狂人と歴史は呼ぶ男
「一体! どういう事だっ!!」
演説は終わり、部屋には静寂があった
「そう言われてもね 」
「自分が何をしたか解ってないんだろう」
「何時かは壁を造る、そう言ったのは
貴方でしょう? それに教えた筈だよ 」
「私も含め、我々は君の人形ではない
全てが指示通りにいくと思ったのかな?」
「ふん、・・・まあいい 数年後にわかる
お前が何をやったかをその責任は重いぞ」
「ハハ、覚悟しておくよ・・・君こそ
背中に気を付けるといい、誰に言ってるか」
「数年後に知るのだろうね・・」
「資金は貰ったからな、準備は出来た」
「おいおい、遂におかしくなったかぁ?」
「・・全て共有すると言ったな、俺は
だが、言ってない事もある・・ 」
「なんだ、意味深だな」
「俺は世界の為に動いているんだ
ここ、アメリカ合衆国の為じゃない」
「お前たちの為でもない。俺は世界の・・」
「わかった分かった、とにかく落ち着けよ
話は今度にしよう、問題もあるしな・・・」
「なぜ、こちらを見るのかな?」
「さあ~」
「俺はどうすればいい・・・」
「考えろ、全てが壊れてしまう・・・」
「岡辺様、電話でございます」
「誰からだ?」
「はて・・・ 何と仰ったか」
「名前は言わなかったのかっ!」
「・・ええ、聞いておりません」
「・・・ぁぁぁ ──始まったか」
「岡辺、帰っていいのか?」
「ああ、もう要は済んだ・・・クソッ!」
「岡辺様、電話が鳴り止みません」
「俺の部屋の電話以外、全て切りに行け」
「はい・・ そのように」
アメリカ合衆国、特設外交官室
「・・はぁ ───俺だ」
「待ってたよ。バルバラの壁か・・・」
「ああ、俺の命令じゃない」
「歴史とは大抵が狂うものだ、順調だよ
その意味においてはな。そうだろう?」
「フン・・・全てはアンタのせいだかな」
「私は狂ってはいない。そう感じるよ
しかしだが。歴史は私を狂人と呼ぶだろう」
「そう── 狂ってはいないからこそ
私には解るのだ、歴史が私を何と呼ぶかを」
「では。始めようか 岡辺君」
「今からか?」
「あぁ、君の化け物と私の化け物の
戦争を── 未来は我々が創っていく」
「アメリカ合衆国に」
「我がソ連に」
「栄光と繁栄あれ」
「栄光と繁栄あれ」




