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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第7章〜教会編〜

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私が聖女候補なんて世も末である。(その行いは美徳だろうが己の意思がなければそれはただの苦行である。⑭)

いつも読んでいただきありがとうございます。申し訳ありませんが次回は1/25(木)投稿予定となります、ご了承ください。あと、申し遅れましたが誤字脱字をこっそり教えてくださった名もなき妖精様ありがとうございます!


彼のお願い事も気になるがとりあえず何か食べませんかとオーガに昼食を勧めたが、「食欲がないので」と珍しく断わった事に首を傾げつつも自分の食事を終わらせたティリエスは、秘密裏に話せる場所、自分達の部屋へとオーガを招いた。


勿論、男性禁止区域なのでこっそりとである。


「で。オーガさん一体なにがあったんです?どう見ても大分お疲れな様子ですし、前置き無く本題を言うのは私が覚えている限り初めてのことだと思いますが?」


外の人間に聞こえないように遮断魔法をかけ、それぞれベッドや椅子に座るな否やティリエスがオーガにそう言えば、オーガは少しだけ思案顔になった後口を開いた。

「そうですねぇ、どこから話せば良いのか・・・まぁ、単調直入にいいますと、まずは私の部下達全員危険と判断し下がらせました。」

「んぇ?」


突然の情報にティリエスは変な声をあげたがレイラはどこか納得した顔で頷いていた。

「理由はまぁ色々あるんですけどねぇ、一番はここの料理が決め手でした。」

「料理?」


確かに美味しいとは言えない味付けだけど、まぁ少々味を我慢すれば食べられるとは思うんだけど?


ティリエスはそんな呑気なことを考えているとレイラが「そうでしょうねぇ」とオーガに同意したのでティリエスが首を傾げる。


「レイラまで同意するなんて・・・何かここの食事はおかしいの?」

「えぇ〜・・・まさかお嬢様、知らないであんなものを食べていたんですかぁ?」


オーガがそう言い、信じられないと言った表情でこちらを見る。

なんなら若干引いているその様子にティリエスは眉を顰める。


「確かに味は独特ですけど・・・ここの食事の何がおかしいんですの?」

「あれ自体がおかしいんですよ。」


すかさずオーガは返答し、小さくため息を吐かれた。


「お嬢様はわかっていないようですから話しますけど、村人から身を清める意味で食事制限された上にあちら側の作った料理が出ましたよ。確かに最初はね、ただの味の薄い料理でしたよ?えぇ、最初は問題ありませんでした。ところが日にちが経つにつれ村人達が料理に毒を入れ始めたんですよ。最初は少量でわからない程度に、部分的な感覚を麻痺させるものから。それで舌を麻痺させ、次は意識混濁状態にさせる毒薬をねぇ。」


そう言って、彼の懐から出してきた粉末の粉が入った小瓶を見やる。

明らかに毒々しいそれをティリエスは顔を歪める。


「えっ、それじゃぁ他の皆さんは・・・。」

「えぇ、ですが幸いなことにそういう免疫は強い部下を選んでましたので大事には至りませんでしたが、あれ以上毒を含ませるわけにはいかず、彼らは下山と見せかけて別のところで待機を言い渡しました。あの毒は私でさえ全て平らげるようなことはできませんでしたよ。」


成程、それでオーガさんは殆ど食事を口にせず今日まで耐えていたのか。


「それで、お嬢様に助力を願いたいのです。」

「わかりました、何をすれば良いですか?」


そうであるなら仕方ないとティリエスは快く二つ返事をする。

と、オーガが少しだけ真面目な顔をして姿勢を正したのでティリエスは思わずオーガの態度につられて自分も背を正した。

「では、お嬢様達の秘密に使っているものを私も共有させて欲しいのです。」

「え・・・・一体なんの・・・。」


思わず誤魔化そうとしたが、オーガの真剣な目にティリエスの言葉は途切れた。


「もう少し黙っているつもりでしたが、今回は思ったより面倒な相手なんですよ。ご協力ください、その為なら私も貴女の条件を無条件でのむ覚悟ですから。」


思っても見なかった言葉にティリエスは思わずレイラに扮しているレイの方を見た。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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