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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第5章〜王都生活編〜

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物語の主人公は新たな課題に頭を悩ませる。(パン職人を探せ!そして駆け落ちを阻止せよ!⑪)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は2/1(水)投稿予定です。誤字脱字など教えてくださる妖精様ありがとうございます。そして誤字脱字ありまくりで本人は恥ずかしさのあまり絶賛悶絶中です(もっと語学力身につけたいです)。


「さて、話しだったね・・・おい、君達はもうそろそろ持ち場に戻りなよ。」


ディオスにそう言われ、ティリエスの周りにいた魔法師団員達は渋々部屋から出ていった。

ティリエスの行動を見ていた彼彼女らは彼女に対し大きく好感を持ちこうしてディオスの書斎でお茶を飲み始めた頃にはティリエスの周りには女性陣達に囲まれるという現象が起こっていた。


好意的なのは嬉しいけどそろそろどうしようと思っていたからディオス大叔父様には助かった。


「すまないねティリエス。でもあの子達があんなに好意的なのを見るのは初めてだな。」

「そうなんですか?」

「あぁ、大なり小なり彼らは普通とは違う見た目で差別や偏見で苦労しているからね。怯え皆傷つかないように隠れる。皮肉にもここは打ってつけだからね。」

ディオスはほんの少し遠い目を見せたがすぐにいつもの彼に戻り、お茶を啜った。

大叔父の様子にティリエスはそこには触れず、誤魔化すように珍しい材質のソファを堪能しているとディオスの声が聞こえ顔を上げた。


「それで、ティリエスが聞きたいのはエヴァイスの眼の事だったね。」

「はい、彼の眼は色を判別できないと聞きました。大叔父様なら何か可能性はないか、それを相談したいんです。」

その言葉にディオスはティリエスを見て厳しい顔を見せる。


「・・・結論から言うよ。僕は彼の眼は治せないと判断している。」

「それは、根拠あってのことですか?」


ティリエスは返答に悲観になることはなく理由を聞くとディオスもまた言葉を濁すそぶりもせず話し始めた。


「ティリエスは双子として生を受けた人間がどの様に産まれたのかはもう知っているからその辺りの説明は省くけど、彼、それにここにいいる人間達は胎児の時に歪に成長しそして成長できなかった。胎児というのはその人間の基礎の元を創る期間だと僕は思っている。だから胎児の時に成長させるべきだった、彼でいえば色彩の判別するように治療するのは今の医術も増してた治療魔法ではできないと思っている。」


そう言われてティリエスは納得し頷く。

そして、彼同様難しい顔をした。

そんなティリエスを見つめたあとディオスは後ろで立ってこちらの様子を窺っているエヴァイスを見やる。

「好きな女性の為にパン職人を目指すんだって?」

「はい、ディオス様。無謀だいう事も貴方の恩を仇で返す事だと自分でも分かっています。でももう、私はその道を決めました。・・・許してくださいますか?」


エヴァイスの申し訳ない態度にディオスは「謝罪なんかするな!」とキッパリそう言うと嬉しそうに話し出す。


「何を言っているんだエヴァイス!仇なんて思うもんか!僕は君が決めたパートナーと共に人生を歩もうとしていることにこれほど嬉しいと思ったことはないよ!」

「・・・・でも、兄はそう思わなかった。」

「!・・・あぁ、なるほど。最近あいつが機嫌が悪かったのはお前と喧嘩したからか。」


その言葉にエヴァイスは苦笑を浮かべたのでディオスもまた苦笑する。

ディオスは小さくため息をする。


「あいつは怒り出すと長いからな。・・・まぁそれだけお前と離れるのが寂しいんだ、でも大丈夫。あいつも何時か理解するはずさ。」

「そうだといいですが・・・。」

「?そういえば大叔父様、エヴァイス卿のお兄様もここにいるんですか?」


考え込んでいたティリエスが不意に聞こえた2人のやり取りに口を開くとディオスが返事した。


「あぁ、彼はここで古代語を研究しているんだ。」

「古代語をですか?」

「そうだよ、彼の場合は両足が生まれつき未発達でね歩けないんだよ。だから座れる仕事をしてもらっている。彼自身解読するのは楽しいようだしね。今は車椅子の整備中でなかなか外出できないから、でもあいつは他の奴のために整備を一番最後にしてくれているからすまないと思っている。でもその代わりに色々お願い事もしてくるけどね。」


へぇ車椅子・・・ん?


「ディオス大叔父様、車椅子がダメなら義足を使って外出とか出来るんじゃないんですか?」

「ん?」

「・・・・ん?」

ティリエスとディオスの間の空気が止まる。

数秒止まった後、ディオスはにっこりと笑う。


・・・あ、これ何度も感じたやつだ。


「ティリエス、僕は車椅子や松葉杖というものは知っているんだけど・・・そのギソク?だっけ?というモノを知らないんだけど、なんだいそれ?」


ティリエスがそう思った瞬間、ディオスにそう言われティリエスは彼の眼を見て拒否権はないことを悟り観念した。


いつも読んでいただきありがとうございます。

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