表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第4章〜解明編〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

300/802

これが夢だというのならとっくの昔に目は覚めている(さぁ、愉快なパーティーを楽しみましょう㊴)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は9/9(金)投稿予定です。


「ふふん!驚いた?この前私のお父様が執事と話していたのよ!あれは事故じゃないって。」


・・・おいコラ東の公爵様、娘にそんなきな臭い情報聞かせたら駄目だろ。


自慢げに言う彼女を見つつティリエスは彼女の父親に突っ込む。と同時に向こうで盛大なくしゃみをしたのは気のせいだと思いたい。


そういえば彼女の家といえば・・・あぁ成程。


「東の公爵様といえば、確か国における裁判、審問調査を行う御家だと以前父から伺ってますわ。でも、事故として報告受けた後ではいくら東の公爵様でも調べるなんて難しいのではないのですか?」


そうティリエスが聞き返せば彼女はニマァっとどや顔を見せて扇子を器用に広げたあと口元を隠して私に近づく。


初対面なのにグイグイ来るね、君。


「オホンッ!・・・確かに本来ならそうなのですけれど、南の公爵の領地と私の家の領地のちょうど境目で、まぁ今の段階でいうとそこで()()が起こったのよ。そうなると両者の領地で起こった出来事として一応書類は目を通すことになる。向こうの領地の夫人やご子息のことですからあちらが調査した結果をご覧になったんですの、でもその時お父様が部下から聞いた状況と書類の内容と照らし合わせて見ているうちにおかしいと思うことが見つかったというわけですわ!」


絶妙に私たち以外には誰にも聞こえないようにロリアは話す。そんな話しを聞いてルリアは不安そうにおずおずと口を開いた。


「私のお父様もあの事故の事を言ってました。あそこは確かにロリアの領地に行く道は最短だけど・・・険しい道で早馬や道に慣れた人しか使わない道なの、共もつけずに行ってた、だなんて・・・だから、女の人と子供だけで使う道にしては・・・可笑しいって。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・。」


聞いていてそれは確かに変だとティリエスも思う。

いくら馬車を使っていたとしても貴族の女性は元々険しいと言われている道のりに耐える体力はないだろうし幼い子供もそうだ。しかも、状況が違う記載の内容。

そうなると、偽装工作したということになる。

なんでそんなことをする必要があったんだ?


・・・あまり考えたくないけど。

ティリエスはある可能性が浮かび苦い顔をする。


1番に考えられるのは宰相程の地位を持つ公爵家、第2夫人側についている人間を快くないと思っている人の犯行なのだろうか?

その事実が宰相側からすれば不利な状況だったから偽装工作を行った、というだろうか?


そういえば、宰相の次男であるインクブスの境遇を思い出す。

先ずは兄夫婦家族、次に最初の家族、そして3番目の妻と子供か・・・なかなか早々立て続けの不幸なんて起きないが、今回の事がもし意図的に誰かが起こした事なら・・・今までの力のバランスが崩れた?宰相達は狙ってもハイリスクに陥らない状況になったという事なのだろうか?


「そう言えばご存じですティリエスさん。南の公爵家に嫁いだ男爵家の2番目の奥さんだった人なんですけど、実はその方も既に亡くなっているんですって。」

「え?」

「何でも離縁した後数日後に男爵家の屋敷から火が出てそのまま皆様亡くなられたそうよ。これもお父様から聞いた話しですから間違いないですわ!」


その事実を耳にしティリエスはあることに気が付いて思わず固まる。


南の公爵家に関わっている人間が全て死んでいるという事。その事実は別の可能性を考えることになる。


兄弟の血縁者が死に、公爵家に嫁いだ人間が死ぬことになったその事実で誰が一番疑わしいのか。

そして、それに近しい人間が気が付き知らないふりをして警戒をしていたとすれば―――。


「やぁ、ティリエス公女じゃないか。」

そう言われてティリエスは後ろを振り返る。

その声の人物は相変わらず顔色が悪く、ぼろい分厚い本を持つ最近知り合いになった―――。


「インクブス・・・卿。」


今まさに頭の中で浮かんだその人物の名前をティリエスは口にし、彼はにっこりと微笑みながらこちらへとやって来た。


よりによって今このタイミングで声をかけてくるなんて。・・・出来れば気づいた後もう少し経ってから声をかけて欲しかった!


ティリエスは思わず小さく舌打ちをしそうになる。

隣にレイは控えているが、彼がこの事に気が付いたのかどうかわからないティリエスは下手な動きを見せるわけにもいかない。幸いホルアクティは私と繋がっているので何かを感じ取ったのだろう私の服の中へと素早く隠れ、なりを潜めてくれていた。


事を起こしても今は不利・・・大人しくしとくか。


「ご機嫌よう、インクブス卿。」

立ち上がり淑女の礼をとり顔を上げる。その時チラリとレイの顔を見ると彼はいつものように飄々としていたが目は目の前の男を見据えていることに気づいたティリエスは少しだけ安堵した。


レイも勘づいたんだわ。


「あぁ、ごめんね。お友達も一緒だったんだね?」

「えぇ、先ほど友人となりました。ロリア様とルリア様ですわ。」

「初めまして、私はインクブス=バイア・v・ロンマンディリと言います。」


彼の姓を聞いた2人とも少し驚きを見せたが小さく会釈するだけに留まる。

「今日はこちらをご招待されて?」

「あぁ、本当なら息子が死別になればここへは来られないんだけど、ある人の計らいで招待してもらったんだよ。」

「・・・そうなんですか。」

「うん、今日は・・・とても楽しいパーティーになるとそう言うんでね。私も参加するならと準備してきたんだよ。」


そう言うと彼は急にニヤリと物凄く歪んだ笑みをこちらに向けた次の瞬間、周りから大きな悲鳴が聞こえてくる。

「な、何事ですの!」

ロリアの声で周りを見ると、武器を持った人間達が招待客全員を囲むようにこちらへ武器を向けているのが見えた。


取り囲まれた人間は一歩後ろへ下がる。

ティリエスも下がりながら目の前のインクブスを見る。


「さぁ、楽しいパーティーを楽しもうか。」

歪んだ笑みを向けながら私達にそう言った。

いつも読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ