私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(さて、不穏な魔人の国だけれども私は散策するだけである。②)
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は2/24(火)投稿予定です。
「我らの愚行、本当に申し訳ありませんでした!」
とりあえず入国できたティリエス達は彼らに案内されそのまま王城へ、ではなくなぜか門から近い大きな屋敷へ案内される。
王城へ向かい彼女の叔父に会わなければならないが、さっきの雰囲気から様変わりした今といい気になることがあるのでティリエス達は彼らの案内に従い、今に至る。
まぁ何か行き違いがあったかもしれないから謝りたい気持ちも分からないわけでもない・・・でもさ、玄関ホール入った途端一斉に床に膝ついてひれ伏すのだけは勘弁して欲しい。
「皆、顔を上げそして立つんじゃ。アドルフ達が驚いているじゃろう?」
どうしかもんかと思っているとグルドが彼らを諌める。その声にざわついた彼らだったが父もグルドの言葉を後押しするように彼らに謝罪を受け入れたから良いと伝えると、彼らはようやく立ち上がってくれた。
「皆、心配をかけたようじゃなぁ。」
「グルド様皆さんとお知り合いなんですか?」
「こやつらはわしと懇意にしている家門の出の奴らばかりじゃ。儂はてっきり門には息子の息がかかった者がいるとばかり・・・しかし、国の重臣でもある其方達が何故門番など。」
「それは私から話しましょう。」
頭上から声がかかり振り向くと祖父のルドルフと同じぐらいの身なりの良い年齢の男性が階段から降りてくるのが見えた。
「ザフ?!」
グルドの驚きようにどうやらこの人も本来ここにいるような人物なのだと直感で理解しているとグリカか彼はこの国の宰相だと教えてくれた。
え?宰相がここにいるって・・・。
「随分きな臭くなってきましたねぇ?」
ふと同行しているオーガがティリエスにそっと耳打ちをしてくる。
ぶっちゃけ思いたくなかったのに!
しかし、ここに宰相に重臣達にそれらに連なる部下達がいる事実がそれを物語っている。
「ザフ、お主が何故ここに?城はどうなっておるんじゃ?!」
黙ったままのザフにグルドが詰め寄る。そんな祖父の姿にグリカは身をすくめるているがグルドは気づくことなくザフに更に詰め寄っていく。
「お主に城の留守を頼んだはずじゃ!それなのに・・・な、なんじゃこの腕は!」
黙ったままのザフに怒りの形相で詰め寄っていたグルドは彼の右腕から上が存在していない事に気がつく。
震える手で右腕を掴むとザフは悲しげに微笑う。
「申し訳ありません。現王を止めようとしましたが、・・・腕を斬られました。もうペンを握らないでいいと・・・。」
彼の口から出た言葉にグルドは身体を震わせる。おそらくそれは怒りであろうとティリエスは彼の後ろ姿を見つめる。
「叔父上・・・どうして・・・。」
流石のグリカも声を詰まらせる。
そんな中ザフは先ほどと打って変わりからりと笑った。
「腕一本で済んだんです、自分の命に比べたら安いもんです!それに我らにとって朗報だ。貴方が帰ってきてくださったんですから!ルーザッファ様。」
呼ばれて考え込んでいたアドルフがザフを見やる。
「時間がありません、今の状況をお伝えしたいのでどうか中へ。」
その言葉にアドルフは迷いなく頷いた。
いつも読んでいただきありがとうございます。




