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ご対面

そう開いた扉は中にいるメイドさんが開けたようだ。

その人たちがインカムを着けているのを見ると、

あのわがままお嬢様の指示がいつでも通るようにするためだろう


本当に同情する。



「えーと、お邪魔します...」


とりあえずメイドさん達に会釈すると、

大げさすぎるくらい深々と頭を下げられて

申し訳ない気分になった。


「そんないいっすよ...ただの庶民のガキんちょに対して...」


「そういうわけにはいきません。あなたはお嬢様の大切なご客人なのですから...」


そう訴える声は聡明で、まるで機械で作った女の人のような声だ。

何かばつが悪くなって足早に中に入っていった。


そもそもさっき知り合ったばかりで客人とは、よく言ったものだなあの女は......


周りを見てみると広いだけあって多くのメイドさんがせこせこと

働いているのが分かった。


もてなさなきゃならないのはたった一人だというのに、

屋敷であるということで仕事が増えるのだから哀れでならない。


それもあのふざけた女の下に働かなければならないなど、

少しプライドの高い自分でなくとも誰だって耐えられるものではないだろうに......。


やはり、金持ちという者は周りを下に敷いて迷惑を掛ける

世にはばかる嫌われ者であるとの主観の正しさを再確認した。



当然、引っ越してきてから金持ち嫌いになっただけなのだが



横で熱心に清掃に励むメイドさんを尻目にずんずんと、

悪の親玉でも倒しにいくように進んでいく。


というかあまり見ないようにしていたが

やたらメイドが多い。

執事だとか男もいて良いように思うが女の人しか見ていない。



あの女の父親がエロ親父なのか...?


そんな勝手な憶測も浮かぶ中、更に闇深い事実が見えてきた。



「よいしょ、よいしょ...」


先ほどから聞こえてくるのが最近、俗世で有名な萌え声なるものばかりということだ。


まさか、と思ってよく観察するとそこらじゅう背の小さい人ばかりだ。


というより下手したら未成年を働かせている疑惑まで出てきた



ああ、顔もよくみると童顔では説明つかない人もいるではないか......!




許せん。



そう不埒な労働環境を鑑みて、確固たる正義感がふつふつと湧き

この山崎 治雄が黙っていないぞ、とばかりに踏み歩く足音がでかくなってきた



もはやズシズシという音が似つかわしいまでに

偉そうな仇敵の部屋の前まで来る間、邪悪な現場をこの目で見てきた

俺は完全に激怒していた。



「呆れた女だ。生かしておけぬ。」


邪知暴虐の王をも殺すかの勢いでドアを開け放った。



「メイドを暴君の手から救うために俺は来たぞ!」


趣旨を違えた勢いで思いっきりドアを開け放った!




すると



「え...?」



目の前は思いっきりお嬢様のお着替え中であった。



熱く蒸れたお召しの物を脱いではだけておられる状態であり、




まあ、そんな状態に出くわすと




「きゃああアアッッ!!」



まず悲鳴が響き、



「ふんっ!」



「物が飛んでくるわけd...ってちょっと物が大きくないk――」






こちら顔の大きさを軽く超えた代物が顔にめり込んで体ごとぶっ飛ばされた。


そうして俺の目の前は真っ暗になった

良ければブックマークのほど宜しくお願いいたします。

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