表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜
740/747

私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(こうして皆この地に慣れていく、さて次は?②)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は10/1(水)投稿予定です。


「普通ならこんな代物、すぐに開発なんて無理なんだけどな。」


エルアルの言葉にじゃあなんで出来たんだと心の中で言った後少し思い出してそれは自分のせいかと結論づけた。


数ヶ月前、まだ真冬真っ只中にある日。

ーーーーーーーーーーーー


ーーーーーー


ーーー


『マジ舐めてたわ北の冬。』

『エルアル卿って凄い寒がりなんですね。』

『ティリエス嬢はなんで逆にそんな薄着なんだよ。』

暖炉の前で分厚い毛皮をすっぽり被ったエルアルは長袖仕様だが普段着のままのティリエスに対し、バケモノを見るような目で見てくる。

いや、私から見ればそれだけ防寒する方がヤバいなと思うけど・・・。

これでもかとぐるぐる巻に毛皮に埋まっているエルアルを見てのぼせないのかと思っていると、急に悪態をつき始めた彼に今度はどうしたんだと目を向ける。

『暖房・・・暖房の方法が思いつかん!』

『あー、今回もいい案が出なかったんですね。』

ここ最近、建築メンバーと何か暖房の方法を考えてはずっと会議している。


そもそもこの世界の暖房の方法はというとーーー。

薪でくべる暖炉

魔石を使う暖炉

どちらかの暖炉熱を利用しパイプで通した方法が主だ。

私みたいに属性を利用した体内自身を温める方法は魔力量が多く、魔力の調整力が針に糸を通すような繊細さがないと出来ないのでこれは論外だろう。


因みに言っておくが今私は魔力は通していない、普通にこの部屋が暖かいからである。


双子の弟エヴァイスさんは彼のように寒がりではないので彼の体質だろうとは思うけど・・・と、ふと思った。

『でも、こう体感温度が個人で違うと難しいですね。』

『何が難しいの?ティリエスちゃん。』

お茶を持ってきたグリップがティリエスの言葉を聞き返す。

私には紅茶、エルアル卿にはジンジャーティーを渡すと彼はそれを美味しそうに飲み始めた。

彼曰く身体が温まり頭も冴えるのだそうだ。


おっと、そうだった。何が難しいかなんだった。


『早い話、ただ温まる何かを考えればいいのかと思っていましたけど、実際そうではなかったので・・・。』

『あぁ、前に言っていた部屋の密封度を高くして熱を逃さない作りだろ?それだとじゃあ暑い日はどうすんだとか、煙が上がった時の換気とか・・・だっけ?』

『早々にそれは建築チームが待ったをかけたからな。確かに1年で考えると冬はその期間だけだ。だがだからといって我慢しろというレベルの気温じゃ無いだろう。暖炉を増やす案もあったが資源も最初は豊富でも無限じゃ無い、いつか枯渇したらそれこそ領地の負担がかかるぞ?』

『確かに経理関係の方からストップされましたわね・・・で、結局パイプを組み入れれば多くの部屋が一つの暖炉熱で賄うからと案が出ますけど・・・。』

『時間はかかる・・・堂々巡りだ、だから何か開発すればいいのかと思ったけど、正直今何も浮かばん。』

『それに見た通り人によって寒さや暑さの感じ方は違いますから極端な物を作るわけにもいきませんし。』


そこまで言って2人は同時に溜息を吐いた。

本当思いつかないのだから仕方ない、仕方ないがどうにかならないものかと頬杖をついていると、黙って見守っていたグリップがはいはいと質問するように手を上げたのでティリエスはどうしたのかとグリップを見る。


『ねぇそれって熱くしないとダメなわけ?』


・・・・・・・・・・・・。

ん?どういう事?



いつも読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ