私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(さて、不穏な魔人の国だけれども私は散策するだけである。⑭)
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は3/25(水)投稿予定です。
「この子は呪いが具現化して見える事があるし触れても問題ない能力を持っているんです。グルド様、グリカ様。この事実は家の中でも秘匿にしています、これを嗅ぎつけた教会の人間にこれ以上付き纏われるのはこの子も私も望んでいないので、どうかこの事は内密でお願いしたい。」
と父はそう言って2人に説明した・・・まぁ、実際の能力は鑑定で呪いの可視化しているだけだし触れるのはただ単に私が呪い耐性がやたら強いから触れるだけで本当の事を言っているかというと全く違うわけで。
ティリエスは部屋から出て廊下を歩きながらぶんぶん手を振る。
勿論決して口外しないということは誓いを立てて約束してくれたわけなんだけど、魔法って便利だなー・・・じゃなくて。
「しかし旦那様がお嬢様に能力を使えるように仕向けるとは思ってもみませんでしたねぇ?」
「レイ、お父様の悪口ですか?私聞きたくありませんわ。」
レイの言葉で考えながら歩いていたティリエスは一気に現実に戻り不機嫌な顔でレイを睨む。
「そうはいっても事実ですよ?」
謝罪もなくレイは付け加えて良い放つ。それを隣にいるオーガが宥める。
「まぁまぁ、ティリエス嬢を利用している点では私も同意ですがそれだけあの人も切羽詰まっていたんでしょうね。」
「あのお父様がですか?」
いつも威厳な姿しか見た事がないティリエスは絶えず手を振りながらオーガを向く。
「あの人は呪いの類で随分と苦しめられた時期がありますからね。何かしら引きずっているんですよ。もしかしたら呪いが絡んでいる事だったら今回の件は見て見ぬふりをしていたかもしれませんねぇ。」
「そんなにですか?」
「何も手立てがなく自分のご両親がご自分のせいで死にそうになっていたり、リリス夫人が貴女を産んで呪いで死んでしまう可能性があった出来事を体験していますからねぇ。」
特にリリス夫人が死んでしまう可能性のある芽は摘んでおきたいのでしょうとオーガの言葉にティリエスは何処か納得する。
1度目の人生で母が死んでしまった後、母とは似ても似つかない娘、つまり私が産まれたことで父は狂っていったと記憶を持つアステリアから聞いていたからだ。
「薬と物理でどうこうできませんものね。」
「でも、だからといって貴女の能力の公開は随分悩んでいましたけどねぇ。」
あれで?ものの数十秒で言っていたけど?
視線で何を思ったのかわかったのかオーガはニヤリと笑う。
「長い時間をかけてが随分悩んだ度合いになるとは限りませんよ。ところでどうですか?呪いの元は見つかりました?」
「全然見つからないですねぇ。」
そう、私達は現在単独行動で王宮の中をあちこちまわっては呪いの元凶を探していたのである。
きっと手を振って呪いの煙が逃げなければそれが元だとふんでいるのだがこれが中々見つからないのである。
因みに歩きまわって大丈夫かと言われると大丈夫である。大人2人だと警戒されるだろうが私があっちこっちと行ったり来たりして私の我儘で連れ回している大人達の構図なっているので、ニコッと笑って手を振ればここの従者達は笑顔で振り返してくれるし2人を同情した目で見てくる者もいる、ちょろいもんだ。
「ねぇねぇ、今度はこっち見て見たい。」
「はいはい、かしこまりました。」
なれた返しでレイとオーガはティリエスの言った方向の廊下へ歩きだした。
しっかし広いな・・・さすが宮殿。
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