俺、異世界に転生します
弐作目です!異世界物は初なのでつたないかもしれませんが読んでいただけると幸いです!
それは突然だった。
歩道に乗り上げるトラック。
周りの悲鳴。
そして...
真っ赤に染まる風景。
俺は守れなかった。
彼女を、守れなかった。
守りたかった。
俺は、どうすれば...。
目を開けると、そこは蒼かった。
立っているわけではない。
寝ているわけでもない。
言うならば、漂いながら沈んでいく。
そんな感覚である。
深く、深く、沈んでいく。
ここがどこかわからない。
ただ一つ理解しているのは、自分が死んだという事実である。
『起きていますか?』
声が、聞こえた。
耳にではなく、頭に直接語りかけるように。
『まことに残念ですが、あなたは不幸な事故によって死んでしまいました。』
「死んだということは、ここは地獄か何かなのか?」
『ここは、地獄でも天国でもない狭間の境界です。あなたは若くして亡くなられてしまったので、救済処置として異世界に転生することになりました。ここは、そんな救済処置対象の人たちが訪れる場所です。』
異世界?そんな中二病的な話聞いたこともないぞ。
「驚くのも無理はないでしょう。化学の発展したあなたの世界ではそんなものは物語の中だけの話ですから。」
「ふぁ!?唐突に耳元でしゃべらないでくれ!」
声のした方へ向いてみると...
......誰もいなかった。
「下を向いてもらえますかね...何分身長が小さいもので。」
下を向いてみると、そこには小学生くらいの女の子がいた。
「コホン、ではまず、あなたとそちらの方は同じ異世界に行ってもらいます。異世界に入ると、自分のステータスと職業が表示されます。そこで自分の持っているスキルを確認してください。あとは、その時その時で説明していきます。何か質問はありますか?」
「そちらの方って言ってたけどほかに誰かいるのか?」
「はい、今回はそちらにいるお方と一緒に異世界へ行ってもらいます。」
そう言われて、指をさされた方を向くと、そこには。
彼女がいたのだ。
「では、異世界へ。あなたたちに神のご加護があらんことを」
もう異世界へ飛ばされてしまう。
伝えなければ!今!ここで!
「三月!俺は!異世界に行ってもお前を見つけ出してやる!」
三月は泣きながら頷いた。
俺は、異世界に行っても。
三月に会いに行く。
次回から本格的に冒険が始まります!辰弥の冒険を是非これからも楽しんでください!