私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(さて、不穏な魔人の国だけれども私は散策するだけである。⑦)
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は3/9(月)投稿予定です。
労働・・・はて?その言葉を直接言われたことはないがまぁまぁ労働はしてきたと思うんだけどなぁ・・・。
そんな風に現実逃避をしているうちに、あれよあれよと準備は進みーーー。
「魔国の皆様ぁ!さぁさぁお一つ如何ですかぁ!」
「いかがですかぁ!」
「・・・かぁー!」
「ほらぁ、お嬢様も飴を配りませんと!グリカ様もですよ!」
ノリノリに言って促しているレイの顔は真っ白に塗られ目から頬にかけてはデカデカと大きな星のペイントが施されている。
「貴方、こんなピエロ衣装何処で手に入れましたの?」
ご丁寧にピンクのモサモサウィッグを被り奇抜な色の衣装に身を包んだレイの姿にティリエスは半眼になる。
因みに私も隣にいるグリカ様も着替えさせられた。
ピエロではないが、どきついピンクフリフリのドレスである。
普段ではなく仮装寄りに作られているドレスの作りを見てティリエスは気がつく。
「もしかしてこれってアステリアの作った衣装?」
「正解ですねー。」
よくわかりましたねぇと遠慮がちに寄ってきた子供達に笑顔とおちゃらけながら包装している飴を手渡しする。
嬉しそうに頬張って去っていく子供達を横目にティリエスは自分の持っているカゴの中にある飴を見つめた。
そう、レイの案は自分達を守りながらこの先を進めるのではなく堂々と街を歩き民衆達を抱き込もうという考えだ。
彼ら殆どが好み、そして喉から手が出る程欲している物ーーーー。
「飴でわいろ。」
「わいろっていう言葉ではなく友好の証と言って欲しいですねぇ。」
でも実際うまくいっているでしょう?と周りを見る。
確かに疑念混じりになった眼差しが徐々に緩和されているのがわかる。
まぁ、それは私の魔法のおかげなんだけど。
レイから頼まれたのは実は地道な飴配り、というわけでなくーーー。
ーーー数時間前。
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「ではお嬢様には改めて飴配るの他にして欲しい事を伝えておきますね。」
「え?これだけじゃないの?」
ドレスに着替えてレイに化粧を施されながらティリエスは問い返す。
レイは何を当たり前な事をとチークを頬にパタパタしながら話を進める。
「お嬢様にはこっそり可能な限り魔人達の洗脳を解いて欲しいんですよ?」
「洗脳?え?魔法だったの?」
「話しを聞くにおそらく。」
レイがいうには魔族の王特有の力ではなく、精神魔法で魔人達に洗脳を施しているんだろうとの事。
精神魔法は相手より強い魔力を補充している存在でなければかからない、だからかからない人間もいたのだと、レイは最後の化粧を終えた。
「ですから解除魔法をお嬢様にはお願いしたいんですよ。」
「?何で私なの?」
「何でってーーー」
貴女程魔力の多い、そして繊細な魔法を使える者はそうそう居ませんよーーー。
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まぁ、そういうわけで私はコソコソと解除魔法を施しているのである。
まぁ、父にバレずこっそりとしないといけないのが骨が折れるけど・・・。
自分達より前にいる父を盗み見ながらティリエスは魔法を唱えていった。
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