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立ち幅跳び・後編

どれほどの好記録を叩き出して花山の肝を冷やすつもりなのか美咲は...


遂に本番となって助走は

もうアウトなのではないかというほどの距離を置いてのトライ。

真剣さが伺えるところだが人によってはおふざけにしか見えない、

そもそも頑張る目的が不純の事態でお笑いのわけだが


そして豆粒くらいに見えるまで遠くに離れると全速力でジャンプ線まで

速度を上げていく。


ただ流石に長すぎたか、先ほどの50メートルも疲労もあって結局バテジャンプ。

結果は170㎝と平均ちょい上といった感じ、

アイツの身体能力を考えれば策に溺れたと言ったところか


そして可愛らしい女子走りの角田さん、ダイナミックボデェの吉沢さんと注目のジャンプを終え

残り数人を数えるところで花山の番だ。


「山崎~? ちゃんと測ってるか~?」


「あ~うん、お前は220くらいだったよ」


平均を言っておけばクレームも来ないだろう



最初は下らないと思っていた勝負もこうして注目してみると面白いものだ、

特に女子は。


男と言うものは見ていてもむさ苦しいだけだと一つの見解の境地に至りつつあるのを薄々感じつつ、

花山のそれっぽいウォーミングアップが終了した。


力を抜いて腕をプラプラさせてピョンピョンしていただけだが、

あんな小さな足にどれほどの力があるというのか...


ずっこけねぇかなぁ......



そして期待通りにぎこちない助走からの両足のジャンプ!

完全に助走の意味がない、ストップアンドジャンプ!


これはよくて顔面ダイブだな...


そう思った時うさぎやシカに見られる、

草食獣の本気ジャンプのような飛びに目が飛び出そうだった


やはりただ者ではなかった、

アイツの頭突きダイブの威力が凄いのも頷ける。

奴は長期的脚力は美咲の足元にも及ばないようだが、

瞬間的な脚力なら他を寄せ付けぬ相当なものがあると見た。


スカウトマンのような立場から言わせてもらうと、

助走さえ覚えればアイツは伸びる。


聞こえて来た記録は230、男子1年の平均も上回っている。

男子の全盛期は高2であるがそれでも230であれば好記録だ。

今のうちにコーチ面して恩でも売っておこうかなぁ...

あ、でもアイツ元々金持ちか



「おい、山崎...今のは225くらい、いったろ~?」


「う~ん、221ってとこかな、おしいなぁ~」


目も合わせず適当言って立ち幅跳びの部門男女ともに終わった。



今回の勝者はまさかの敗者濃厚であった花山だった。

たった一回の黒星で持ち直してくるとは、

ただの金髪幼女体型でもないようだ...


美咲は悔しさのあまり俺を見れないようだ、

代わりに花山はすぐにでも走ってきそうにこちらを見ている。


どうせまた犬みたいに

褒めて欲しくて寄ってくるんだから少し持ち上げてやるか......



...てか俺まだ測ってないのに何で立ち幅跳び終わってるんだ?

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