私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(村人候補達から村人達へとなった彼らは私達には無いものを持っていました、それは技術です。㉟)
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は9/22(月)投稿予定です。
黒よりのグレー・・・確かに目の前で食事している男ならしそうだなと思いながら、何が黒なのかふと気になる。
「因みに商品は?」
「ホワイト、適正な場所できちんと取引をし材料も確保してますよ。」
「価格設定は?」
「ホワイト、確かに品状況によってはランク分けして金額を変動する事もありますが商品価値以上の価格設定はしてませんし、金を巻き上げるような事はしてませんよ。商会の信頼は下がりますしね。更に言っておきますけどねぇ、会員も加入者からの口コミ勧誘ですがきちんとしたサンプル商品提供やサービス提供したものですよ、どこぞの摘発されて潰れた商会が行った悪徳商法で言われるネズミ講のように金を巻き上げるような勧誘なんてしてませんから。」
饒舌にスラスラ話すオーガさん・・・なるほど、多分この話しはうちの商会にとって大なり小なり商売の邪魔をしてイラッとさせられたんだな・・・しかも報復もしっかりしたと。
この話題は突けば長くなりそうだなと判断しティリエスは相打ちする。
・・・ん?だったら何で黒よりのグレー判定何だ?グレーというよりホワイトホワイトじゃないか?
「オーガスタ様がおっしゃる黒っていうのは配送ルートのことでしょう?」
「ヒョッ!」
急にポソっと聞こえた第3者の声に驚いてティリエスが隣を見ると、いつの間にか父の補佐官の1人である深緑のショート髪に同じ瞳を持つ青年がちびちびとソーセージを齧っていた。
「おや、君はさっき後ろにいた・・・。」
「カリサと言います。」
「あぁそうだった、というか君はあの女性のように私の前に来て何も聞いて来ないのは何故?」
パンを一口美味しそうに食べていたカリサは、食べるのをやめオーガの方を見る。
「だって、オーガスタ様のしているのは小さな関所の通り抜けのことです。それくらい他の商会もしてますし、商会には商会の暗黙ルールが存在する、それを元にオーガスタ様はメリットデメリットを天秤にかけて払うべき場所には払って違うところには違う事で提供し今の最安値ルートを確保してますよね。確かにあいつ、イデルタみたいに正規だと払うべき所に払わないというのは問題だと言ってくる人間もいますけど、僕はそうは思いません。」
「なるほど、君は商人の何かを知っているというわけか。」
「いや、そこまでは・・・ただ昔馬鹿正直にお金を納めて自滅した人間を知ってるだけなんで。」
死んだ親父がそうでしたと言葉を濁す事なくあっけらかんに伝えた。
「そうですか、お父上が・・・。」
「あ、そこは悲観にならなくても良いですよ、商売に失敗して男作って母が逃げてから酒で暴れて酒のせいで借金膨らませて酒のせいで死んだんで。」
思った以上にヘビーな話し出てきたなと思っていると、オーガはそうかと話しを聞いて相槌している事に珍しいなと思っていると、何か注いでカリサの前に置いた。
「まぁ人生色々あるからなぁ。まぁ一杯呑め。」
えぇ・・・さっきお酒でのヘビー話し聞いてたよね?
「オーガスタ様、さっき僕お酒で父親駄目になった話ししてましたよね?」
そうだよね、普通勧めないよね?
私だけの感覚じゃなかったと思っているとカリサはその目の前の酒が入ったグラスを持つ。
「まぁ、別に呑みますけど。」
え?呑むの??
普通にグビグビとエールを流し込むカリサにティリエスは目が点になった。
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