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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜

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私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(第一村人達候補はどう考えても訳ありです③)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は4/11(金)投稿予定です。



「お2人とも、どうか機嫌をお直しくださいませんか?」


屋敷に着くや否やティリエスはある一室に出向き、存在を確認し近寄り相手と同じ目線になるように床に膝をついて2人の様子を伺った。

「・・・・やっ!」

「やぁ〜!」

「すみませんお嬢様、帰ってからずっとこの様子でして。」


少しばかりやつれたようなメイド達の中の1人がそう答える。

目の前には今までずっと泣いていたのだろう双子の弟達にティリエスは申し訳なさで胸がいっぱいになる。


急遽帰ることになってしまい馬車に乗り込み戻る間、2人は眠っていたようで問題なかったらしいが、いざ屋敷に帰り目が覚めると父が慌ててどこかへ行く姿と鉢合わせになり、ハタッと双子が周りを見渡し母も姉である私も誰1人いないことに気がついた2人は、数秒後間のあとギャン泣きしたらしい。


勿論、アンや他の従者、メイド達がどうにかして彼らを宥めようとあれこれしてみたが全く効果がなくーーーー。

そして、どうすれば良いのか途方に暮れているとちょうど私が帰ってきたというわけである。


私の姿を見るや否や泣くのをやめすんすん鼻を鳴らしながらこちらを見る彼らは不機嫌である。


まぁそんな弟達をみても可愛いと思ってしまうのだけれど。

でも、申し訳ない気持ちは勿論あるのでティリエスはぎゅうっとソファに座る双子を抱きしめる。


「ごめんね、アドリウス、リドルフ。今日はお母様と一緒にピクニック行く予定だったのにこんなことになってしまって。」

ティリエスの謝罪の言葉に2人は何も返事しなかったが、無言でギュッとティリエスに抱きつき顔を埋める。

怒っているがどうやら許してはくれるらしいのでティリエスは2人の背に手を回し背中をポンポンと優しく叩く。

そうすると2人はクズクズと泣き始めた。

「ごめんね、寂しかったよね。今日はお姉様と一緒にいましょうね。」

「なんだと?お嬢様今日は私とイチャイチャする「もうレンレンはもう少し空気読んでよね」」


後ろで不満の声をそれを嗜める声が聞こえてきたがティリエスは聞こえなかったことにする。

というかイチャイチャってなんだ?そんな予定はないんだが?


「ギリアにプリンを作ってもらったの。お食事の後一緒に食べましょうか?」

「・・・あい!」「あい!」


もうすっかり機嫌の良い返事が聞けて、周りの大人達も心底ホッとしたような表情になった。


「皆さんも今日はお疲れ様でしたわ。今日はお父様もお母様も帰れませんのでそのつもりでいてください。皆さんもある程度はご存じでしょうが、詳しい話はシナウスから聞いてほしい。きっと明日も少々慌ただしくなると思いますから、仕事は可能であれば早めに切り上げて明日に備えてください。」


ティリエスの的確な指示に誰もが頷き退出していく。その中で誰かに声をかけられたので振り返ると1番の古株であるアンがそこにいた。

「今日は湯浴みはどうしましょうか?」

「今日は大浴場でアドリウスとリドルフと一緒に入るわ。」

「へぇ・・・大浴場。」

「先輩、言っておきますけど入れませんよ。私がお嬢様達のサポートしますから。」


思案顔を見せたレイにティキは冷たく見ながら「破廉恥」と罵っている事に気がつく事なくティリエスはほんわかな気持ちのまま双子達と一緒に食堂へと向かって行ったのだった。



いつも読んでいただきありがとうございます。

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