閑話 風雲! アリス城! ~漆~
レウィリリーネ「ん!( `ー´)遂に来た!(°▽°)」
フォレアルーネ「特別番組最終日!ヽ(゜∀゜)ノ」
アルティレーネ「あぁぁ……ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛お休みがぁ~。・(つд`。)・。」
ティリア「やだぁ~o(T◇T o)お仕事したくないぃ~。゜ヽ(゜`Д´゜)ノ゜。」
アリサ「あ~もぅ!ヽ( `Д´)ノこの妹達は!(≧Д≦)」
ユニ「あはは(;゜∇゜)長いお休みの後の反動かな?(;´∀`)」
アリス「ちょいとマスターに女神様達!Σ(゜Д゜ υ)アリス達頑張ってまっすよぉ~?o( ゜Д゜)oちゃんと見ててくだっさいよぉ~!?(>_<)」
ティターニア「うぅっ!(;´Д⊂)悔しいですわぁー!ヾ(*`⌒´*)ノ」
レウィリリーネ「『魔動車』を駆る水鉄砲銃撃戦(^ー^)」
フォレアルーネ「ティタっちをやっつけたアイギスとレイリーアの前に城主アリスが立ち塞がる!( `д´)」
ユニ「果たして二人は無事にアリサおねぇちゃんを助け出すことができるのか~?ヽ(*´∀`)ノ」
アリサ「始まります♪(ゝω・´★)」
────────────────────────────
【二対一!】~強敵アリス~《アリサview》
────────────────────────────
「さぁーっ! レウィリリーネ様がせっせと夜なべをして作り上げた『魔動車』を駆っての水鉄砲銃撃戦!! 我等がぽんこつ女王ティターニアを「ぽんこつではありませんわぁぁーっ!」その見事な連携で降したアイギスとレイリーア! 残すは城主アリス様のみぃぃーっ!! 彼等はこのまま囚われのアリサ姫を助け出すことができるのかぁーっ!?」
ワアアァァーッ!! いいぞぉぉー二人ともぉーっ! 頑張ってぇーっ!!
「あぁーっ! もう、びしょびしょですわぁーっ!!」
ブルブルブルーッ!!
「きゃあっ! ちょっとティターニア!?」
「わぁっ!? 危ないです!」
「うわぁっ! ちょっとティタっち~犬みたいにブンブンして水とばさないでよ!?」
「危ない、かかるとこだった……」
あはは♪ 妹達の所に戻ったティターニアがその身をブルブルって振るわせ、水鉄砲で浴びた色水をふるい落としている。その姿はまるで水を浴びた後のワンちゃんがやる仕草のようで、ティリアとフォレアルーネは避けつつも水滴が跳ぶって注意している。アルティレーネとレウィリリーネも咄嗟によけたみたい。
この『風雲! アリス城!』もいよいよクライマックス。五つの関門を抜け、生き残った『白銀』のメンバーは、アイギスとレイリーアの二人。そしてこの最終決戦でいましがた、ティターニアをやっつけて、城主役のアリスと二対一の『魔動車』に乗っての水鉄砲の撃ち合いだ。
「ご、ごめんなさい! でも、この水本当に大丈夫なんですの? こんな色の水、見たことありませんわよ?」
「大丈夫ですよティターニア、花から色を抽出してるだけですもの。いずれインクとして使えるようにしていくものです」
アルティレーネからそう説明を受けてホッとするティターニアに『汚れ落とし』と『温風魔法』を掛けてあげる。
「まぁ~ありがとうございますアリサ様♪ 助かりましたわぁ~」
身綺麗になって、髪も服もしっかり乾いたティターニアが私を見上げてお礼してくるので、手を振って応えてあげる。さぁ、続きを観戦しようか。
「うわっ! 危なっ! やるわねアリスちゃん!」
「くっ! 当たらない!」
「むふふ……ティターニアをやっつけて勢いに乗ってるようでっすけどね~おかげでアリスちゃんてば目が覚めましたよぉ~?」
ティターニアが脱落して二対一となったことで不利に見えるけれど、落ち着きを取り戻し、冷静になったアリスを相手に四苦八苦するアイギスとレイリーアだ。撃っても撃っても、その悉くをかわされ反撃を受けて焦っている。
「むわっ! ちべたーい! アリスに当てても的破らにゃんダメでっしゃろーい?」
あ、アイギスが撃った水がアリスの肩に当たったね。よく見れば、みんなの『魔動車』もいっぱい水を受けて色が混じり合い変な色合いになってきている。絵の具をぶちまけたみたい。それは操縦するアリス達も同様で、服に、顔に、腕に、足にまで体全体に所々色がついている。
「これは激しい撃ち合いだぁーっ! 全員その体を色水で染めてなお、的を破らんと『魔動車』を駆り、一歩も譲らず攻めているぅーっ!!」
「アリスさんすげぇな、アイギスとレイリーアの射撃がまるで当たらねぇぞ!?」
「本人には当たっておるがのぅ……見よゼルワ、アリス殿の的は真っ白のままじゃ!」
司会エルフの実況のように果敢に攻めるアイギスとレイリーアだけど、アリスの的には掠りもしない。ゼルワとドガが驚いているように、アリスは正確に二人の狙いを読みきっているのだ。
「やりおるのぅアリスめ。アイの字達の的は……あぁ、飛沫でちと濡れた程度じゃな。これはわからぬぞ!?」
「ふむ、的に狙いを定めているうちはアリスを倒せまい」
「ホッホッホ♪ その事に気付けるかのぅ~アイギスにレイリーアよ?」
「な、なんだぁ~? お前達~オイラにもわかるように言ってほしいぞー?」
状況をその確かな目で分析するのが『懐刀』達。珠実が見たようにアイギスとレイリーアの的もまだまだ健在だけど、的にばかり狙いをつけている分、アリスにとって回避するのは容易なのだと言うことをリンとシドウは見抜いている。ジュンは……うん、そんなとこも可愛いからいいのだ。
「参ったわね、このままじゃアタシかアイギスが落とされるのも時間の問題だわ! なんとか突破口を見付けないと!」
「しかしどうするレイリーア!? アリス殿本人に当たっても肝心の的には……」
「そうなのよねぇ~アリスちゃんてば自分に当たる分にはお構い無しで来るか……ら? そうだわ! それよアイギス!」
おや、アリスに後ろから攻め立てられて逃げる二人がなんぞ話し合っていたと思ったら、その動きが変わったみたいだ。何かしらいい作戦が思い付いたのかな? どうするつもりだろう? 見物だね!
ギャルルーッ!! ギャルギャルーッ!
「さぁーっ! 反撃よぉーっ! アリスちゃん覚悟してちょーだいね♪」
「にゃにおーぅ!? 返り討ちにしてあげまっしょーいっ!」
「それはどうでしょうね!?」
タイヤが地面をギャルギャル擦り、アイギスとレイリーアの『魔動車』が唸る! 左右に旋回して二手に別れるアイギスとレイリーア。
「おっとぉっ!! アリス様に追い立てられていたアイギスとレイリーアがここで二手に別れたぞぉーっ! 挟み撃ちする構えかぁーっ!? この事態にアリス様はどう動くのかぁーっ!?」
おおぉぉーっ!! どうなるどうなるんだぁーっ!!?
「ムムッ!! そうはさっせません! おいかけっこと行きまっしょい!」
おぉ、アリスは二人に挟撃されるのは流石に不味いと思ったんだろう。アイギスの後ろに着いて追いかける形を取った。更にそのアリスをレイリーアが追いかける! これは一体どうなるんだろう!?
────────────────────────────
【見事であった!】~騎士落つる~《リンview》
────────────────────────────
「ほーらほら♪ アイギスのお尻ばっかり追い掛けてると背中がびしょびしょのまっ黄色になるわよ~アリスちゃ~ん?」
「ぶへぇーっ!! 冷た冷たーいっ! ちょいとレイリーアさん! 狙うのはアリスじゃなくて的でっしゃろーい!? 止めてくださいよぉぉーっ! マスターから頂いた服が台無しじゃないでっすかぁーっ!?」
「これは一体何がどうなっているんだぁーっ!? 何故かおいかけっこが始まっているぞぉーっ!? アイギスの的を後ろから狙うつもりだったのかアリス様! しかし更にその後ろについたレイリーアからの嫌がらせのような射撃でその背中がまっ黄色のびしょ濡れ状態ぃーっ!」
やれやれ、これは堪らぬ嫌がらせだな。アイギスを追うアリスは奴の的を後ろからなんとか撃ち抜こうとするが、その体に阻まれて当たらぬ。まぁ、その分アイギスもピンク色の水をかけられてずぶ濡れだが。酷いのはレイリーアに追われるアリスだ。レイリーアはなんの嫌がらせか、アリスの的ではなく、アリス本人に水を撃っているのだ。アイギスの奴も時折振り返り水を撃ってはアリスに当てるものだから……
「ぶはははっ!! 見て見て! ありゃ酷いわね♪ アリスってば前が青色で背中が黄色になってるわ!」
「ティリアお姉さま笑っちゃかわいそうですよ、ぷふっ!」
「あっはっは! 水も滴るいい女じゃーんアリスっち~♪」
主神が言うようにアリスは前面を青く染め、背面を黄色に染めると言うなんとも奇妙な出で立ちになってしまっているのだ。フォレアルーネが笑うのも無理はない。余も込み上げる笑いを抑えるのに必死よ。
「なんともまぁ~斬新なファッションねアリス♪ どーすんのそれ?」
「こりゃ堪りません! ってか、やってられ~ん!」
「おぉーっとぉ! この水の掛け合いには流石のアリス様も根をあげたぁーっ! 追いかける周回から離脱するぅーっ!!」
ふはははっ!! アリサ様のあきれた言葉に余は我慢していた笑いが抑えきれなかった! 奇抜な見た目よの! アリスもいい加減埒があかぬと悟ったのであろう、追いかけ回すことを止め、その輪から外れおった。
「この時を待っていた! アリス殿、覚悟!」
「貴方が、ですね」
ピシュピシューンッ!! ボフンッ!! プスプスプス~。
「おおーぉっとぉ!!? 前後からの水攻めに堪らず離脱したアリス様! それを待っていたと言わんばかりにタイミングバッチリ、的への射角も完璧だったアイギスの狙い撃ちーっ!! しかぁーしっ!!」
むぅっ! なんと見事なカウンター!! 司会のエルフの奴が今叫んだ通り、アイギスの狙い撃ちは完璧なタイミングと射角から放たれた! しかしながら、アリスはそれを完全に読んでいたのだ!
「馬鹿なっ……!」「「アイギス!?」」
「マジかよぉーっ!?」
アイギス本人も観衆達も、仲間のゼルワ、ドガ、サーサも今起きた事態に信じられないと言った表情で叫ぶ。しかし、現実にアイギスの乗る『魔動車』は破裂音を立てた後、モクモクと煙を吐いているのだ。
「当然むっつりんが動くってわかってまっしたよぉ~? あーたの考え付きそうな事はお見通しなんでっすぅーっ!」
「む、む……むねぇぇーんっっ!! このファイナルステージで遂にっ! 遂に我等のヒーローが敗れ去ったあぁぁーっ!! やはり囚われの姫を救い出せるような騎士は物語の中にしかいないのかぁーっ!!?」
ううむ……確かにさぞ無念であろうな、アイギス。アリサ様を目の前に一歩届かず……伸ばした手はむなしく空を切るばかり。心中察するぞ……
むっ!? 否! あやつの目。あの瞳……諦めておらぬ! まるでかつての勇者、アーグラスそのものではないか!
「確かに……私は貴女に敗れました。ですが! まだレイリーアがいる! 頼むぞレイリーア、後は君のステージだ!!」
「『汚れ落とし』『温風魔法』『暖気上昇』『引き寄せ』」
『魔動車』から降りたアイギスが叫ぶ。そうか、仲間のレイリーアに託すか。うむ、見事な潔さよ! 仲間を信じる……実に冒険者らしいではないか! そんなアイギスにアリサ様の魔法が立て続けに掛けられる。一瞬のうちに汚れも濡れた衣服も元通りとなり、アリサ様のいる城の踊り場へ転移した。
「あ、有り難う御座いますアリサ様。叶うならば私の手で貴女をお救いしたかったのですが……」
「アイギスは頑張ったよ。私ちゃんと全部見てたからね♪ カッコ良かった!」
「うん! アイギスおにぃちゃんすごく頑張ってたもんね! ユニもちゃんと見てたよぉ~♪」
「ふふ、まぁ最後もちゃんとレイリーアに繋ぎましたし。後は信じましょう? あのフィールドはレイリーアの領分ですから!」
アリサ様にユニ、サーサから労いの言葉を掛けられるアイギス。うむうむ、余も其方を称えようぞ、これまでの奮戦。誠に見事であった!
────────────────────────────
【ちょっと可哀想?】~決着!~《レイリーアview》
────────────────────────────
「やれやれねぇ~ふふっ戦場のヒロインってつらいわぁ~♪ ねぇ? そう思わない、真っ青お顔に黄色いお尻のアリスちゃん?」
「ぐぬぬぅ~言ってくれまっすねぇレイリーアさん! ブブブブッ!」
アタシのあからさまな挑発にまた乗って来るアリスちゃん。アイギスを脱落させたとは言え、散々後ろから水をかけられてさぞやご立腹でしょう? ティターニア様みたいに身体全身をブルブルッ! ってして水を吹き飛ばしているわ!
「あらら、そーんなに激しく身体振るわせていいのかしら? アリスちゃん、悪いこと言わないから下手に身体動かさない方がいいわ。恥をかくことになるわよぉぉ~?」
「はぁぁーっ!? 何言ってやがりまっしょい! 人を散々後ろから水掛けまくって~! アリスちゃんぷんすこぷんっ! でっすからねぇぇーっ!?」
ビリッ……
あ、今ちょっと……あー、まぁいいのかしら? きっとこの事はアリサ様もご存知でしょうし……それでも止めないってことは……
チラッ
一瞬だけアリサ様の方に目線をやれば、アリサ様はうんうん頷いてる。あー、いいのね? なんかむしろやっちゃいなさいって言ってるようにも見えるわ。よし、プランは決まったわね!
「さぁーっ! ここから仕切り直しだぁーっ!! 気高きリーダーから託された勝利を掴み取れるかレイリーアァーっ!? はたまた姫は決して渡さぬとアリス様のわがままがまかり通るのかぁーっ!?」
ピシューン!
「わぶぅっ!? お、おにょれぇぇーっ! この期に及んでまーだアリスちゃんを狙いやがりまっするかぁーっ!?」
先手必勝! アリスちゃんを更に煽る一発をお顔にピシューってお見舞いして、アタシはとにかく動く! アリスちゃんをあっちにこっちにって振り向かせて、動かしてあげるわ!
「待ちやがれなっさい! レイリーアさん!! 大口叩いておいて逃げるんですかぁーっ!? このクチダーケエルフぅーっ!」
「あっはっは♪ 悔しかったらアタシの的を破ってみたらぁ~黄色いアリスちゃ~ん♪」
ムキィィーッ!! って、アタシの思惑通りに躍起になって追い掛けて来るアリスちゃんを、右に左に、時にぐる~んって円を描いたりしてアリスちゃんがアタシの的を狙うべく、腕を、体を動かして水鉄砲を操作する度に……
ビリッビリッ……
ふふっ聞こえるわ! もう少しね! この長い耳は伊達じゃないのよアリスちゃん? 付け加えてアタシは『弓士』として今まで結構な訓練を積んでいるの。「音」には敏感なのよ~?
「ええいっ! ちょこまかとぉぉーっ!」
「怒っているぅーっ! ヒットアンドウェイを繰り返すレイリーアの戦術に翻弄されるアリス様が怒り心頭だぁーっ!!」
そして遂にその時が訪れる!
「いい加減正々堂々と」
ビリビリビリィーッッ!!! ウオオオォォォォーッッ!!!!??
「へっ? って……きゃあああぁぁぁーっっ!!? なんで服がぁぁーっ!?」
ピシューン! ボフンッ!! プスプスプス~
「うっひょぉぉーっ!!! これは一体どうしたことだぁぁーっ!! 突然アリス様の服がビリビリと破れ散ったぞぉぉーっ! なんて嬉しいハプニングだぁーっ! 歓喜せよ男衆ぅぅーっ!!」
はーい♪ アタシの勝ちよ~♪ うふふ、アリスちゃんてば気付いてなかったのぉ~? その服に使われてる生地は凄く水に弱いの。だけど加工が容易だから、服の型作りに利用される物なのよ?
アタシはブラとショーツだけの姿になって、キャーキャーと恥ずかしがってはしゃがみこむアリスちゃんの『魔動車』に悠々と近付き的をピシューって破ってやる。
「あ~あ、だから水に弱い生地だって言ったし、着替えなさいっても言ったのよ~? 人の話はちゃんと聞きなさいよね」
「あららら! アリスちゃんってば恥ずかしがってしゃがんじゃった!」
「その隙にレイリーアがあっさりと、アリスさんの的を破っちゃいましたね♪」
わざわざユニちゃんとサーサが今の状況を口にするのは、後ろにいるアイギスが咄嗟に目を瞑って、下着姿のアリスちゃんを見ないようにしているからね?
「み、見てません! アリサ様、私は決して見ていませんから!」
「ゼルワも見ちゃ駄目ですよ!? アリサ様! このままじゃアリスさんも可哀想です、勝敗は決しましたし、助けてあげて下さい!」
「そうね、流石にこの観衆の前でこれは、いい薬になっただろうし。助けてあげますか、『短距離転移』」
流石にこれ以上はって思ったのね。アリサ様が『短距離転移』で転移してきて、アリスちゃんに魔法を掛けてすっかり元通りにしてあげているわ。
「お疲れ様アリス。私のために沢山頑張ってくれて、本当にありがとうね? 熱くなるのはいいけどもうちょっと人の話に耳を傾けてほしいな?」
「ま、マスタぁ~うわあーん! アリス敗けちゃいましたぁ~うぅ、あのむっつりんにマスターを盗られちゃいますか? もう、アリスの事見てくれなくなっちゃいますか? そんなの、そんなの……アリスはアリスはぁ~っ!」
ぎゅうってアリスちゃんを抱きしめるアリサ様。そう言えばこの企画って元々はアイギスのやらかしから始まったのよね。なんかもうすっかり忘れて楽しんじゃったけどさ!
「馬鹿ねそんなわけないでしょ? アリスは私の大切な家族なんだから、いつだって大事だよ? ユニもミーナもアリス、あんたも。大好きよ?」
「マスター……アリスも……家族、なんですね……嬉しい嬉しいです! マスター大好きです!」
そっかぁ~アリスちゃん、アイギスとアリサ様が恋仲になっちゃったら、アリサ様は自分をもう見てくれなくなるんじゃないかって恐れてたのね?
……考えて見ればアリスちゃんだってまだ『聖霊』としてなら、生まれたてなのよね……凄い力に目が行っちゃって忘れがちだけど。
────────────────────────────
【恒例に?】~みんな頑張った!~《アリサview》
────────────────────────────
「けっちゃぁぁーくっ!!! 落城ぉぉーっ! アリス城落城だぁーっ!!」
ウオオオォォォォーッッ!!!
「いずれも難関だった五つの関門を潜り抜け、我等が女王ティターニアと城主アリス様をすら撃ち破り、最後に生き残ったのはレイリーアァーっ!! 皆さん! この誇り高いダークエルフに盛大な拍手をぉぉーっ!」
わあぁぁーっっ!!! パチパチパチパチパチパチーッッ!! 凄かったぞレイリーアァーっ! よっ! エルフの誇りぃーっ!! 妖精の誉ぇぇーっ!!
観衆達の鳴り止まない喝采に、ありがとーっ! って大手を振って満面笑顔のレイリーアが応える。私の『汚れ落とし』で水鉄砲戦での汚れも綺麗さっぱり落とされた彼女の笑顔はキラキラ輝いているよ。
「さぁーっ! ここで女神様とアリサ様より彼女の健闘を称えるお言葉を頂きましょう! 女神様! アリサ様! お願いしまぁーすっ!!」
「はいはい。いやぁ~楽しませてもらったわ! 頑張ったわねレイリーア!」
「お見事でした。『白銀』の皆さん。貴方達の勇姿、私達はしっかりとこの目に焼き付けましたよ?」
「ん。色々頑張って作った甲斐があった……頑張ったねみんな♪」
「あっはっは♪ いやぁ~めっちゃ楽しかったよ! レイリっち達はどうだったかな? 楽しめた?」
司会のエルフに促されて妹達、女神姉妹がそれぞれに今回のイベントの感想と、奮戦した『白銀』達に労いの言葉を掛ける。うん、みんなホントに頑張ってたよね! 見てて私も凄く楽しかったし!
「ええっ! もう~サイッコーに面白かったわ! ふふっ! 次もあるなら是非また参加させてね女神様達!! またアタシが勝ち残ってあげるわ!」
「おぉーっ! 次は絶対最後まで生き残ってやるぜ!」
「ワッハッハ!! 儂は『ドワーフコース』が今から楽しみでしょうがないわい!」
「ふふっ! また猫ちゃんになってアリサ様に撫でられたいですね!」
レイリーアがゼルワが、ドガとサーサも……挑戦してくれた『白銀』達が早くもリベンジに燃えているね! みんな目を輝かせてすっごく生き生きしてる、そしてアイギスは……
「最後にレイリーアに託したのは間違いではありませんでした。ありがとう! 私は最高の仲間に恵まれた!」
そんな仲間達に感謝を。
「そんなこと言ってぇ~本音は自分でアリサ様を助けたかったんでしょ~?」
「うっ……それは、確かにそうだが。レイリーアが生き残っていたからこそ思いきって動けたのは間違いないからな!」
あはは、王道な物語ならきっと主人公の騎士様が囚われのお姫様を救い出すってなるんだろうけど、現実はなかなかそう、うまくはいかないもんだ。さて、それじゃあ、次は私から声をかけましょうかね。
「いやいや、まったく……いきなりアリスにこのお城に連れてこられた時は何事かと思ったけど……ふふっ♪ なんだかんだで面白かったね! 集まったみんなはどうだったかな?」
面白かったーっ! 俺も~私も~我々も参加してみたいですーっ!!
うんうん、最初はいきなりで、こんな広大な仕掛けにビックリしたけど、蓋を開けてみれば、みんなそれぞれに楽しめたみたいだ。私もどこか懐かしく、大いに笑わせてもらったし、みんなも今度は参加したいって言うし。
「あはは! 妹達もノリノリだし、『聖域』の恒例行事にしてもいいかもね!」
「「イエェーイッ!! やろうやろう!!」」
「ん♪ 次も色んな関門考える!」
「うふふ、途中でお話に出た各コースも本格的に検討してみましょう♪」
特にティリアとフォレアルーネが大喜び! レウィリリーネとアルティレーネもやる気満々だ。早速今回挙げられた改善ポイントを見直して調整するつもりなんだろう。もしホントに恒例行事にするなら、結構大規模なイベントだし、年一回くらいのペースで開催って感じになるかな?
「さて、それじゃあ……助け出してくれてありがとう。勇敢な冒険者達。最後まで生き残ったレイリーアには新たな関門を作る権利をあげよう♪」
「ええっ!? マジでいいのアリサ様!?」
うん、マジマジ! 妹達もオッケーサイン出してるし! 作り上げた暁にはその関門を『レイリーアなになに』って呼ぼうね!
「うっはぁ~♪ それ面白そうじゃない! 喜んで受けさせてもらうわ! ありがとうアリサ様、女神様!」
「うぐぐ……今に見てるといいでっすよぉ~レイリーアさんめぇ! 今日の恥辱をアリスは絶対忘れませんからねぇ~取り敢えず明日からの訓練でぶっころがっしてあげます!」
「ちょっとぉ~アリスちゃん勘弁してよぉ~!」
あははははーっっ!!!
場が大きな笑いに包まれる。ふふっ♪ アリスにとってはとんだ災難だったかもしれないけど、それもまたご愛嬌ってことで!
最後まで生き残ったレイリーアには他にもご褒美として、ユニからのほっぺにちゅう♥️ と、ミーナの肉球パンチが贈られたのだった。おめでとうレイリーア!
────────────────────────────
【笑ったぞ!】~面白かった!~《セラview》
────────────────────────────
「──ってわけで、アイギスと私達は無事に『聖域』のみんなに認められてさ。ちゃんとその日のご飯もアリサ様が食べさせてくれたのよね!」
一通り『風雲! アリス城!』の記録映像を見終えたみんなにレイリーアがそう付け加えるんだけど……アタイ達はそれどころじゃない!
「「「ぷっくくく……あはははっ!! あーっダメもう~お腹痛い! あははははーっっ!!!」」」
そう、滅茶苦茶面白かったんだ! ミストにシェリー、ミュンルーカが我慢できずにベッドの上で笑い転げてお腹を押さえてる。勿論他の奴等だって大笑いの大爆笑だった!
「あはははっ!! あーもう、一生分笑ったみたいだよ~苦しいってば!」
「はぁはぁ……あー苦しい! 笑いすぎて喉とお腹が……アリスちゃんが言いたくない訳だよね!」
リールとフォーネが笑いすぎで少し涙目になりながら、アリスの奴を見る。アタイも一緒になって見れば、そこには顔真っ赤にした涙目アリス。
「うわぁぁーんっ!! だっからヤだったんでっすよぉぉーっ! めちゃんこ恥ずかしいぃーっ!!」
「うはははっ! アリスの青と黄色の二色も笑ったけど、まさかあそこで下着姿になるなんてなぁ~♪」
「アリスちゃんの恥ずかしがってた姿可愛かったですよ~ん♪」
アタイとミュンルーカで叫ぶアリスをからかってやると、アリスがアタイ達をキッ! って睨んでウガーッ! って迫ってくる!
「にゃにおぉぅ! セラさん、みゅんみゅーん!? 人を笑う悪い子達にはお仕置きでっすよぉぉーっ! うりゃあぁーっ!」
「キャハハハ♪ や、やめてやめてぇ~アリスちゃぁ~ん!」
「ぶはははっ! や、やめろコラー! くすぐったーい!!」
うわあぁーっ! 怒ったアリスにくすぐられるーっ! わはははっ! やめろぉーっ!
「まあまあ~♪ うふふ、皆さん仲良しですね!」
「あはは♪ なにやってんだか? でもホントにみんな頑張ってたよねあの時はさ♪」
「うんうん! ユニはね~あの橋を渡ったアイギスおにぃちゃんが凄いなぁ~って思ったよ!」
アルティレーネ様とアリサがアタイ達を可笑しそうに笑うんだけど、アリサお前これホントにくすぐったいんだぞーっ!? って、ユニが言うのはあの第四関門の『海峡』か。確かにあの橋を渡ったアイギスの奴はなんか凄かったな! まるでボールの方が避けてく感じだったぜ!
「私も間近で拝見していましたけれど、本当に信じられませんわね。『剣聖』とは恐るべし、ですわ!」
「えへへ♪ 私はやっぱり『にゃんとわんだぷぅ』が忘れられません! にゃぁ~ん♪ アリサ様~また撫でて撫でて~♪」
「うーにゃうっ!」
「あーんっ! 痛いミーナちゃん!」
ネヴュラはそんとき審判してたな、だよなぁ~『剣聖』ってすげぇや! アタイは斧使いだけど教えてもらうかな? ば、バルドの奴も習うんだろうし……
で、サーサぁ~お前は何言ってやがんだよ? あーあ、アリサに抱きつこうとして、ミーナにパンチもらってらぁ。
「あの関門も凄かったです! ふふっ♪ ニャイギスちゃんにレイリーにゃちゃん♪ ぷぷぷっ! にゃーにゃちゃんなんてもう~♪ あはははっ!!」
「あははっ! あれは正直怖かったわよぉミストちゃん? そばにいるワンちゃんなんてこーんなに大きいのよ!?」
レイリーアが両手でわぁーって大きく円を描いて、その時の犬っころの大きさを表現してる。防衛戦でヘカトンケイルとか、ケルベロスが出て来たけどまさにそんなサイズ感なんだろうな。
「私達が子猫になったら……にゃルド、にゃにゃード、にゃリー、セにゃ、にゃんルーカ、にゃレイド、にゃストってなるのかしらね♪ ふふっ面白そう!」
「ぷふふっ! 面白いです~今度アイギスさんをそう呼んであげましょう! どんな顔するか見物です! ね、にゃリー?」
わはははっ! シェリーがアタイ達『黒狼』のメンバーを全員にゃん付けで言い表した! あれは見ててホント面白かったな! 猫語って言うのかなんかはしらんけど、いつの間にかにゃんにゃん言ってたし! ミュンルーカの思い付き、今度言ってみっか!?
「うむうむ、あれは実に愉快じゃったのぅ~そう言えばあの時、妾達が見とった、もにたぁからもニャイギス達の言葉がちゃんと伝わってきおったが、翻訳でもしてたのかえ?」
「あの『にゃんとわんだぷぅ』の時だけ、挑戦者に『万能言語』を付与していたのですよ。挑戦者が子猫になるわけですから。翻訳して、モニターも追尾させてあげないと観衆達に伝わらなくて、何がなんだかわからなくなってしまいますからね」
「あの関門の制作には結構気を使いまっしたよねぇ~?」
へぇ~そうなのか! だからアタイ達が見てた記録映像でもちゃんと何言ってるかがわかったんだな。アルティレーネ様とアリスの説明にアタイは珠実様と一緒にほうほう~って頷いたぜ。そうしたらアリサの表情がにまぁ~って変わってく。
「ふふっ♪ 二人とも揃ってうんうんして、可愛い♥️ さぁ~このアリサさんの胸に飛び込んでおいで♪」
「はーいなのじゃぁ~♪」「まーたお前はそーいうことって、珠実様ぁ~?」
あぁ~もう、珠実様が行くんじゃしょうがねぇや! アタイも大人しく撫でられるか……
「おらっ! 存分に撫でやがれアリサ!」
「おうおう♪ 撫でますともさぁ~♪ ん~セラちゃん可愛い♥️」
~~! もーっ! しょうがねぇなぁぁ~アリサはよぉぉ~♪
「くくくっ♪ 随分と嬉しそうな顔をしおってからにこやつめ♪」
「嬉しそうなデレデレ顔って言えば、『迷いの森』のゼルワさん!」
「あはは♪ あれはしょうがないよぉ~! 大好きな人があんなに色っぽく複数で迫ってくるんだもん。ねぇ~にゃーにゃちゃん♪」
ちょっ! 珠実様、アタイは別にデレデレなんてしてませんよ!? してないもん! って、リール、フォーネ! アタイ見てあの時のゼルワと一緒にすんなよ!
────────────────────────────
【圧倒的な】~『たわわチャレンジ』~《ミストview》
────────────────────────────
「むぅ~正直複雑なんですよねぇ~あの時はニャイギス達の言葉に納得したんですけど……よくよく考えて見れば、幼い頃からずっと一緒の彼女をちゃんと見極めてほしかったなぁーとか……」
「まぁ~あの状況では無理からぬことじゃよにゃーにゃ。ドリュアスにナイアデスの多重幻惑が掛けられておったでなぁ~♪」
うーん、私にはまだサーサさんの気持ちがよくわからないなぁ……例えばブレイドが綺麗なお姉さん達に囲まれるって言うのも、今とあんまり変わんないし。
「アリサ様だったらどうですかぁ~? 複数のアイギスさんに熱い愛の言葉掛けられて迫られたら~?」
「いや、普通に怖いしキモいわよ。そもそも私には幻惑魔法も何も効かんぞい?」
「やっぱりぃっ! そうですよねアリサ様! むぅーっ! ゼルワってば単に女の子に囲まれてデレデレしてたんですね!?」
あらら、意外とバッサリ行くんですねアリサ様。ミュンさんが試しにどうですかって喩えをアリサ様に聞いたけど、容赦なく斬って捨てました! う~ん……よくよく考えれば私も嫌かな。大好きなブレイドでも、複数人で寄ってこられちゃったらアリサ様と同じ意見になると思う。
サーサさん、少し落ち着きましょうよ~。
「うふふ♪ 男性は大抵の方が、多くの見目麗しい女性を侍らせたいと思うものですわサーサさん。それを如何に自分へ目を向けさせるかが女の戦いでしてよ?」
「「「「おぉぅ……」」」」
フサァ~☆ わぁ~……い、色っぽいよ~、ネヴュラさん……
とっても色っぽい仕草で髪をかきあげて、妖艶な微笑みを見せるネヴュラさんに、セラさんを始め、アリサ様が、サーサさんが、シェリーさんが思わずたじろいでる。
「ば、バルガスさんは一体どうやってネヴュラさんを射止めたんだろアリスちゃん!?」
「な、なんでアリスに聞くんでっすかぁフォーネさん!? まぁ、アリスも少し気になりますんで機会あったら聞いときまっすかねぇ~♪」
あ、それは私も気になります! 内緒話するフォーネさんとアリスさんに仲間に入れてもらって、ネヴュラさんとバルガスさんの馴れ初めが聞けたら教えて下さいってお願いしちゃった♪
「流石『聖域』が誇るお色気担当のネヴュラ! このエロ妻め!」
「まぁっ! アリサ様ひどい! アリサ様だってとても色気に溢れておりますのに!」
「うふふふふっ♪ そうですよアリサお姉さま。無自覚にぇっちなクセに♥️」
確かに! アリサ様だってネヴュラさんに負けないくらい色っぽい時があります! 基本的に明るく楽しいお方ですけどアイギスさんと一緒にいるときに、たまにドキドキするくらい色っぽい仕草をされることが!
「ティリア姉さまからお聞きしましたよ? なんでも『たわわチャレンジ』なる行為をされたアリサお姉さまは大層ぇっちだったと!」
「「「たわわ」」」「「「チャレンジーっ!?」」」
「ぐわあぁーっ!!? 内緒にしてって言ったのにぃーっ!?」
ええっ!? なんでしょう? 『たわわチャレンジ』ですか? 聞いたことないです! 教えて下さいアリサ様! 私は気になって仕方がなくてズズイッ! ってアリサ様に詰め寄ります! 勿論それは私だけじゃなくて。
「アタイ達にも教えてくれるよなぁ~アリサ?」
「うっふっふ~♪ 一体どーんなぇっちなチャレンジなんですかぁ~?」
「私、とても興味があります!」
「アタシもだわ。アリサ様一体どんななのかやって見せてよ!」
セラさんがニヤニヤと笑いながら、ミュンルーカさんは心底楽しそうに、シェリーさんは知的好奇心から、レイリーアさんは……出来るなら自分も挑戦してみる、と。なるほど!
「あはは、きっとこうやってティリア様にも押しきられてしまったんでしょうねアリサ様は」
「うぅ~そうなのよサーサ……あの時もティリアにどうしてもって頼まれてさぁ~。
で、セラちゃんにミストちゃんまで……し、仕方ないなぁ~えっと……このクッキーでいいか。じゃあ、リール、フォーネちょいこっち来て」
え、えっと……アリサ様は二枚のクッキーを手に取り、リールさんとフォーネさんを呼んで近くに来るよう促しました。
「はいはーい♪」「わーい♪ クッキーもらえるの?」
リールさんとフォーネさんにクッキーを渡すのかな? って思ってアリサ様を見ていたら、なんと! アリサ様はご自分のむ、胸の上にその二枚のクッキーを乗せて、前屈みになって膝に両の手を重ねて……
「どうぞ~め・し・あ・が・れ♥️」
「「キャアァーッ♪ アリサちゃんえっろーい♥️」」
ウインクまでばっちーん~☆ 気持ち恥ずかしがって赤く染めた頬も相まってとっても、とっても……え、ぇっち!! リールさんとフォーネさんはきゃーきゃー喜びながらクッキーを受け取ったのです!
「ばば、ばかたれーっ! なんだそりゃあーっ! くそぅ~アタイ達に対するあてつけかーっ! このこのっ!!」
ぼふっ! もにもにもにもにーっ!!
「やーんっ!! セラちゃんぱふぱふしないでぇーっ!」
「でっけぇ~やわらけぇ~あったけぇ~アタイ今日ここで寝る!」
その、私達には色んな意味で真似できそうにないチャレンジをいともたやすくやって見せてくれたアリサ様に、セラさんが顔を真っ赤にして抱きついて、あ、アリサ様の、お胸に顔をうずめたと思ったら……あろうことか両手で挟み込んだり! もみあげたり! ああっ! 顔をスリスリってしたり!
「ちょっとセラ! 流石に失礼でしょう! ごめんなさいアリサ様!」
「ワタシ出来るかも~♪ ほーらぁ! 見て見てシェリー! チャレンジ成功でぇす♥️」
わぁー! ミュンさんすごい! アリサ様に負けてないです! 両手を顔の横に可愛く作ってそのお胸を寄せつつ、クッキーを乗せたミュンさんが、セラさんを注意するシェリーさんに見せつけます。
「…………」
ぱっ! サクサク! つんつんつんつんつんーっ!!!
「きゃあ~シェリーってばつんつんしすぎぃーっ!」
「なんなのよ! なんなのミュンルーカ! このこのっ! こんなたわわなっ!? はっ! だから『たわわチャレンジ』なのですね!?」
ミュンさんの胸に乗ったクッキーを、あっという間に手にとって食べたシェリーさんが、ミュンさんのお胸をつんつんと指で突きながら文句を言ったと思ったら、ガガーンッ! と『たわわチャレンジ』の意味を理解したみたいです。
────────────────────────────
【ワクワク!】~ぬわあぁぁーっっ!!?~《アリサview》
────────────────────────────
「アタシもできたわ! うふふ♪ 今度これでダーリンを誘惑しちゃおーっと♥️ ネヴュラさんもバルガスさんにサービスしちゃうんでしょう?」
「うふふ♪ 勿論ですわよレイリーアさん、お互い頑張りましょうね♥️」
あ~もう~やっぱり一番エロいのはちゃんとしたお相手のいる女の子達だよ。私は胸に抱きつくセラちゃんを必殺の撫で回しでふにゃふにゃにして、なんとか引き離すことに成功。ユニと珠実を代わりにぎゅってする。
「あふぅ~♪ これがにゃーにゃの味わったにゃで回しかぁ~」
「実際に猫になるともっと凄いですよセラ?」
「あはは♪ レイリーアちゃんが撫で撫でしたケットシーちゃん達もかわいかったなぁ~♪」
「ふふっ! そうね、あんなに可愛いトラップなら全然いいんだけど、あの池には参ったわね」
カーペットの上でごろんって横になるふにゃふにゃセラちゃん。そのお腹の上にミーナが乗って箱座りしつつ、セラちゃんの顔をぺしぺし♪ そんなセラちゃんにサーサが笑いながら、子猫になった時の体験談を話す。もう~可愛いなぁ。
ユニが思い出してニコニコするのは『迷いの森』でレイリーアがかかったトラップ。二頭のケットシーを撫でて満足させるアレだ。私もあんな罠ならかかりたいよ。
レイリーアは『フォレア池』を思い出して苦笑い。三回挑戦出来る内、二回失敗して結構ギリギリだったもんね。
「あれは初の御披露目ってこともあってでっすねぇ~結構初見殺しな罠がありまっしたからね」
「ですので、一人三回挑戦出来るようにしましょうってなったんですよ」
「確かに、レイリーアの慎重に進むと言う選択は間違いではなかったと思うしのぅ~」
「でも、まさかそれを逆手に取って池に引き摺り落とすなんてねぇ~」
アリスとアルティレーネが制作秘話を話してくれる。ティターニアの妖精国で何度かテストプレイもしたって言ってたし、色々と考えて作ったんだね。あれは正直まともにやったら私もクリア出来る気がしないよ。珠実の感想にリールも頷く。三回の挑戦権を与えたのは正解だよね。
「えへへ、あのアザラシちゃんには会ってみたいです♪」
「アイギスさんと一緒に嬉しそうにダンスしてたわね、ふふふ、あのアイギスさんのあんな姿そうそう見れないわよね!」
「デュアードならノリノリで踊りそうですけどねぇ~♪」
ミストちゃんがニコニコするのはあのアザラシ。セルキーの愛らしさ故だろう。シェリーが笑うように、おうっおうっ! と可愛いダンスを見せてくれたセルキーとアイギス。あれは見てて面白かったわ。ミュンルーカがデュアードくんならノリノリで一緒に踊りそうだと言うけど、踊ってるうちに池にボチャーンすると思うよ? それはそれで見てみたい気もするけどね♪
「あの池で一番厄介なのって足場の石よ。あれって三種類くらいない? アリスちゃん! アルティレーネ様!?」
「あはは、よくお気付きですレイリーアさん。ええ、その通り三種類ありますね♪ ひとつは完全に固定されているずっと乗っていても安心な石」
「そしてもうひとつは、見た目を石そっくりに作った木材を池の水底にロープで固定した、浮いてるだけのやつ」
「ははーん、んで最後は二回目の挑戦でいきなりレイリーアがドボーンした、妖精達による魔法の足場石。これがランダム足場って訳ね?」
実際に体験したレイリーアがあの足場となる石についてアリスとアルティレーネに言及している。アリスとアルティレーネによるとあの足場の石には三種類あると言う。そりゃ難しい訳だよね、最終関門を飾るに相応しい難易度だったと言うことか。
「……ふふっ! なんだかウズウズしてきたぞアタイ! 挑戦してみたいな!」
「はい! 私もですセラさん!」
「あらぁ~じゃあ~みんなで頑張って『聖域』に行かなきゃですねぇ~♪」
「私達『黒狼』と『白銀』力を合わせて向かいましょう!」
『聖域』での『風雲! アリス城!』での思い出を語る内にみんなもワクワクが止まらないみたい♪ 彼等が来たら更に賑やかになるだろうし、私も凄く楽しみだ。
「あはは♪ 私とフォーネは一足先に行ってみんなを待ってるね!」
「ガウスさんとムラーヴェさんも忘れないであげてね?」
リールにフォーネ、ゼオンにラグナース。それとジャデーク、ネハグラの家族は私達と一緒に『聖域』に行くからね。みんなで信じて待ってるよ!
「ふぅ~さて。じゃあ夜もふけてきましたでっすし……〆にこれを見て爆笑しますかぁ~♪」
そう言ってアリスが記録映像を一つ再生する。それは……
「ぬわあぁぁーっっ!!?」
「ぬわあぁぁーっっ!!?」
「ぬわあぁぁーっっ!!?」
ぶわっははははははははーっっ!!!!!!!!!
第一関門の『城壁』で吹っ飛んだドガを映す、ティリア編集の三カメによる別視点の映像でした♪
ゼルワ「おおーい!( ̄0 ̄;)さっきから何を楽しそうに話してんだぁ~サーサ?(°▽°)」
アイギス「ふふっ(*´∇`*)済まないな、あまりにも楽しそうなので様子を見に来てしまったよ(^ー^)」
バルド「お前達、ここは『白銀』の『家』なんだから迷惑行為は控えろよ?(;´Д`)」
サーサ「あーっ!ヽ( `Д´)ノゼルワ、このうあき者ぉ~(>_<)」
レイリーア「あらあら~なぁに~アリサ様に夜這いでもかけに来たの?(*´艸`*)このむっつりんニャイギス!( ´∀`)σ」
アイギスとゼルワ「「なぁっ!?Σ(Д゜;/)/」」
デュアード「……(-ω- ?)何の話だ一体?(・・;)」
ドガ「あ、あの時の騒ぎの話をしとったのですかのぅ(゜ω゜;)アリサ様、アルティレーネ様?ヽ(;´Д`)ノ」
アリサ「うっふっふ♪(((*≧艸≦)ププッ」
アルティレーネ「あははっ!(≧ω≦。)ドガさん、ご、ごめんなさい(o´艸`o)♪」
セラ「ぬわあああぁぁーっ!?((゜□゜;))」
シェリー「ぶっふっ!.∵・(゜ε゜ )あはははっ!。゜(゜^∀^゜)゜。」
ドガ「ぐああぁぁーっ!?Σ(゜ロ゜;)やっぱりかぁーっ!ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛」
ユニ「えへへ♪(o^∀^o)今ね今ね~『聖域』で遊んだ『風雲! アリス城!』の思い出をみんなで観てたんだよぉ~♪ヽ(*>∇<)ノ」
ネヴュラ「うふふ♪(*´∇`*)うるさかったかしら?(^_^;)ごめんなさいね、あなた(*´∇`)」
バルガス「フハハ(^∇^)あの時の記録映像か、ならば無理もあるまいな!( ^▽^)」
アリス「ううぅ~アリスはヤだ!(`・д・´)って言ったんでっすけどぉ~(ノ_・。)」
ミュンルーカ「最高に面白かったですよぉ~!?゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜」
ブレイド「えっ!?(;゜д゜)マジでマジで!?(*´▽`*)俺も観てぇよ!ヽ( ゜∀゜)ノ」
ミスト「あははっ!(*^-^)折角ですしもう一度みんなで観ませんか?(*´∇`)」
バルド「面白そうだな(o^∀^o)アリサ殿、アルティレーネ様。お願いしてもいいですか(´・ω・`)?」
アイギス「それほど日は経っていないが、もう懐かしいな(⌒‐⌒)」
アルティレーネ「ふふふっ!(*゜∀゜)構いませんよ♪(^∇^)」
アリサ「何度見ても笑えるからねぇ~♪ヽ(*´∀`*)ノ」
アリス「何度見てもこっぱずかしぃぃーっ!。・゜・(ノ∀`)・゜・。」
ティリア「はい!(´・∀・`)如何だったかしら?(°▽°)」
フォレアルーネ「七日間に渡ってお送りした特別番組もこれにて終了~♪゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜」
レウィリリーネ「ん( ´ー`)あたし達は楽しかったけど、みんなはどうだった?( ゜ー゜)」
ティターニア「うふふ( *´艸`)楽しんで頂けたら嬉しいですわぁ~♪(*´∇`*)」
私「ここまでお読み下さってありがとうございましたm(_ _)m次回より通常通り毎週木曜日に更新して参ります(^ー^)今後とも『TS魔女さんはだらけたい』をどうぞよろしくお願いいたします!ヽ(´∀`≡´∀`)ノ」