まさかこんなことになるなんて誰が想像できますか?(考えよう、探してみよう、作ってみよう㊾)
先ずは文字の誤字脱字等をこっそり教えて下さった妖精様、教えて下さり本当にありがたい、ありがとうございます!
今回少し短めの投稿です。連休中にもう少し投稿出来たらいいなぁ・・・と思っています。約束はできませんが多分1話更新できる・・・かな?なにせ天気が晴れになると・・・畑仕事に駆り出される田舎実家暮らしあるあるな祝日予定・・・(遠い眼)。
魔法を発動する前に向かってくる男の顔を確認する。
そこにはもう手加減する気は毛頭ない形相で向かってくる敵がそこにいた。
周りの男たちも戦闘臨時体制に入ったのも確認した私は、次の行動を移すことにした。
相手が私を殺す気ならば、私ももう気にする必要は無し。
「【氷の壁】、【氷の蔓】」
掌を下にして静かに唱えると一瞬魔法陣が掌に浮かび中からビー玉程の蒼く灯る光の球がそのまま下へ落ちていった。
下に触れ蒼い球が吸い込まれるように無くなっていった次の瞬間大量の冷気が煙を上げて発生した。
「な、なんだ!?」
その煙にバカスも思わずその場で止まり顔を庇う。
一瞬にして冷気と煙が周りをあっという間に囲み何も見えなくなった。
だがそれもすぐに煙は段々と霧散していくと同時にバカスからつんざく様な悲鳴が上がった。
悲鳴に顔を上げ周りのバカスを見れば男達は信じられない目の前の光景に目を奪われた。
「俺の!!俺の腕がぁぁ!!」
彼女の周りはそこだけ氷に覆われ白くそして周りはまるで鏡のように透き通った氷の分厚い壁、そしてその壁の周りにはしなやかに動く大きく太い茨の蔓が蒼く光沢を放ちながらゆらゆらと揺らめいていた。
「バ、バカス様の腕っ。」
「こ、凍ってやがるっ!!」
明らかに人の肌をしていない彼の左腕に誰もが何が起こったのか分からずただ分からないまま攻撃を受けたという事実に混乱しているようだった。
「・・・惜しいな、少々射程外だったようですね。」
「まさ、かぁっその、蔓っ!」
彼女に触れることができるあと数メートルの場所でバカスは左腕の凍った腕の痛みで蹲り呻いている彼にティリエスがぽつりと言い放った言葉にバカスは何か気が付いて周りの蔓を見やる。
水で作り出したような表面をしているのに、大小異なる茨がほんの少し壁や床に触るだけで、その場が瞬く間に凍っていくのがみてとれた。
「貴方が思ったことは当たりです。この蔓は触れるモノを瞬時に凍らせます。あと一歩踏み込んでくれていたら脚も凍らせることができましたのに。残念ですわ。」
「あ、あり得ない。その魔法は氷の属性、しかもそんな魔法上級魔法以上の習得をしている者しか扱えない。お、お前は闇の属性で高等な魔法なんてまだそんなのは出来ない、出来るわけないはずだ!」
ずりずりと体を後退させながら痛みで声をくぐもらせ言い放つバカスにティリエスは彼らを警戒しつつも考える。
確かに魔法属性は基本1つか2つの属性が特化した状態で成長する。勿論習う過程でコツを掴むので他の属性魔法も努力によっては扱えることができるようになる。
・・・が、威力が本来の効果の半減以下な上に魔力消費も激しいというデメリットがあるので大半の人は特化した属性の魔法を重点的に伸ばすことが多いと勉強で習ったが、私は全基本属性が同等の威力で扱えるので関係がない。
更に加えると、上級魔法を使用すると発現構築に約7000~10000、持続時間可能上級魔法を持続行使するにあたって約30分毎に500魔力量が消費されてしまうが、私の魔力蓄積量が少なく見積もっても約40万はあり、魔自動回復も微々たるものだがしてくれるのでそんなにすぐにはなくならないだろう。
家族に後々披露するにも・・・何事も順序が大切、ということか。5歳になれば 協会 → 教会 に属性を調べられてしまうことになるし、なんの属性を特化するようにみせるか今の内考えていかないと。
とりあえずここは・・・そうだなぁ。
「うーん・・・なんででしょうね?私にもよくわかりませんわ。」
教える気もないし、とぼけとこう。
「く、俺の杖と回復薬を持ってこい!!」
男の声に部下たちは弾かれたように動き出す、あと付け加えて部下の増員に爆薬、加え武器も持ってくる算段をし始めていた。
どうやらここから逃げるという選択は頭には無いらしい。
それだけ、この目の前の男は私の父に復讐したいらしい。
既に私を見るその眼は私から見える父の面影、それに憎悪の眼を向けていた。
「餓鬼が!大人を舐めているとどうなるかその身にわからせてやる!!」
「・・・・・・・・・・・・・。」
その怒声の言葉に眉をほんの少しひそめながら、私は次の攻撃の対策を始めた。
いつも読んでいただきありがとうございます。