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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第6章〜王都生活編②〜

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戦と聞けば武器であるが女の戦と聞けば戦闘服である(友達100人とは言わないがお友達欲しいとは思う㊳)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は9/15(金)投稿予定です。


「それが例の本ね。」

「あぁ・・・そっか、アステリアに見せるのは初めてですわね。」


ティリエスはその重厚感ある本を見せる。


「でも王城内の図書館に、しかも厳重に鎖で保管されていましたけど・・・アステリアもこれは見たことがないんてすよね?」


ここに来て少し経った頃、アステリアはここから身を守るために人の目を盗んでよく図書館に引き籠もっていた。

アイル達と一緒に向かいこの本を見つけたあの図書館には実は彼女と彼しか知らない隠し通路の出入り口があり、そこで何度も身を潜め事なきを得ていたんだそう。

更にいえば彼女も王族の血筋によりものか元が良いのか、彼女は瞬間記憶能力がずば抜けて良く、一度学んだもの見たものを忘れない。

自分もまぁまぁ記憶力は良い方だが彼女には負ける。

そんな彼女がよく入り浸っていた場所にあった物を覚えていないわけない。

それなのに見たことはないとすると何か特殊な条件であそこに現れるように施されたものか何者かが置いていったことになるが、それなら自分に直接渡すだろうし場所が場所場だけに小細工しても私がそこを訪れるかも不明な場所に施すのかという疑問もある。だから彼女の記憶はなくても元々これはあそこで保管されていたと言う方がしっくりくる。


「あれ?何だかこの前見た時より表紙が立派になっているよね?」


最初は表紙もくたびれページも所々虫に食われ破れていたりとしていたが今は黒く何か描かれている模様は薄いアメジストの色で描かれている。

「どうやら、所有者である私が読み込めは読み込むほど掠れた文字も破られている箇所も徐々に直るようです。全容はまだ把握出来ていませんが全て読み終えた頃には本来の姿になっているのかもしれないですね。」

「無いところから出て来ましたが、これは空間収納(マジックボックス)で取り出しているんですか?でも、レイ先輩とは違いますよね?」

「私にも原理は分からないけど、私が必要な時に出現するんですよ。」


本当、謎なんだよねこの本鑑定で見てみても分からないし。


「でもこれ、何だかオーガ卿が持つ本にも似てない?なんかこう自分で出し入れできる所がさ。」

グリップの何気ない言葉に誰もがもう一度この本を見やる。


確かに、似ていると言えば似ている。

「じゃぁ、この本も何かしら出来るということなんでしょうか?どうシナウス、これに関して頼んでいたけど何か似ているものを知ってたりとかは?」

「箱庭に一度帰って調べましたけど、この代物に覚えはありませんでした。これは正真正銘、僕たちがいなくなった後作り出された・・・生き残っていた僕たちの同胞と協力者が考え出したものでしょうね。お嬢様が見たという先代のお言葉は何か今後の対策としてこれを残したと伺ってますし。」

「そう、でもその肝心のことがまだ分からないままですわ。」

「ティリエスも引き続き調べる、といった所ね。でも、一度オーガスト卿と話しをした方がいいのかも知れないわ。」

アステリアの言葉にティリエスは首を傾げる。


「もしかしたらこの不思議な本、まだ存在するのかもしれない。受け継いで来た南の公爵なら何かわかるかもしれないわ。」

「そっか・・・うーん、もし、聞くことができれば聞いてみる。」


ただ聞くにしても慎重に聞かないと、彼何でか聡すぎて困る。


にっこりと怪しい笑みを浮かべてこっちを探っている彼の姿を想像して思わず乾いた笑いが少しだけ漏れる。

心理戦あんまり得意じゃないんだけどなぁ。



「じゃあ、このくらいで擦り合わせは終わりにしましょうか。ちょっと皆の意見も聞きたいし。」

パチンと手を叩いてアステリアが口を開く。


「ん?アステリア?皆の意見って?」

はて?何かあったっけ?


ここでお開きかと思っていたティリエスはアステリアの言葉の意味を分かっていないでいると、何を言っているのという顔でアステリアに見られた。


「服!良い職人をつけてくれたお陰て色んな案が出て来たのよ!」

そいう言ってガサゴソと紙の束をデデンと机に置く。

驚いて皆が目を丸くさせているとアステリアがにっこりと微笑む。


あ、やな予感。


「紳士服、ドレス、メイド服にその他諸々!少なくとも10着ぐらいには絞りたいから皆これを目に通して!」

「えぇ?!今から?!だってこの前も結構な数見たし私服のセンス無いってーーーっ!」

思わず非難の声を出したティリエスにアステリアが凄むので口を閉じる。

「服業界、確立させたいの。わかるでしょ?」

「・・・・・・・ハイ。」


アステリアの有無を言わさない言葉に、思わずアイルやレイ達の方を見る。


「うん、アステリアが嬉しそうにしているから僕も頑張るよ!」

「お嬢様の服を選べるなら喜んでしますよぉ。」

「わ、私も気になります!」

「俺も見てみたいかも。」

「そうですね、今の服の流行はどんなものか僕も知りたいですし。」


アイル達の思ったよりやる気のある言葉に思わずティリエスはガックリと肩を落とした。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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