表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/7

2

わたしには同居人がいる。


いや、ちがう。わたしのターゲットだ。

そうわたしは暗殺者だ。

同居人には暗殺者であることはバレていないはずだ。

本人に確認したわけではないからだ。


なぜまだ殺ってないかって?時期が早いのだ。

今はまだ同居人のことを探っている段階だ。

この任務は本当は2人で行うはずだった。

2人でこの同居人のもとに潜入をしたのだが、相方は離脱してしまった。

そのことを時折思い出し、咆哮をあげてしまうことがある。


そんなとき同居人は不可思議な顔をしてわたしの名を呼ぶ。

どうも同居人とは言語が違っているらしく理解はされない。

が、ごはんやマッサージの要求は察しがつくらしく行ってくれる。


ターゲットとは言え、良き人間だと思う。

でもあくまでも暗殺のターゲットなのだ。

だからいつでも殺れるように武器の手入れは欠かさない。

思いたったらすぐやらないとすまない性分なので、同居人が居てもやってしまう。

が、見つかると処分されてしまう。

バレるわけにはいかないので処分を受け入れるのだが、やっぱり不満の声はあげてしまう。

そんなことなど物ともせず同居人は処分をしてしまうが。


そうやって武器を処分されてしまうので、別の武器での暗殺も考えているのだ。

そのための前準備を幾つかしている。


たとえば、同居人に膝枕を要求してやるのだ。

その要求が受け入れられた後、上目遣いに見上げてやる。甘える姿を見せて無害だと安心させてやるのだ。


また、寝るときに同居人のベッドを占領してやっている。

同居人がわたしを退けようとすると不満の声をあげていたらわたしの邪魔をしなくなった。

ベッドの端に寄り寝るようになった。わたしがいるからか熟睡はできないだろう。

それが狙いだ。睡眠不足のところを狙うためだ。暗殺の成功確率が上がるはずだ。


同居人が寝たところでわたしも自分の寝床へと向かう。

同居人の寝首をかく日を夢みて、その日まで英気を養うためゆっくりと休むのだ。



同居人は出かけていくことがある。

わたしは外に出ないので、同居人が出かけたときは気を休めつつ、同居人の弱点を探す。

同居人はハリのあるものを隠す。きっとそこに何か弱点があるはずなので、それらを引っ張り出しては確認する。

ときにその痕跡がバレてしまうことがある。

なんでだ?まあいい



そんな日を過ごしている。

Xデーは近い。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ