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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第2章~誕生編~
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まさかこんなことになるなんて誰が想像できますか?(大好きな皆に恩返ししよう、そうしよう。㉘)

話しが長いので区切りました。あと予告なしの突然シリアスです、申し訳ありません。




最初の・・・僕達のことを話さなくてはと彼はそう呟いて、小さく息を吐くと少し緊張した面持ちで口を開いた。


「姉様は僕達がどうしてあそこに居ることになったのか覚えてますか?」

「確か・・・魔王軍が国を侵略してきて国ごと世界と切り離されたから?」

「魔王が僕たちの国を飲み込み確かに僕たちの世界と国を切り離し長い戦いを強してきた、これは大まか合っていますけど、実際は違います。姉様で言うソーシャルゲーム【聖戦】の空間を初めに作ったのは寧ろ僕達なんです。」


今でも思い出します。

雲一つない空を一筋の歪んだ空間の隙間からどろりとやってきた瘴気の塊、そしてその暗黒な空間から供にやってきた彼らは僕たちの世界を蹂躙しようとやってきました。



世界の危機にいち早く察知した僕達種族は、他の種族と手を組み彼らに戦いを挑みましたが彼らは強く、さらには疲弊しない。僅かしか減らない多くの敵に長い間挑んだ僕たちは徐々に劣勢を強いられました。


そこで、僕達は女神に(こいねが)女神の加護(時空魔法)を得た僕達はある計画を立てました。


彼らは多くの魔力のある場所に反応して集まる、その特性を利用し彼らの魔力を餌に地に有利な国におびき寄せ、逃げないよう国の周りをぐるりと囲い込むように3つの結界を貼りこの世界と自分達の国と時空ごと切り離した。


彼らの力の源である敵の瘴気は何処からか常に供給されていると解っていた。同時に戦いの中で瘴気が供給されなくなった個体がひ弱になり揚げ句消滅した事例もあった、彼らに纏わりつく瘴気と彼らを分断させるのが狙いでした。



弱体化が上手くいけば敵に勝てる勝算が生まれ長い戦いに終わりが見える。


平和がやってくる、もう幼い子供が殺される明日がなくなる。


僕達種族は女神の加護があるから切り離されていても世界の時空の再定着も問題なく出来る。十分勝てると誰もがそう思った。


だけど相手も、ただ餌の為に乗り込んできたわけではありませんでした。



彼らはその空間へ納まると弱体化する前に僕たちの切り取った空間を乗っ取り、僕達力の源女神の加護を弱体化させられ、浸食されていく抵抗も空間の維持も出来なくなり弱くなった僕たちの魂を粉々にしていった。






魂を壊された壮絶な痛みに気を失い、次に僕達が気が付いた時は何の力もない子供の姿にされていました。



「彼らは、絶望の淵に立たされた僕達にこう言いました、『ゲームをしよう。』と。」



ゲームをしよう。

ここにはいない別の人間を誘い、その協力者に力をつけさせ協力させ我らを倒せと。

だが我らを倒すだけじゃつまらない。

お前たちの魂を集めさせよう、魂を元通りに出来れば我らの浸食がとまり女神の加護も元に戻る。

そうすれは有利になる、けれどお前たちが死ねば死んだ者の魂のはまた砕け散り加護も消えまた子供へ逆戻り。

また協力者が10日この【箱庭】に姿を見せなければこのゲームは終わりリセットし次のゲームを始めよう。






僕達は相手から提案された意味が分からないこのゲームを行うという選択しかありませんでした。

断れば無抵抗の僕達は殺される、けれどゲームを受諾すれば死ぬことは避けられ相手を倒すことも出来る可能性が生まれる。


僕達は 一塁(いちるい)一縷(いちる) の望みをかけ敵の提案を呑みました。

けれど、それが永遠の苦しみにそれこそ自分から死を望むほどの絶望の始まりだとはこの時の僕達は誰ひとり思いませんでした。




ゲームが始まって初めこそ、皆希望をもってその協力者(ユーザー)に期待した。


きっと自分達をここから解放し彼らを倒してくれる。


加護を取り戻しすぐに故郷に帰れる・・・と。


けれど実際は僕達の苦痛が増えただけでした。



弱くなった身体でそれでも戦いへ挑めと協力者に陣を組まされ死んでいく仲間や自分。

そして死んだ後の魂の砕ける死以上の苦痛と徐々に身体に瘴気に蝕まれていく恐怖。

それだけじゃない。

物理でしか死ねないから、飢餓ましてや毒等に侵されれば長い苦しみが付いて回ってきた。



そして、そのうち協力者が現れなくなると何もかもリセットさせられ次のゲームを始めさせられる。

終わらないゲームにとうとう気が狂う者も現れ、中には瘴気に蝕まれ向こうへ寝返った仲間もいた。


幾度も幾度も、そしてそれが積み重なり何万回もゲームをさせられ僕達は誰もが何も思う事ができずただただ痛みに恐怖して解放を願いあれほど拒んでいた瘴気にもいつしか慣れ馴染んだ頃。



「あと、1ゲームすれば我らと同じになる。魔王のその言葉に歓喜して泣いた仲間を何の感情も浮かばず・・・最後の協力者が現れました。姉さま、貴女です。」


あの頃の辛い記憶を思い出し涙で濡れた桃色の瞳をシナウスは私へと向けてそのまま話し続けた。





いつも読んで頂きありがとうございます。(内容は変えませんがもしかしたら後日加筆するかもしれません。ご了承お願いします。)


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