表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第1章~夢現編~
26/747

如何にして私はここにやってきたのか(本人だってよくわかっていない。)㉖




・・・・・・っ!・・・・・・っ!!


暫く泣いて泣いて、未だ泣き続ける私の耳に何か音を拾う。



・・・・・音が聞こえる。

私は泣きながら頭をゆっくり上げる。



涙目で見る景色は相変わらず漆黒の闇だけが広がっているだけで、何も見えない。

けれど確かに向こうから何かが聞こえた。


光のない闇の中を進むのは勿論恐怖が付いて回るが、かといってここが安全なのかどうかさえ分からない。


ここで留まっているか、音のした方へ進んでいくか。



「・・・・ひっく・・・・っくぅぅ。」


私は進むことを選んだ。

ここにいても何も変わらないと判断したからだ。


私は震える身体を叱咤して一度その場で四つん這いになる。右から例の音が聞こえてきたので、方向を見失わないように手を先に右側に手先を向けてゆっくり自分の身体の向きを変えた。


後は歩くだけ。


そう思って次に立ち上がろうとしたが平衡感覚が全く掴めないので体がふらつき私は途中で立ち上がるのを辞めた。


仕方ないので私はそのまま再び四つん這いになってゆっくりと音のした方へと向かっていった。




「ひっく・・・・グスッ・・・・ヒック・・・。」



未だ涙と泣き入りひきつけが止まらない。

更には鼻水まで出始める。




歩きながら私はぼんやりする頭で死後の事を考える。

死んだ後は三途の川がみえてお迎えが来るとか天使が迎えに来るとか色々綺麗な印象があったのに実際自分がそうなったらただの闇が広がるだけ。



しかも自分は立つこともままならず四つん這いになって進んでいる始末。


鼻水が出て

涙が出て

しかも酷く大声上げたから喉が痛いし、泣いたせいでまだひきつけは治らない。


死んでからもどうしてこのような仕打ちなのだろうか。


「・・・・・・・・グスッ。」


鼻水ちんちら垂らして泣き入りひきつけのまま四つん這いになって進む大人の女性の図。


「・・・っひっぶふぅ!!」


何故かふと思った言葉で今の自分の姿のを想像して、私は吹き出した。

想像した自分が思った以上にカッコ悪かったからである。



絶望しすぎてもしかしたら一周廻って頭のネジがとれたのかもしれない。

私はその場に止まり独りで体を震わして笑った。






一頻(ひとしき)り笑ったおかげなのか先ほどより冷静になれた。

とりあえず、進んでいくしかない。


私は止まっていた手足を動かし始める。




先程よりしっかりした四つん這いで進んでいるとまた音が聞こえた。


・・・・・っ!!!た・・・・・っ!!


今の・・・人の声?

先程より近いのだろうか聞き取れなかったが確かに今、人の声が聞こえた。


私は微かな希望を抱いて進んでいく。

手足がしびれるのも構わず私は早く早くと前へ進んでいった。


段々近づく声に期待が膨らんでいく。


人がいる・・・助かるかもしれない。




自分の内に漠然とした思いが膨らんだ、その時だった。



・・・・・・しっかりするんだ!リリス!!




ピタリと足が止まる。


リリス・・・?


リリスさん?

・・・・・・・ん?



「あれ?あの声って・・・アドルフさん??」



予期してなかった人の声の存在に私は素っ頓狂な声を出した。






まさかの


まさかの



「夢のオチなんかぁぁぁあーい!!!」



私はその場で大声を出した。


え?私電車に撥ねられたよね??

でもなんでアドルフさんの声?

リリスさんがどうしたって??



夢か?ここは夢なのか?まじで?





そこからの私は何かが爆発したのか思考が溢れる。

私の進む先から例の夢で出てきたアドルフさんの声がするという奇妙な事が起こった。

確かに寝る前に見れるように毎日祈って眠りついてたけどさ・・・・・今、この時かいっ!!



先の行きつく場所が私の知っている人たちというのが大きかったのか、もはや恐怖や絶望はどこかへ行き安心感と同時に緊張の糸が切れ大きな脱力感が生まれた。




しかも、声からしてまたもや危険な状態らしい。


でも暗くてどうなっているのか分からない。



・・・ん?まてよ。ここが夢という事は・・・・・。


私があることに気が付いたその時、背後から何かを感知した。




障壁(ブラインド)反射(リクレクション)!」


咄嗟に2つの魔法を発動させると何かとぶつかる。


当たりだ!ここ、魔法が使える!


使えることが分かり余裕が更に持てた私は魔法で(ライト)を魔法を使い辺りを照らす。


そしてあるの物を見た刹那ー―――――――。



「うっうぎゃぁぁぁ!!」

光で照らされたあと私は後ろの存在を見て絶叫する。



障壁の向こうにいたのは紅い長い髪の女が張り付いて私を殺さんとばかりで恨めしくこちらを見つめていたからである。しかも、障壁を壊そうとしているのか拳を振り上げてバンバン叩いていた。


こんなの急に見せられて叫ばない方が可笑しい!


っというか貴女穴という穴から黒い靄出てるぅぅぅ!!

私は気持ち悪さからどこにそんな身体能力があったのか後ろにぴょんぴょん飛んで、彼女から離れたのだった。



もう、この夢!本当に急展開が多いよなっ!!






いつも読んでいただきありがとうございます。

ここの話しは詰め込んでいきたいので次回は土曜日に投稿予定です。その分確認に時間が取れずいつもより誤字脱字も多くなるかを思います。ごめんなさい、ちょくちょく直すと思います。ご了承おねがいします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ