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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜

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私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(こうして皆この地に慣れていく、さて次は?③)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は10/3(金)投稿予定です。


『はぁ・・・何を言い出すかと思えば・・・。』

グリップの言葉にエルアルは一瞬驚いたもののすぐに呆れた顔を見せる。


『ガンガンに!すぐに温まるような熱源が無いと部屋が温まらねぇだろうが!』

じゃねぇと家で凍死しちまうじゃねぇかと少し興奮したようにエルアルが言うが、それでも納得していないのかグリップは上げた手をおさめまだ何かを考えている。

煮え切らない態度のグリップに、エルアルもまた何をそんなに思う事があるんだと首を傾げる、黙って聞いていたティリエスもまた同様だった。


『逆に聞きますが、グリップ卿は何が引っ掛かるのでしょう?冷えた場所を温めるならその場の冷気より強い熱源がいると考えるのは至極当然だと思いますが?』

『うーん・・・あ!そっか!だから俺モヤモヤしてたんだ!』

ティリエスの言葉を聞いて、グリップは何かに気づいたのか急に解決したスッキリ!という表情で手を叩いた。

『何だよその顔、もしかしていい案があるのか?』

『えー?俺がそんな難しい事を考えられるわけないじゃん。』

グリップの返事に何だ違うのかとエルアルは内心ガッカリする。

『俺さ、ここ最近ずっとティリエスちゃんの側にいたからエルエルの会議とかまぁわかんないけどある程度聞いていたんだけどさ。なんか違ぇなぁって漠然と思ってたんだよ。』

『え、エルエルって・・・』

初めて言われたあだ名に困惑したエルアルだったが何も言わずにグリップを見やる。


『それでさ、思ったんだけど皆家の暖房の話しをしてるのに何で外の焚き火みたいな話しすんだろって。』

『焚き火?何でそこで焚き火なんだよ?』

『だーかーらー、家自体がそこそこ暖かくなっていれば、そんな馬鹿みたいに火を起こさなくて済むんじゃない?』

『・・・つまりグリップは最初から部屋自体一定の温度ままなら大きな火力を作るような物を作らなくてもいい、という事ですか?』

『そう!そういう事!ティリエスちゃんわかってるぅ!』

『あ・・・あぁぁ!!!そっか、その手があったか!』


静かにしていたエルアルが急に立ち上がり声を上げたので2人は驚く。そんな2人の目など気にせずエルアルは『行くぞ』と急かす。

え?何処に?と思っているとエルアルはカッと目を見開いて振り向く。

『お前の家の馬鹿でっかい冷凍庫。』



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あの時のエルアル卿、気でも触れたのかと思ったけど、まさか家の床材質をつくっちゃうなんてね・・・。

グリップの発言で、家を最初から温める装置を作るのではなく材質から部屋の温度を適正温度にする方法を考えだしたのである。

そして、それに目を向けたのはこの地で取れる変換石とその変換したエネルギーを伝導させる性質を持つ土や石に着目したのである。

実際冷凍室として使っている洞窟は山の地熱から出ている火属性の魔力を変換し氷属性に変えあの洞窟は常に冷え、冷凍室としても機能している。

寒さなど忘れて冷凍室を調べていたエルアルの調べによれば、一定の温度になるように人の手、錬金術を使って調整していることから自分達も作れるだろうと判断し、出来た代物がこの変換石を埋め込み一定の気温約22度より下がれば散りばめた水属性のあるクズ魔石が反応し放出すればそれを変換し熱になり辺りを温める、逆にそれ以上の温度になれば今度は逆の火属性のクズ石が反応し今度は冷気を生み出し周りを冷やす。

これを半永久的に作動させば外の温度関係なく部屋の温度は常に22度を保つことができる、つまり寒くもなく熱くもない空間が作れる、ということになるのだ。



後は実際床の張り替えをしてどうなるか実際試して問題なければこのまま量産できるだろうってエルアルは喜んで言っていたな。まぁ常に暖かくなるのはいい事なんだけど、そういえば、これ紹介してる時建築チームがこれ見て目の色変えてたな・・・大丈夫だと思うけど、うーん・・・大事にならなきゃいいけど。


ティリエスがふとよぎった予感は実際大きくなっていく事になるとは、この時3人共誰も思ってはいなかった。



いつも読んでいただきありがとうございます。

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