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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第8章〜魔人領編〜
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私が3年間領地から出られないつまり出禁状態だったあれやこれやそれ。(何故彼らがここにいるのか順を追って説明しよう!⑲)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は3/5(水)投稿予定です。


「今では私や他の者を使って魔法の痕跡を誤魔化せる。なら、他の人間に任すよりご自身で作り出してしまえば良いのでは?その方が早くそして何よりお金を無駄に使う事はない。」


つらつらとレイは彼女の魔法を使うことについての利便性を語りだすが、それを聞いたティリエスの表情は険しいもので、レイは不思議そうに首を傾げた。


「そうですね・・・確かにレイの言う通り、私には【修復(リペア)】と【創造(クリエイト)】そして【巻き戻す(リワインド)】という魔法が使えますから、創造は建築の書物を見れば一時的に作り出せるでしょうし、家の破損や劣化は修復と巻き戻しが有効でしょうね。でも、だからといって私の魔法は使わないですわ。」

「おや?確かに少々複雑な魔法ですしもしや面倒な事で?」


3つとも高度な魔法、特に創造など古代魔法の類という事を知っているレイは彼女が拒否をした理由がそこにあるのではと予測したがティリエスはそうではないと首を横に振る。


「私が全てそれをすれば私がいなくなった時、領地は立ち行かなくなります。今よりもっと早くに衰退してしまいますわ。」


私が何もかもしてしまえば、もっと早くこの村は発展するし領地もあっという間に潤うだろう。それにその効果で今問題になっている過疎化が領地の事を聞きつけもしかしたら多くの人々が移住してくれるかもしれない。

そうして全てがうまくいく夢物語を私なら作り出せてしまう、成し遂げてしまうだろう。


それを私自身大分前から考えてきていた。考えながらそして、この世界の魔術や錬金術の水準を知り己との差を比較した。

全てを理解した後にじゃぁ・・・と更に自分に問いかけたのだ。

そんな夢物語の領地を作った後私が死んたりしていなくなった時、この領地はどうなるのだろうか?

全て私の魔法や錬金術で対処してきた問題を今後どう解決していくのかその術を知らない人々はどう解決できるのか?

領地が衰退していく中で私が作り出した領地に夢を持ってやって来た移住者はそのまま領地に残ってくれるのか?


「ーーーそれを考えたら、まぁ最悪なものになるでしょうね。ですから、私は今ここにいる人たちと共にこの世界の文明を理解し発展し続けないといけません。いくら遠回りになろうとも、それが未来の人達に繋がるんですから。私や貴方だって夢物語の中で生きていませんでしょう?」

「・・・なるほど確かに。私の考えが浅慮だった事お詫びします。」


珍しく姿勢を正して謝罪するレイに目をぱちくりさせていると、レイはにっこりと笑みを浮かべながら頭を上げる。

「珍しく礼儀正しいですね・・・今まで何を考えていたのか聞かないでおきますわ。」

「えぇ、お互いにそうしておいた方がよろしいでしょうねぇ。」


大方、まどろっこしいだのお嬢様の面倒くさがり〜とか思ってたんだろうな・・・。

彼の心が若干透けて見えたティリエスだったが何も言わずお茶を飲む。

「でもそうなると移住者はなかなか増えないですよねぇ、どうするんです?」

「ゔ・・・。」

そして振り出しに戻るのである。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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