1ページめ
ノリと勢いで書いているため、投稿にはムラがあります。
お店を開くのは、ちょっと遅めになります。
誤字脱字あります。
許してください。
昔昔、というわけでもないぐらい昔、あるところに、趣味が読書の勇者がおりました。
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静かな部屋、その中に響くページのめくれる音。ああ、幸せ。
ペラ。
そう思いながら、僕はページをめくる。ふふふ。思わず笑いがこみ上げてきてしまう。
ドンドンドン。
しかし、ドアが叩かれる音で、その幸せもさめてしまう。ったくもう。僕はドアを開けて叫んだ。
「五月蝿いよ!野菜ならかってに持って行ってって言ったよね!」
『デモ、ぼすガ、一応コトワッテオケッテ』
「ああもう、アークは何回この天丼ネタやるつもりだ!」
僕がそう叫ぶと、ゴブリン達が『ナラバ自分デ言ッテクレ』と言ってきた。そうしたほうがいいかも。
・ ・
この世界は、話の通じる魔物と通じない魔物がいる。話が通じるのだから、僕は〈魔物〉という言葉を使いたくない。いや、言葉が通じるというのは嘘か。言語を持つ、というのが本当だ。
・ ・
アークのいる洞窟(めちゃくちゃ広い)についた僕は、あいさつをしながらそこに入る。何層もの階層をおりて最下層につくと、アークがゴブリンナイトのフシバさんと話をしていた。
『カイトの考えた罠は、とてもすごいデす』
『だろうな。あいつが言うには、〈異世界の知識〉だそうだ。』
『意味がわかりませんネ』
『ああ。オレもわからん』
まあ、そりゃあね。この世界とは別の世界があるなんて、普通は信じられないだろうし。
『で、実は欠点があるのデす』
『なんだ?』
『正気を失っているウルフやフォックスがかかるのデす』
「さすがに、それは僕でもどうしようもないよ?」
『だろうな。っていつのまに!?』
「カイトの考えた罠〜あたりから。」
『最初からじゃねえか』
「うん。ところで一つ、ききたい事があるんだけどね」
僕がそう言うと、アークがきょとんとした顔をした。もう慣れたけど、かなり怖い。いや、めちゃくちゃ怖い。僕はそれを予想していたから、予定通りに用意していた言葉を言う。
「きょとんじゃねえよ」
これも、天丼ネタだな。
「そんな事は置いといて、なぜこんなに野菜かってに持ってけの苦情言わせんの!?」
『テンドンネタだろ?』
「そんな天丼ネタやめちまえ!」
僕が絶叫すると、アークが言った。
『冗談だ。本当は、土地の持ち主に断りもなく収穫物を持って行きたくないってのが、理由だ。』
「んな気づかいいらんわ!」
再び、僕絶叫。そんなので十回も二十回もこんな事言いたくないんだけど。
「肉おいていってくれればいいから。(ジュルリ)」
おっとよだれが。
僕がよだれを拭くと、アークが『交換か……』と言った。なんか、子の成長を喜ぶ親みたいな顔してて腹立つ。
「言ったからね」
僕は、そう言って洞窟を出た。