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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第7章〜教会編〜
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私が聖女候補なんて世も末である。(真相を究明しようとすれば、きっと誰かは泣く羽目になる。㊿と8)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は9/30(月)投稿予定です。



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ーーーーーー


イーチャ達がエルパと邂逅を果たしている同時刻。


ブジョラに幸運のアイテムと言われる角砂糖をあげたティリエスはというとーーーー。



「あばばばばばばばっ!」

「お嬢様ぁ、口閉じないと舌噛みますよぉ。」

現在レイラに荷物のように左腕で担がれ疾走中である。


確かに子供の足では遅いからってこっちからお願いしたけどさ、早すぎっ!!

「レイ・・・貴方少しは手加減してないとティリエス嬢が大変今必死ですよ?」

レイラの走る早さになんとか彼の横腹にしがみつき必死に耐えるティリエスを見てすぐ後ろを走っているオーガは彼女の様子に同情の視線を向ける。


「仕方ありませんよ。私だってせめて姫様抱っこにしたいですよ?でもそう悠長な事も言ってられないじゃないですかぁ?・・・おっと。」


言い返していると前方の頭上から何かが飛んでくるのが見え、レイラはひらりと躱わしながらその塊2つを思いっきり足蹴りをかましドッとその塊は吹っ飛んで壁に激突した。

長いスカート仕様の修道服がひらりと舞う。


「レイラ、そんなに足を開くと脚どころか下着が見えますよ?」

「お嬢様ぁ、私の性別をお忘れですか?気にしませんし、そろそろ本名で呼んでくださいよ。もうこうなった以上隠す必要はないですし。」


レイラもといレイにそう言われそれもそうかと頷きつつ、いやだからといってパンツは見せたら駄目だろうと内心突っ込む。

その間にオーガは壁に激突し沈黙しているそれに近づき何かを確認する。


「やはり礼拝堂に近づけば近づくほど女達も増えていきますねぇ、あと最早人間離れした動きでこちらに襲撃とは・・・まるで獣のようだ。」

黒い塊の正体はここにいる修道女達であり、先ほどからこのように行く先行く先で襲撃にあっていた。

「やっぱりその人達も・・・。」

「・・・残念ながら死んでますねぇ。見た目は綺麗ですが口から死臭がしますし左手の魔石も確認しました。」

そう言ってオーガは彼女達の左手の魔石を割り完全に沈黙させると2人の遺体を横たわらせる。

「ということはやはりオーガさんの言う通りイーチャ司祭やマルフェ司祭は礼拝堂にいるということですか?」

「そうですねぇ、貴女から教えてくれた私の能力が【追跡の瞳】であれば間違い無いと言うことですよね?」


そう言って普段糸目の彼が目を開いたまま両目でこちらを見る。

彼の赤い瞳に波の模様がしっかりと刻まれたかのようにはっきり見えた。


彼の能力が判明する半年前から、彼は私に会う度「何故か自分が探している人物の場所がなんとなくわかる」と勘が働くんですと私が驚く度にそう言っていた。

そしてそれはレイもそして他の知り合いも皆彼の突然の訪問に驚いていた。

これは流石に偶然では無いだろうと思っていた矢先、自分の身体と同化した例の本の内容を思い出したのだ。


私やアイルお兄様のように、何かしら祖先の血で能力を受け継がれているとしたら。

彼は【追跡の瞳】の能力者では無いだろうか?とーーー。


その事を拠点で情報共有していたある日、オーガ本人に伝えると彼もまたこの現象をおかしいと思っていたようで、私の魔導書の内容を元に訓練してもらったら案の定その仮説は当たっていたというわけだ。なのでここに来てから彼はその能力を発揮させ今の今までのらりくらりと危機を回避させ身を隠せてこれたのだ。

だから前に王城で事件を起こした彼の叔父に当たるインクブスが私達の場所を何なく突き止められたのか説明がついたわけだが・・・まぁ今はもう死んでしまった人悪党を思い出さなくてもいいか。


「ただ一度も見たことがない人物にはこの能力が使えないことが難点ですけどねぇ。この修道女達も見たことがない。」

「確かに襲撃されたが全て把握できていないのが難点ですけど、全て場所把握されるとオーガさんとかくれんぼしても見つかるじゃないですか。」

下手したらストーカーになった時の危険な必須能力な為、あえてオブラートに包んでティリエスが言葉を選んで言うとオーガはニヤリと笑った。

「そうですねぇ、実は今気になっている女性がいるんですけどまぁまぁ避けられてましてね・・・いいですねぇこの能力。」


・・・いかん!既にストーカーになろうとしてた!!?


オーガの言葉にティリエスは青褪めているとレイに「後でこいつ危険分子な変態に成り下がったって手紙で送りますね」と軽く言われ、ティリエスは思わず頷いてしまった。



いつも読んでいただきありがとうございます。

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