1
初投稿です。
思いついたまま書きました。
拙いですが、読んでいただけたらうれしいです。
私には同居人がいる。
その同居人は暗殺者だ。それも私がターゲットらしい。
らしいと言うのは、直接確認をしたわけではないからだ。
だが、その行動から私を暗殺しようとしているのは丸わかりなのだ。
例えば、武器を私の前で研ぐのだ。私に恐怖を与え、いつでも殺れるとみせつけてくる。
その鋭いもので寝首をかかれてはたまらない。
なので私も同居人の前でその武器を破壊する。「そんな尖ってるのは危ないからね」とあえて言って壊してやるのだ。
同居人はそれを止めはしない。私にされるがまま破壊を受け入れている。
たぶん抵抗すれば、私にバレると思っているのだろう。まだ私を殺るには早いらしいし。
この同居人はよく喋る。
私がわからない言語でもひたすら喋りかけてきたりする。
そしてごはんだの、遊べだの、マッサージしろだのとにかくわがままだ。
私がそれらを提供しないと不機嫌に喚き散らす。理不尽だと常々思う。
特にマッサージには注文が多い。
首のあたりから始め腰へとするが、腰へのマッサージは好きらしく、揉んだり叩いたり色んなやり方を要求される。納得がいくまでしないとこれまた喚き散らす。
時には膝枕も要求される。
私の膝で寝転びながら私を上目遣いで見つめてくる。可愛く甘えれば私が油断すると思っているのだろう。いつ殺られるかわからないので私は警戒を解かない。
一番警戒しないといけないのは眠っている時だ。
だから同居人に見つからないよう静かにベッドに入るのだが、同居人はやって来る。
自分の寝床で寝ればいいのに私のベッドに入ってきてはど真ん中に居座る。
私は体を端に寄せなければならない。無理に退かすと不機嫌が爆発するからだ。
ゆったりできないが疲れから私は寝てしまう。私が寝てしまうと自分の寝床へ戻ったりしている。
朝目が覚める度、首をさすりながら今日も殺られなかったと安堵するのが日課となっている。
こんな気の抜けない中、私が唯一ホッとできるのは外に出た時だ。
同居人は外には行かない。仕事しないのかなんて思ったこともあったが、私を殺るのが仕事だから外に出る必要がないのだと悟った。
そんな日常が続いているのだ。