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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第4章〜解明編〜
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これが夢だというのならとっくの昔に目は覚めている(さぁ、愉快なパーティーに行く準備をしましょう㉖)

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は5/20(金)投稿予定です。誤字脱字をこっそり教えてくださった名の無き妖精さまいつも本当にありがとうございます。



「いやぁ、本当にここに来ると実のある事ばかりで無理をしてでもここに来たかいがあるというものですねぇ。」

一通り話しを聞いてもらった後、オーガはすごく満足そうにしながらいつの間にかレイが用意したいつも出しているお茶を一口飲む。

「そう言っていただけると嬉しいですわ、こうやって良い商品をお見せ出来るのは私の領民達のおかげです。彼らは皆凄いんですから!」

「・・・まぁそうですねぇ。そういうことにしときましょうかぁ。」


オーガが少々言葉に間を空けて言ったことに首を傾げながらもティリエスもまたお茶を一口飲んだ。


「それはそうと、・・・そのエールの試飲会ですかぁ。勿論私も参加してもよろしいので?」

「勿論ですわ。実はオーガさんが都合がつくのかお父様から聞いて頂こうと思ってましたし、本日来て頂いて本当に丁度良かったですわ。その時にお兄様も学園の長期休みに入るようなので久しぶりに我が家にやって来るんですの。事前にお手紙には先ほどの事は伝えておきますので、後はその時に話し合いをして頂ければと思いますわ。」

「成程、そうであればその教えて欲しい子供も連れてきましょうか。」


2人で話しをとんとん拍子に決めていると、誰かのノック音に全員がドアに視線を向けるなかレイがすぐに動きドアを開ける。


「これは奥様、いかがされましたか?」

「え?お母様ですの?」

そこに立っていたのはティリエスの母リリスだと分かり、ティリエスはリリスの元へ駆け寄りオーガは彼女に対してその場で挨拶の礼を行う。

そんな彼に直ぐに気が付きリリスは楽にするように伝え、ティリエスを自分の身体で受け止めながら口を開く。

「良くいらっしゃいましたわ~オーガ様、お元気そうで何よりですわ。」

「えぇ、奥様も。ところでアドルフ卿は?」

「仕事をひと段落させてこちらへ来ると「良く来たなオーガ。」アドルフ様!」

「お父様!」

リリスが説明する前にアドルフがやって来てティリエスの頭を撫でる。

「アドルフ卿貴方もおかわり無いようで。」

「君もな。王都の方も変わらずか?」

「えぇ、その話しはまた後で。所で今日は奥様から良い話しが伺えると聞いていたんですが?」

「えぇ!そう!そうなの!やっと目処が立ったのよ!ティリエスもアドルフ様も一緒に来て!」



興奮した様子でリリスに案内されたのは、母の仕事場である部屋だった。

意気揚々と部屋の扉を開け中へと入っていくと、母の元で働いている女性達が全員そろって出迎えていた。


「あれは・・・。」

彼女達の中央にある机の上に置かれている物にティリエスは思わず声を一言漏らす。

そこにあったのは色とりどりの水が入った瓶が置かれていた。

それが何かティリエスは瞬時に理解した。


紅・蒼・緑そして橙色。


色を見る限り私が提案した当初より濃度が濃いみたい。

ティリエスはそんなことを思っていると、オーガが早速それらに対し興味を示す。


「随分と色鮮やかですねぇ。近くに寄ってみても?」

オーガの声にリリスは女性陣、特にエルフの女性に眼を配らせたあと問題ないと返事をする。

ゆっくりとした足取りでオーガがひとつそれを手に取りかざしたり、蓋を開け中の匂いも確認する。


「なるほどこれが例の薬水ですねぇ。匂いからですが使った薬草が違うみたいですが。」

「えぇ、いろんな薬草を試してみて今一番良い結果がこれですわ。主な薬草1種類にあとはより相乗効果が得られたそれぞれの薬草を少し、それとね。この薬水には必ずあるものを入れるようにしたの。」

「あるものですか?」

ティリエスは母にそう尋ねるとリリスは「ええ。」と力強くうなづく。


「これを入れたの。」

「これってセージ、ですよね?」

見せてきた女性の手にはセージが握られており、リリスは頷く。

「えぇ、実はティリエスからヒントをもらったあと、私も何か良いアイデアがないか調べていたの。そしたらギリアがセージという薬草には肉の臭み消しの他に防腐効果もあるって聞いたのよ。だからソーセージにはこれが欠かせないって。だからこれを2日程浸して加えてみたの。そしたらオーガ様みてアドルフ様も!」


そう言って見せてきたのは2つのポーション。

「これ、作ってもうすぐ1ヶ月経つものなのよ?何がすごいかわかるかしら?」

その2つのポーションにオーガは一瞬どういうことか思案したがすぐに理解し驚愕した。

アドルフにはどういうことかわからないが違いだけを口にする。

「こちらには沈殿物ができているが、こちらには全くないということか?」

「そんな・・・1ヶ月経っても腐敗の沈殿物が全くない?!」

2人のその言葉にリリスは満笑みで笑う。


「そう、そうなのよ!腐敗してない、つまり効果が安定したままなのよ!しかも1ヶ月もよ!」

大興奮したままリリスはそう答えたのだった。



いつも読んでいただきありがとうございます。

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