表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第7章〜教会編〜
553/693

私が聖女候補なんて世も末である。(真相を究明しようとすれば、きっと誰かは泣く羽目になる。⑯)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は6/16(日)投稿予定です。


何でマルフェ司祭がここに??

突然の彼の登場にティリエスは目を丸くさせる。

それもそのはず、彼ら聖女と共にやってきた関係者達の食事は自分達で用意し食事をしていたからだ。

表向きは各教会に公平を期す為であるが、実際は暗殺などの隙を与えない為だ。

その為、マルフェ司祭自身前に食事を一緒には出来ない事を話していたはず、なのになぜ彼はここでさも当たり前に配膳を手伝っているのだろうか?


「なんでここにいるのか不思議な顔をしているね?」

「え?えぇ、正直なんでこちらに居られるのかとそう思っていますわ。」


包み隠さず愚直に答えたティリエスにマルフェは笑う。


「まぁ、理由は・・・まぁ立ってはなんだし座ろうか。僕もお腹空いてきたし。」

そう言うや否や、マルフェはささっと自分の分を準備し出てきたので、そのまま3人は奥の方の机にそれぞれ座った。

向かい合わせに座ったマルフェが自分の服の袖から何か物を取り出し机に置く。

置いた物が懐中時計だったことにティリエス達が気がつくと、一瞬で何かが纏ったのが分かった。


「認識系の魔法が付与されているんだよ。これで僕たちはただ黙って食事をしているようにしか見えない。」

その言葉に周りを見やると、確かに普段と変わらずこちらを見ているが警戒心を上げたようには見えない、彼の言った事は本当だろうとティリエスは判断する。


「教会で保管されている錬金術の代物だよ。教会には至る所に解除魔法がかけているから普段より持続性も短いし効果も弱い。でも大きな声で喋られると解けてしまう可能性は出てくるけど、普通にしてくれれば問題ないよ。」

「へぇ、すごい代物なんですね。」


本当はもっと色々持っているよとティリエスは言いそうになるのをグッと堪え、当たり障りの無い返事をするとマルフェは持ってきたスプーンを手に持つ。


「さぁ、まずは食べようか。折角のスープが冷めてしまう前に。」

そう言ってマルフェが食べ始めたのを見て、ティリエスもそれに倣い野菜の具材が多いスープへ向き合う。

スープの中にあったにんじんをスプーンで掬い取り口へ運んだ。


「!・・・・。」


久しぶりの味にティリエスはじぃんと心に染み渡るのを感じながらゆっくりと咀嚼する。

自分達でこれより美味しいものを食べて来てはいるが、ホッとする味にティリエスは飲むこんだ後の余韻も堪能する。


「どう?美味しい?」

「えぇ、とても・・・美味しいですわ。」

「それはよかった。これは僕達に食料を提供してもらっている地域から頂いたんだ。」

「そうだったんですか・・・どうりで美味しいわけです。」

「うん、新鮮だからね。さぁとりあえず食べよう。話しはそれからかな。」


その言葉にティリエスは同意し、スプーンを口へ運び、ティリエスはお腹いっぱいになる程盛られていたスープをあっという間に平らげていった。


いつも読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ