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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜
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私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(第一村人達候補はどう考えても訳ありです⑯)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は5/12(月)投稿予定です。



「そうなると、村の人達も必要以上の外出は控えた方が良いのかも知れませんね。」


特に子供達、そしてエルフ達や女性達だ。

スパイだから何か事を起こすことはないだろうが、それでもあちらが敵意を持っている分こちらも警戒すべきだろう。


「一層の事そいつらを秘密処理してはいかがです?そうすれば憂いはなくなるでしょう?」

「・・・いや、なくならないでしょうよ。」

難しい顔して考え込んでいるティリエスをじっと見ていたレイが囁くように言って提案してきたので、ティリエスは顔を引き攣らせて言葉を返す。


毎回物騒な発言に慣れているけど、出来れば指の関節を鳴らすのだけはやめて欲しい。


パキポキとそれぞれの手の指の関節を自由にその場で音を鳴らしているレイを見て、つい秘密処理がどんな事を指しているのか想像してしまったティリエスは内心ゾッとしていると、ティキもティリエスの言葉に賛同しているのが聞こえた。

「先輩ダメですって。害を犯そうと分かっていてもあちらは帝国で軍人ですよ?国同士が友好関係の今そんな事をしたら大問題になります。お嬢様の家柄は公爵家、もし事を起こせば国際問題として取り上げられちゃいます。」


ティキの言う通りだよ本当。


彼女の正論にティリエスはうんうんと内心首を縦に大きく振る。

もしこの領地で殺人なんて起こせば帝国は容赦なく私達に賠償させようとするはずだ。


さすがティキ。こういう所もちゃんと勉強してるんだね、えらいえらい。彼女の主人なんだから私も見習わないと。


「ですから、こういう秘密処理の時は特定の場所ではなく公爵領ではない別の、たとえば国境近くの帝国寄りの場所で行いませんと。」

・・・・・・ん?

「成程、なかなか良い案を出して来ますねぇ。さすが後輩、お嬢様の従者の1人です。」


パチパチと小さく拍手をするレイと至極真面目に言ってのけたティキの姿を見てティリエスは固まる。

可愛いティキの口から何やら物騒な言葉が聞こえたと思ったけど・・・・レイのあの様子じゃぁ気のせいじゃないのか・・・。


「じゃぁ秘密裏に領外でと言うことで。」

いや、ダメだろう?!

「ダメですよそんなこと。」


ティリエスの心の声とシナウスの言葉はほぼ同時だった。


「そんな簡単な話しではないんですから。2人とも慎重になってくださいよ?」

「名案だと思ったんですけどねぇ。」

そんな残念な声出さないでほしい・・・というかティキも若干残念そうにしないで?レイに感化されすぎてるよ?


2人の様子を見ながら、シナウスはというと気にしていないようでそのまま話しを続ける。

「そもそもスパイがやって来るのが早いです。旦那様もこれには驚いていましたから予想外の事だったのでしょう。恐らくあちらは計画的にここに来ている可能性が高い。なら、こちらから何か仕掛けるのはとてもリスクが高いという事です。あちらも何かしらの対策は考えているでしょう。」

「・・・計画性が高いと言いましたけど、シナウス。もしかして彼らは元々公爵家に潜伏しようとしていた、ということかしら?」

「いいえ、それも違うと思います。【鑑定】の真実から保護した方達を探しに来たんだと思います。公爵家のスパイとしてではないでしょう。でも、そうだという過程にしてしまうと少々厄介ですよ。」

「というと?」

「彼らが正体がバレるリスクを負いながら彼らがどこにいるか目星を見つけて計画的にここへ潜伏し、彼らを探しにきた。つまり、それだけの事をする理由がある。帝国からして他国に逃げて欲しくない人物、それは彼らの中に帝国の地位ポストが高い人間がいる可能性ですよ。」


シナウスの言葉にティリエスはそういう事かと納得した。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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