ」


 どっちもどっちみ入り口は広かった。バイクや自転車が普通におけそうな広さだ。


「もしかしてハル社長もここに住むの?」


「えぇ、寮の方に住むわよ。だって……誰かいないと忙しくなった時に体を壊して会社の経営なんてすぐに出来なくなっちゃうじゃない」


 なんで生活能力が皆無なんだろう、僕の周りにいる大人達って。


 そのくせ、突出した分野での能力が抜きんでてるんだからなぁ。何時も助けてもらってるし家事くらいなら別に良いけどね。


 坪庭……中庭? やっぱり無駄に広い。バーベキューが出来るスペースに運動が出来るジム的な場所まであるし、泳げるプールまで付いている。


 どこかの高級ホテルなんじゃないだろうか、海外にでもありそうだし。


「そんな所で驚いてないで、お風呂なんて温泉よ」


 お手伝いさんが居てくれるって話を聞いてなかったら卒倒してると思う。こんな場所を綺麗に維持するのは僕一人では絶対に無理だろう。


「我は紬の部屋と一緒でも良かったのだが?」

「流石に一人部屋だろう。一部屋に男女が一緒に寝るなんてダメなんだからな」


「ふふ、安心してよカミちゃんの要望はしっかり叶えてあるから、部屋は別だけど、隣で扉を開ければすぐに紬ちゃんの部屋に行ける様にしてあるから」


「母さん⁉ なにやっちゃってるの⁉」


「しょうがないだろう、この場所はカミが力を貸してくれなかったら確保できなかったのだからな。少しぐらいの我儘は聞いてあげなければ、罰があたってしまう」


 母さんと父さんの話を聞いてからすぐに、表情をキラキラさせながらカミの部屋と書かれた場所までトタトタと走って行ってしまった。


「僕より先に部屋を覗くなよ! 先ずは自分の所から行けよ⁉」


「良いではないか、けちんぼめ」


 まったく油断ならないんだから。






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