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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第7章〜教会編〜
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私が聖女候補なんて世も末である。(真相を究明しようとすれば、きっと誰かは泣く羽目になる。㊶)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は8/20(火)投稿予定です。


レイの案内を得て、黙々と下るように道を進むこと数十分。

目的地である村の前までやって来た私達は誰の声もなく其々その場に止まり歩くのを辞め、念のため持っていた灯も極力光が漏れないように布で被せる。

「レイラ・・・・・ここが目的地だよね?」

「そうですねぇ、そのはずですよ。」

「なんか・・・。」


めちゃくちゃ暗いよね?ここ。


ティリエスは見える範囲で真っ暗な闇に溶け込むように佇む村の様子を観察していると、レイも一緒になって観察をしどこか納得したような顔になった。


「確かに今は夜中ですから、灯りは少ないのは分かりますが・・・明らかに外敵からの見張りの焚き火が灯されてないのは不自然。ふーん・・・本当にオーガの言う通り村人人っ子ひとりいなんですねぇ。」

「・・・ん?もしかして私の情報信じられてませんでした?」


オーガが心外だと抗議の声を上げたがレイはくるりと振り返り、彼を見やる。


「以前、貴方の情報の間違いで面倒なことになったことは私、昨日のことのように思い出しますねぇ。」

「えぇっ?あんな些細な事数年前の事なんてよく覚えてますよねぇ。それにあれは少し貴方を見誤っていたからですよぉ?後でちゃんと謝ったじゃないですかぁ。それに数回の間違いじゃないですかぁ、蒸し返させないでくださいよぉ。」



・・・この2人、昔に何があったんだろう。聞いてみたいけど・・・いや、やめとこ不穏な話しになりそうだし。


この2人の関係を未だ知らないティリエスは、聞いてみたい欲求を持たないように首を横に振る。

「とにかく、ここからは慎重に行きましょうか・・・バルバラどう?何か思い出しそう?」


行動する前にバルバラに声をかけると暗がりではあるが彼女が首を横に振るのが見えた。

「いいえ・・・ここからでは何も感じません。」

「そう・・・何かあったら教えて下さいね。」

「はい。あ、関係ないんだけど少しだけ気になって・・・。」

「?なんでしょうか?」

「その・・・もしかしてなんですけど・・・。」

「うん?」

妙に言い淀むけどなんだろうと思っているとバルバラに手招きされたので近づくと、バルバラがしゃがんで自分の耳に顔を寄せてきた。


ん?なんで内緒話し?


「あの、もしかしてオーガさんとレイラさんって恋人同士、とかですか?」

「ぶっ!?」

思わずトンデモな発言にティリエスは吹き出すと当時に、自分の頭に何かを乗せられ重みを感じ取る。

見上げるとオーガの手だった。

がっしりと頭を手で掴まれ身動きが取れないので抗議しようとしたが、オーガの纏う不穏なオーラにティリエスは口を即座に閉じる。

笑っているが・・・笑っていないな。


「いいですかバルバラさん?そんな頓珍漢な事を言わないでくださいねぇ?あるわけないでしょう?そんな悍ましい事。」

「失礼ですねぇ?私、こんなに良い女に見えるのに?」

「お前は黙れ。」

レイの茶化しにこの反応、本当(ガチ)に嫌なのかオーガさん。

「この女とはビジネスパートナーの事があっただけで、それ以上はないですから。いいですね?」

「・・・は・・・はい。」

オーガの念押しする姿があまりの剣幕で思わずロコスの後ろに隠れたバルバラが何度も頷く。

嫌だったとはいえ、なんて大人気ないんだろうこの人。


「ティリエス嬢も何か?」

「いえ〜、何もありませんわぁ〜。」


ティリエスははぐらかし、オーガの手を己で退けると早く中へ行こうと催促し、一行はそのまま中へと入っていった。


ーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーー



「本当に誰1人いませんね。」

村の中を注意深く散策し、一軒一軒民家の窓から中を除いてみるが誰1人としている気配はない。

と、時間がないので別行動していたオーガが戻ってくる。

「どうでした?」

「ここら辺と同じですね。」

「そうですか、うーんそれなら村長の家の中を調べてみましょうか?何か情報があるかも知れませんし。」

「あ・・・。」

「どうしたんですの?バルバラ。」

バルバラがある場所を見て立ち止まっていたので、ティリエスも彼女が見つめている先を見やる。

「あそこ・・・見覚えがあります。」


そう呟いたバルバラが見ていたのは崩れている廃屋だった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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