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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜
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私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(村人候補達から村人達へとなった彼らは私達には無いものを持っていました、それは技術です。㉒)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は8/20(水)投稿予定です。


「聖歌を歌ってもらう・・・ですか?」

戸惑うブジョラにティリエスは迷いなく頷く。

驚くブジョラの反応は当然の反応だ。

このお世界の聖歌隊といえば教会に身を置いている者であり見習い達で結成され、間近で聞けるのは王族・貴族に寄付金が多い商家の人間のみである。

何せ寄付金制度だしな、教会も・・・皆平等にすればプライドの高い貴族からクレーム起こされても面倒な事に違いないしその寄付金でバザールといった平民にミサの催しも出来るからある程度は仕方ないとしてだ。

ここではそういうのは気にする必要はない、寄付金は我が家のみだから反対はないだろう。


「ここにいる皆は信仰心もあり、家でもお祈りしている人もいますわ。子供達もです。ですから信者に連なる者としてこの子達に聖歌を歌ってもらってもバチは当たらないと思いますわ。」

「今までそういうことは試みた事はないですが、言われてみてば確かにそうです、だたそれでも教える者が必要かと思うのだが、正直に言って管轄が違った私や父にはその大役は務まらないと思うが・・・。」

「勿論、直ぐにしようとかそういう事は思ってませんわ。きちんと適任者の方に教えようと思いますし。出来れば恒例行事として取り組んでいきたいですし。」

それに、歌おうにもこのままじゃなぁと教会内を見渡す。

あちこち修繕が必要な建物に、歌に必要な楽器であるオルガンも無い状態では流石にいくら頑張った所で限界がある。

さらにいえばいくら学校で文字を教えているとはいえ子供達に楽譜や今以上に難しい文字だって教えないといけない。課題は山積みだ。


・・・私の誕生日プレゼントにここの修繕頼むか!

まだ両親からの誕生日プレゼントを保留していたティリエスは名案だと閃く。

両親もお城でも宝石でもなんでもいいって言ってたし、いけるだろう多分!必要投資と思ってプレゼンすれば!うん!


カチカチと頭の中で金額の計算をしていたティリエスは同時に今度の事も考える。

「そうですねぇ、聖歌はとりあえず2年ぐらいを目処にお披露目を考えて、それまで出来れば楽しい事・・・今年の豊穣祭の時に何か一緒に催しも良いかもしれないです、その辺りはオーガさんが協力してくれそうですしーーー。」

ポンポンとアイディアを出してくるティリエスにあっけに取られている2人だったが、ここまで協力的なティリエスに感謝する。

なら、不器用ながらも己も率先してすべきだろうと、そう思っていると急にティリエスが「あ!」と声を上げた。何事かと思って彼女を見れば彼女は目をキラキラさせていた。

よほど良い事を思いついたのかと思っていると、いつの間にかお茶の用意をしていたレイが彼女に傍によりお茶を渡しているのが目に入った。

「その顔は何か妙案が思いついたので?」

「あ、うん!考えていたらこれも出来そうだなって思う事があって。」

「へぇ、何ですそれは?」

レイはティリエスに相槌を打ちながらブジョラやイーチャにもお茶を渡しちゃっかり自分のお茶を口につける。

いや、おまえ従者だろ?とブジョラは優雅な仕草で茶を楽しむレイに突っ込みを入れていたが、次の彼女の言葉でそれは崩壊した。

「結婚式挙げるようにしたらどう?」

途端、レイのカップが粉砕したのをブジョラは確認する。彼女の言葉を聞いて1秒にも満たない時間で彼のカップは無惨な姿となった。勿論、ティリエスも驚きレイの方を凝視していた。


いや、手・・・怪我・・・。

困惑したままだが周りの人間が怪我の心配をしているのをよそに、お茶で濡れたままの手でレイは口を覆う。彼の眼を見れば、彼の眼は見開きここでは無い何処かを見ているそれに少なくとも大人2人は目が恐ろしく怖いと感じた。危ない奴だと・・・。


「まさか、お嬢さまと私が結婚・・・?」

「いや、お前は兎も角ティリエス様は年齢を満たして無いだろう。」


レイの妄言にスパッとブジョラは突っ込んだ。



いつも読んでいただきありがとうございます。

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