私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(さて、不穏な魔人の国だけれども私は散策するだけである。③)
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は2/26(木)投稿予定です。
「出来れば貴方方をこのまま逃して差し上げたいがこの国にきたという事は向こうにも知られてしまっているでしょうから、せめて情報だけでも渡しておきたい。」
中へ通された後、ザフは早速話しを始める。
グルドがグリカを連れて他国へ向かってすぐ、王城内は今の現王によって人事異動が伝えられた。
基本今の王になった者に従うこの国では何故か反感意識を持つ事は殆どない、強い者が王となり国を導くと信じているからだ。ザフもまた前王の死の悲しみは癒えないが現王をサポートしようとそう思っていた。
元々宰相という役職は王を含め他の重臣の間で決め宰相を決め任期をいうものが設けられている珍しい役職であり王が変わったからといってすぐには変わることができない上、グルドから宰相の役職を任されその実績は高い。
なのでザフも自分がまさか宰相の任をすぐに解かれるとは思っていなかったのだ。
「任を解かれたすぐはその事に驚いていたんですが、だんだん日にちが経つに連れ戸惑いました。グルド様、私は今回王に反感意識を持ったんです。」
ん?反感した事に戸惑った?
ティリエスを含めた大人達はザフの言葉にどういう事か首を傾げるがグルドは別段驚くそぶりはなく静かだ。
「それはおかしいな、普通理由もなく役職を奪われたら普通に反感意識は持つだろう?」
父の言う通りだとティリエスも頷く。
そう返せばザフは首を横に振る。
「プラメイト族は違うかもしれませんが、私達種族は王の持つ能力で本能的に従うんです。ですから魔人では王が代替わりを起こしても混乱も少ない従うんです。」
へぇ、だから強い者が王になる仕組みでもこの国は安定しているのか。
ティリエスはそれなら武力をもってして王を決めても問題ないよねと納得していると、ここで疑問が浮かぶ。
「じゃぁ、現王はその王様の能力が使えていない?」
「使えていないというのは少し違いますね、正確には使えている・・・だが、それはあくまでも下級の国民達で能力が高い我々のような家門の人間には能力が効いていない。」
じゃぁもしかして現王って弱いって事?
いや、それだったら能力を持っているのは何で?ってなるか・・・。
「何故現王が能力を使いきれていないのか理解は出来ませんが、ここで反感を募らせても多勢に無勢。我々は事を荒立たせず王城を離れました。向こうも私達の異変に僅かですが気づいていたんでしょう、私が意見を言った際自分の意見を拒むかそうでないか見極めていた。その目をから誤魔化す為私の腕を差し上げたというわけです。」
「そんな・・・。」
絶句した母の声に耳を傾けながらもザフは自嘲気味に笑う。
「情けない事にこれしか方法がないと思ってしまったんです、そうでもしなくては私は殺されていたでしょう。今、この国では今の王を王と従っている者、私のように疑念を持ち始めている者、そして静観している者これに分かれています。ただ厄介だったのがグルド様の暗殺されたという情報でした。これは・・・。」
「成程、私達が犯したと言われているんだな。」
アドルフは冷静に答えた。
いつも読んでいただきありがとうございます。




