私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(さて、不穏な魔人の国だけれども私は散策するだけである。⑯)
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「部分的にそこの記憶が抜け落ちていると?」
「あり得ない、と言いたいところですがその可能性を否定できませんねぇ正直。」
オーガも今までの周りの対応を思い返し、ティリエスが言った可能性を否定できずにいた。
ティリエスも話しの途中だったので話しを続ける。
「宰相に出会った時、言ってましたでしょう?王の意見に賛同できずに拒否し王宮から遠ざかったと。それ言い換えればはこの呪いがかかりにくい人達が王宮から出ていくように、何か何者かが呪いに強い者弱い者とでふるいをかけたのではないでしょうか?」
「成程、確かに味方を変えればそうかもしれませんね。しかし、王宮で操れる者を囲んだところで外で通用するとは到底思えませんけどね。一体何がしたいんでしょうねぇ?」
それはそうだ、王でさえ手玉にしてこの呪いを行なっているのだから。
そうすれば呪いの元が何処にあるのかしぼれてくるってのに・・・、相変わらずモワモワしてるな。
鑑定の眼のままなのでもやの景色は変わらず、自分の顔の辺りの煙を手で払った。
モヤが晴れたが、ゲンナリした面持ちで辺りを見やる・・・と、ある事を思い出す。
そういえば王の能力で魔人の人達は反感を持つことが無くずっと魔人の国の統制を図ってきたと宰相も言ってたっけ?
「呪い・・・失礼、呪いという特殊なモノに強い種族なのにどうして今回のよう・・・な。」
そこまで言ってティリエスは言葉を止める。黙り込んだティリエスにレイとオーガはどうしたのかと互いに見合わせた。
「どうしたんです?お嬢様。「レイごめん、ちょっと貴方の中見せて。」」
有無を言わせずティリエスは普段ならしない、人に向けての鑑定を行う。
「ふふ、お嬢様に全て暴かれてしまいます。」
「嬉しげに言いますねぇ。」
抵抗をせず、嬉々とした顔で身体をくねらせて言うレイを見てオーガは若干ひいていると、今度はオーガにも断りをしてティリエスはオーガにも鑑定を行う。
「私も暴かれてますけど?」
「貴様のはお嬢様の疑問解明の為の行為にすぎないに決まっているだろう。」
さっきとは打って変わり、温度の無い表情で言い返され恐ろしく自分寄りの思考で締め括られているなとオーガは小さくため息をしたが、相手に片思いをしている自分もこういう前向き思考をするのは良いのかも知れないと奥底で思う。だが彼らの恋愛思考について、もしここにグリップがいれば「それってヤバい思考なんじゃない?」という至極真っ当な言葉が返ってきたのかも知れないが残念ながらここには居ないので2人のヤバい思考同士が頷きあうだけである。
そんな2人に知る由もないティリエスは鑑定をしてやっぱりと呟く。
「というか早く気が付けないなんて、私バカになってるのかしら?」
自分に悪態をついた後、ティリエスは2人に口を開く。
「2人には呪いがかかっていなかったんです、ということはあれは魔人の人達にしか効かない呪い、呪いですわ。」
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