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題名はまだない。何せこの物語はまだ途中なんで!  作者: ちゃらまる
第3章~新しい家族編~
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出来ることが増えてくると色々したくなるお年頃なんです。(嬉しい!悲しい!諦めない!㉝)

キリの良い所で終わりたかったので今日は短めです、すみません。


ティリエスはギリアに即されるまま外へ出て、庭園へ案内されるとそこには先客がいた。


「あ、おじょうさまだー!」

「おじょうーさまーこっちこっちー!」



そこには誘拐された時に助け出された子供達だった。

彼らは母親たちが薬草園にいるときは公爵の敷地以内で仕事が終わるのを待っている為、私の家庭教師の勉強の時間がない日には彼らに簡単な読み書きや絵本を読んであげたりしているので顔なじみである。

確かこの時間は薬草園の託児所に居るはずだがと考えを巡らせたが、考える間もなく子供達が私の姿を見つけると駆け寄ってきて私の手を取り引っ張るようにして子供達がいた場所へと案内される。


「これは・・・。」


そこには久しく行っていなかったお茶会がセットされており、ギリアと共に考えてきた今まで作ってきた沢山のお菓子が所狭しと飾られ置かれてた。

テーブルの中心にはメイド達が準備する庭園の花ではなく、野花だろう。だが、綺麗で可愛らしく花瓶に生けてテーブルに彩りを与えていた。


「今回この子達と一緒に用意したんです。」


クッキーも手伝ったんですよとギリアに言われ、ふと見れば、確かに厚みもバラバラで不揃いな形をしたクッキーが沢山積まれていた。


「がんばったのー!」

「お母さん達も参加するんです!今飲み物を持ってくるってそう言っていました。」


最年少の少年キーラと最年長である少年コーナがそれぞれそう言うと私に椅子へ座るよう案内する。

座ろうとすると、即座に後ろからついて来ていたレイに椅子を引かれ私はそのまま腰を下ろした。


「レイありがとう。」


小さくお礼を言うとレイはにっこりと微笑み何時ものように後ろに立つ。

8人の子供達もそれぞれ座る。と、隣に座った小さな女の子トーラがこちらを見てニコニコと笑っていた。



「めがみさま、きょうはいっしょにおやつたべられてトーラ、とってもうれしいです。」

「トーラぁ、めがみさまじゃなくておじょうさまだよ?まちがえちゃだめだよー。」


いっつもまちがえるんだからと、少しませたように言う反対側の隣に座った少女ルーラがちょっと呆れたように言う。

当初から私の事を女神さまと言うトーラに私も少し驚いていた。

大人達は、私があの場にいて助かったから女神のように思えてそう言うんだろうと解釈されていいるが、あの時、この子は意識があったのではないかと初めそう言われた時はヒヤヒヤしていた。


だが、彼女が覚えているのは女神が赤い棒を持ってそれを使って自分の汚れたところを隅々まで綺麗にしてくれた、という夢物語に出てくるような曖昧なものだったので大人達は私が何かしたとは思っておらず、死の淵で彷徨った彼女の妄想か幻覚だと他の人達にはそう思われていた。


私には周りの人の勘違いのおかげで胸を撫で下すことが出来たが、逆にその否定で彼女が傷つく事があるかもしれない事に心ひそかに心配していたが、彼女の持ち前の明るい性格のおかげで彼女はその否定に対して、怒ることも悲しむこともなく毎日楽しく過ごしているようだった。


そういえば、ここ最近トーラ達とは会う機会もめっきり減らしていたと今更ながらに思い至る。

時間に余裕がないのは確かだったが、彼女達には悪い事をしてしまったと反省をしているとエルフの女性達がやって来るのが見えた。彼女達のまとめ役であり、薬草園でも管理長を任されているクルケさんの姿も見えた。一番前に居た彼女がお辞儀をすると後ろの女性達もティリエスにお辞儀をする。


「ティリエス様お待たせいたしました。」

「いいえ、待っていませんわ。皆様ありがとうございます、このような温かいお茶会に招待してくださって・・・本当にありがとうございます。」


ティリエスがお礼を言うと、皆が嬉しそうに微笑む。


と、1人の女性が目の前にカップを置く。

そしてクルケが女性には少し大きめの白いポットを持ってこちらへやって来た。


「今日は私達が良く作るハーブティーをお楽しみください。」

「ハーブティー・・・ですか?」

「はい、この国には馴染みがないかもしれませんが私達の国では、ハーブを使った香りを楽しむお茶が主流でしたんです。」


成程、確かにハーブはこの国でも生息しているし薬で使う事もあるがハーブティーとしての活用はなかった。前世ではそんなに飲むことはなかったけどどんなものが出てくるんだろう。


どうやら今回はレイではなく彼女達が用意してくれたお茶を御馳走してくれるらしい。

どんなお茶だろうかと期待していると注ぎ込まれたお茶を見て驚いて目を見開いた。



「蒼い色?」

注ぎ差し出されたのは見慣れた茶色ではなく蒼い色をした飲み物だった。

いつも読んでいただきありがとございます。

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