表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS魔女さんはだらけたい  作者: 相原涼示
72/211

閑話 風雲! アリス城! ~参~

アリサ「新春特別番組三日目!ヽ(*>∇<)ノ」

ユニ「遂に来たよ♪(*´∇`*)第三関門!(ノ≧∀≦)ノ」

アリサ「私この関門大好きよ♪゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゜」

ユニ「ユニもユニも~(*>ω<*)」

アリス「にょほほ♪(≧ω≦。)お気に召したようでなによりんりんでっす!ヽ(*´∀`)ノ」

アルティレーネ「頑張って色々考えた甲斐がありました!(^∇^)」

フォレアルーネ「うちらも参加したいよねこれ!(´・∀・`)」

レウィリリーネ「ん(’-’*)♪」

ティリア「ここまででドガとゼルワが脱落(゜ー゜*)さぁ~どうなるのかしら!?(*´∇`)」

────────────────────────────

【ぷんすかサーサ】~でもエヘヘ♪~《アリサview》

────────────────────────────


「うわあぁぁーん! もうやだぁぁーっ!!」


ガサガサッ! ババッ!!


 そう泣きながら森から飛び出て来たのはサーサだ。妖精達から色々なイタズラをされながらも、真っ直ぐに北を目指して、今ようやくゴールした。……のだが、全身泥まみれに、顔には落書き。髪は変な結ばれ方をされてるわで、如何に妖精達のイタズラが凄いかを見る者達に、否が応にもわからせる。


「ゴォォール!! アイギスとレイリーアに遅れること十数分! 幾多のイタズラを乗り越えて遂に!! 遂にサーサがゴールしたぁぁーっ!! おめでとう! おめでとうサーサぁぁーっ!!」


わああぁぁーっっ!!! 頑張った! サーサは頑張ったぞぉぉーっ!!


 ぱちぱちぱちぱちーっ! 会場に集まったみんなからは惜しみない声援と拍手がサーサに贈られる! うんうん、私も思わずスタンディングオベーションだ! ホントに頑張ったねサーサ!


「お疲れ様サーサ。頑張ったね! 早速私の魔法で綺麗にしてあげるから♪ 終わったら一緒にお風呂入って、デザート食べよう!」

「わぁ~ん! アリサ様ぁ~ありがとうございます!」


 泣きながら、みんなの拍手を受けてゴールしたサーサに、私はオプションを飛ばして『汚れ落とし(クリーニング)』を掛けてあげる。髪はレイリーアに直してもらってね?


「あれ? アリサ姉ってなんでそこでも魔法使えんの?」

「確か、魔法封じの結界で覆っている筈よね?」


 フォレアルーネと、アルティレーネが私が普通に城のモニター室からオプションを飛ばして、サーサに魔法を掛けた事を不思議がってる。そういやそうだ、普通に使えたので気にも止めなかったけど、この『風雲! アリス城!』では魔法が使えないように妹達が調整してるんだった。


「ん? 簡単……アリサお姉さんの魔法は魔法であって魔法じゃない」

「早い話が『技術』なのよ。アルティだって、魔法を封じられたところでその槍術には影響でないでしょう?」


 ほほん。なるほど~レウィリリーネと、ティリアの説明でちょっと納得。確かに私の『イメージ魔法』は、レウィリリーネの加護『最適能力』によるものだ。かの勇者アーグラスはこの『最適能力』が『剣技』になったって言うし。その前例を踏まえるなら、レウィリリーネの言葉通り、魔法と銘を打つもののその実。技術に分類されるんだろう。


「やっぱりマスターはすんばらしぃでっす!」「やっぱりアリサおねぇちゃんはすごぉい♪」

「ホントですね! って、あれ? ゼルワはどうしたんですか? アイギス、レイリーア?」


 ほぼ同時に私を称賛するアリスとユニの聖霊ーズに続いて、『汚れ落とし(クリーニング)』で身綺麗になり、レイリーアに髪型を直してもらっているサーサも褒めてきた。でも、ゼルワの姿がないことに気付いて、アイギスとレイリーアに確認している。


「「……あー、ゼルワは……」」


 ハモって揃って目を逸らすアイギスとレイリーア。うはは、息ピッタリだね♪


(わたくし)がお教えして差し上げましてよサーサさん! うふふ♪ 残念なことにゼルワさんは失格してしまいましたの!」

「嘘でしょう!? 一体何があったんですかティターニア様!?」


 やっとの思いでゴールして見れば肝心の恋人が脱落してました。って事実にびっくりするサーサ。いやはや、何で? って聞きたがるのも無理ないけど、話しづらいよねぇ~?


「あ、気になる? ねぇ、サーサ気になっちゃうの?」

「ふひょひょ♪ そりゃそうだよねぇ~? じゃあ見ちゃう? 録画された回想映像、見ちゃう~?」

「み、観ます! みせて下さいティリアさま、フォレアルーネ様!」


 あっちゃぁ~もう、このイタズラ好きの二人はぁ……ここぞとばかりに煽らないであげなよ? そりゃ私もサーサと同じ立場に置かれたら気になっちゃうだろうけど。


「ん。ちょっとショッキングな映像……」

「覚悟してご覧になって下さいね?」


 そんな私の心配を余所に、レウィリリーネとアルティレーネもまた不安を煽る。

 ……妖精達とウマが合う訳だよ、この子達。姉妹揃ってイタズラが好きなのね?


「んなぁっ!!? ななな……なんですかぁこれぇーっ!? ゼルワが! ゼルワに、あぁ! そんなに抱き着いて! ちょっと、ティターニア様!?」


 回想映像を観て、やっぱりと言うか……絶叫をあげて、ティターニアに詰め寄るサーサさん。しかし、その反応を待ってました! と、言わんばかりに楽し気に喜ぶ妹達とティターニアである。


「──と、このようにサーサさんは大変お怒りですわぁ~♪ ゼルワさん、お聞きになりまして? 弁明してもよろしいですのよ~? オーッホッホッホ♪」

「おぉーっと! これは大変だぁ~我等がぽんこつ女王「ぽんこつではありませんわぁーっ!」によってゼルワの浮気現場がサーサに暴露されてしまったぁぁーっ!! どうするゼルワ! 大! ピンチだぞぉぉーっ!!?」


わぁぁーっ!! やんややんやーっ!!!


 こいつら揃ってノリノリである。ティターニアが会場にいるゼルワ達にモニターを繋げ、サーサの憤りの様子を見せつけ高笑い。司会のエルフもゼルワに危機感を煽る言い回しで捲し立てる。途中ティターニアがぽんこつって言葉に反応して突っ込んでるけどガン無視である。


「あ、いや……その、済まんサーサ!! だって俺を囲んだ全員がサーサに化けるもんだからよぉ~しょうがねぇじゃん! どんな姿だろうがサーサはサーサなんだからよぉ~」


 あれま。ノロケかな?


────────────────────────────

【やはりむっつりん】~美味しいお菓子~《アイギスview》

────────────────────────────


「「はあぁぁーっ!?」」「「ふざけんじゃねぇーっ!」」

「「なにどさくさに紛れてノロケてやがんだこんにゃろめぇーっ!?」」

「ぎゃあぁーっ!! やめろお前らぁーっ!」


 やれやれだ。ゼルワの弁明に『聖域』の皆がそれぞれ呆れたり、笑ったり、微笑ましく見ていたりとするなかで、一部の者はやっかんでいたりもするようだな。


「ふふ、よかったじゃないサーサ♪ きっとゼルワは妖精達がそのままの姿で迫っていたら、失格なんてことにはならなかったわよ?」

「う、あ……そ、そうですかねレイリーア?」

「そうだ。ゼルワが惑わされたのは「サーサに囲まれた」からで、「妖精に囲まれた」からではないだろう? もっと信じてやるといい」


 レイリーアが微笑み、サーサの髪を梳かす櫛を優しく動かす。サーサはそのレイリーアの言葉を理解し、少し頬を紅く染めた。普段から仲睦まじいゼルワとサーサだ、何も心配はいらないだろう。

 ふむ、しかし……もしこの罠が私に仕掛けられていたら、相手はやはりアリサ様になっていたのだろうか? 複数人のアリサ様に迫られたら、うむ……私もゼルワと同じ結果を出していただろうな。そう考えればゼルワを責めることなど出来る筈がない。


「……ほ~んと! むっつりんでっすねぇっ!?」「アイギっちのスケベぇ~♪」

「ん。なに考えてるか丸わかり」「ぷぷ! なにを想像したのかしらんアイギス~?」


 し、しまった!! 顔に出ていたか!? アリス殿にフォレアルーネ様、レウィリリーネ様とティリア様の視線が私に突き刺さる! ち、違います! 私は決してやましいことなどっ!?


「あらあらあら~♪ うっふふ! アリサ様、如何思われまして?」

「ちょっ! そこで私に話振らないでよ!? ……あ、アイギスの……バカ♥️」


 ~っ!!? くっ! アリサ様! なんと可愛らしい! ティターニア様から話を振られたアリサ様。そのように頬を紅潮させ、恥ずかしげに見つめられては、胸が高鳴って仕方がないのですがっ!? ああっ! 今すぐにでも貴女をこの腕に抱きしめたい!


「アリサ様! 私は必ず、必ずやこのアトラクションを攻略し、貴女のもとへ参ります!」


 今暫しお待ち下さい! この鼓動を勇気に! 貴女への想いを力に! 私は必ずこの『風雲! アリス城!』を攻略してご覧にいれましょう!!


「あはは! アイギスおにぃちゃん凄いきあい入ってる♪ がんばってねぇ~!」

「めっちゃキモい気合いの入れ方でっすよぉ~ヤダヤダ! マスターは渡しませんからねぇ!」


 むぅ! ユニ殿も応援してくださっているではないか! 感謝します! アリス殿の言葉はこの際スルー! 私は全霊を賭してこのアトラクションを攻略するのだ! さぁ、次の関門に向かおう!


「よし! ほらサーサ、可愛くなったわよ♪ 次の関門も頑張りましょ!」

「ありがとうございますレイリーア。頑張ってドガとゼルワを笑い飛ばしましょう!」


 笑い飛ばすのが前提なのか? 憐れドガ、ゼルワ……レイリーアとサーサが私に続いて立ち上がり、隣に並び立つ!


「髪を結わえるの上手だねレイリーアは、私も時々ユニの髪をいじって練習してるんだけど……そんなに器用にできないのよね~今度教えてちょうだいね?」

「ユニにもユニにも~レイリーアお姉ちゃん! アリサおねぇちゃんの髪いじりた~い♪」

「うふふ♪ いいわよ! そうね、今度女の子で集まって髪型いじりあって遊びましょう?」

「あら! 楽しそうですね! その時は是非私達にも参加させて下さい!」


 レイリーアの手で整えられたサーサの髪型を、アリサ様が感心して褒めていらっしゃる。

 聞いた話だが、アリサ様とユニ殿は普段、アルティレーネ様達に整えて頂いておられるとのことだ。ふふ、女性同士のそういうふれあいは独特の空気があり、男が近寄り難いものがあるのだが、微笑ましくあるのもまた事実。レイリーアの提案にアルティレーネ様達女神様方もまた楽し気だ。


「さぁーっ!! どうやら『白銀』達の準備が整ったようだぁぁーっ! 泥んこサーサも身綺麗になって、おすましサーサになってるぞぉーっ!!」

「ええいっ! いちいちうるさいですね! 余計なこと言わなくていいんですよこのはぐれエルフ!!」


わあぁぁーっっ!! 待ってましたぁぁーっ!! 続き続きぃぃーっ!


 私達が立ち上がったのを見計らい、司会を務めているあのエルフが会場に集まった皆に対し呼び掛ける。サーサの準備が整うまで、皆はそれぞれにお茶をしたり、菓子を食べて談笑したりと小休止していたようだが、司会エルフに文句を叫ぶサーサの声に、再び会場が沸き立つのだった。


「アリサおねぇちゃん~ユニも何か食べた~い♪」

「んふふ♪ お菓子食べてる人見て自分も食べたくなっちゃったのユニ? いいよぉ~何が食べたい?」

「「「「「「甘いのとしょっぱいの♪」」ですわぁ」」」」


 おやおや、同じように会場の様子を映したモニターを見たのだろう。ユニ殿がアリサ様に可愛くおねだりをしている。ふふふ、本当に愛らしいお姿だ。これはアリサ様でなくとも甘やかしたくなってしまう。そして、釣られるようにアリス殿、ティターニア様、女神様方もまたわがままな要求をする。


「ふふ♪ もう~みんなしてしょうがないんだから! じゃあポテトチップスとかクッキーとかドーナッツとか作りましょうかね♪」


 アリサ様はそれはそれは嬉しそうに、楽しそうに、その場に数々の器具を魔法で呼び出して、あっという間に簡易キッチンを作り上げると、鼻歌交じりに調理に取り掛かっていた。


────────────────────────────

【酒飲もうかの!】~ちょっと休憩?~《ドガview》

────────────────────────────


 うわはははっ! いやいや、これは愉快痛快じゃわい!

 開始早々、第一関門で脱落した儂じゃが、この催しは挑戦者となるより、観戦する方が断然面白いのじゃな! 第二関門の『迷いの森』で仲間達の奮戦っぷりをじっくり楽しめたわい! アイギスとレイリーアの奴めはあっさりとクリアーしてしもうたが……ふふ、ふははは! ゼルワとサーサときたら!


「くっそぉ~ドガもいつまで笑ってやがんだよ!?」

「ふっはっは♪ いやいや、済まん済まん! しかし実に楽しい宴じゃて」


 いかんいかん。思い出しては何度も笑いが込み上げてきおる! 不貞腐れるゼルワにこれ以上叱られたくはないでな、ちと話題を逸らさねばならん。


「おぉ~ん! 残念だぞーっ! オイラも参加したかったぞー?」

「そう言うなジュン。何分急な話であった故な……余も挑戦して見たかった」

「儂等『懐刀』に『四神』達は参加しちゃいかんと、女神共に止められておるしのぅ……」

「仕方あるまいて。仕掛人が妖精達なんじゃ……妾達や『四神』共を相手にしては萎縮して思い切った仕掛けができん。とゆう事らしいぞ?」


 儂の隣に揃って残念そうに話をしているのが、『懐刀』の面々じゃ。ジュン殿もリン殿もこのアトラクションに挑んでみたかったようじゃな。しかしながら、シドウ殿と珠実殿の話を聞くに、女神様より止められているそうじゃ。


「そりゃそうだ! 俺達が出張っちまったらゲームにすらならねぇぜ! でも挑戦してみてぇなぁ~」

「そーねぇ~私達も参加したいわよねぇ?」

「え~私はこうして見てる方が楽しいかなぁ~?」

「我も水菜と同意見だな。この手の催しは見ている方が楽しめる」


 そして儂の隣のゼルワのまた隣では『四神』の皆じゃ。大地殿と朱美殿は参戦派、水菜殿と爽矢殿は観戦派と二分しておるなぁ~。

 そう、儂とゼルワは『懐刀』と『四神』達に囲まれて、仲間達の健闘を祈っておるところなのじゃ。日々の鍛練で世話になっとる分、情けない姿を見せてしもうた儂等にお怒りかと思うて、内心ビクビクしておったんじゃよ。しかしそんなことはなく皆楽しそうに笑いかけて下さったのじゃ、しかも酒までご用意下さるオマケ付きでのぅ!


「ったく~ドガは酒さえありゃあ何処行ってもやってけそうで少し羨ましいぜ……」

「逆を言えば酒がなければ何処に行ってもやってられんわい!」

「「「「わははははっっ!!!」」」」


 儂とゼルワの掛け合いに皆が笑うとる。ゼルワもいつまでも不貞腐れとらんで、楽しんだ方が得じゃぞ? その辺りまだまだ小僧よの!


「でもよ、城壁越えて森抜けてって来て、次は一体なんだろうな?」

「皆様は聞いておりませなんだかな?」

「私達も知らないわ。もう、女神とアリスとティターニアだけで秘密裏にこのアトラクションっての考えてたみたいなのよ!」


 次なる第三の関門は一体なんぞや? と議論する儂等。朱美殿に聞いてみても存じてはおらんようじゃ。


「ふふ、私達にもびっくりしてもらおうっていう思惑があったみたいですよ?」

「ヘヘ! 確かにコイツは面白れぇサプライズだぜ、アイギス達には是非クリアーしてもらいてぇな!」


 ふむ。大地殿と水菜殿の話から察するに、この催しは女神様方からこの『聖域』の住人達への……何よりアリサ様への感謝の印やもしれん。

 『世界樹(ユグドラシル)』が魔神の呪いを受けたことで顕現出来なくなった女神様達、そしてそれをなんとかしようと命を賭けた面々。見事その呪いを解呪したアリサ様。『聖域』の再生と、今に至るまでの事を感謝し、届けてくれておるのやもしれんなぁ……


「ふふ、今まではこのような遊びをする余裕など何処にもなかった故な……妾も楽しくて仕方がないぞ?」

「悠久の時を生きねばならん儂等じゃ……どうせなら愉快な思い出を多く残しておきたいのぅ?」


 珠実殿にシドウ殿の言葉には重みがあるのぅ……ふむぅ、悠久の時か。儂等もアイギス以外はそれなりの時間を生きる種族じゃからして、その気持ちをわからなくもない。


「愉快な思い出かぁ~そうだよなぁ……寿命を考えれば『人間(ヒューマン)』のアイギスとはそんな長くはいられねぇし……俺も、サーサを置いてく事になっちまうしな……」


 ゼルワもまた頷いておる。ハーフエルフのゼルワと生粋のエルフであるサーサ、この二人もやはり種族による寿命の違いがあり、どうしても『人間(ヒューマン)』との混血であるゼルワは、サーサを残し逝く事になるのじゃ。


「おいこらー珠実もシドウも辛気臭いこと言うんじゃないぞー!」

「そうだ、ゼルワもドガもまだ見ぬ遠い未来の話にそう構える必要はないぞ?」


 そんな暗くなりかけた空気をジュン殿とリン殿が吹き飛ばす。


「おぉ、済まん済まん。儂も珠実も、どうも最近は歳のせいか考えが暗くなりがちなんじゃよなぁ~ほっほっほ」

「馬鹿を申せ! お前と妾を一緒にするでないわ! 妾はまだまだピチピチの娘じゃぞ!?」


 笑いながら謝るシドウ殿に、一緒にするなとお怒りの珠実殿じゃ。珠実殿は見た目ユニ殿と大差ない幼子じゃからなぁ~しわくちゃの儂や、シドウ殿と一緒にはされたくはあるまいて。


「見た目ジジイと幼女だもんな! 端から見りゃじいちゃんと孫だぜ? そりゃ一緒にされたくはねぇだろ? それよか見ろよ皆、アイギス達が次の関門に到着したみてぇだぜ!」


 大地殿が豪快にそんなお二人を笑い、モニターを指差した。そこにはアイギス達と妙ちくりんな建物が映っておったのじゃ。


────────────────────────────

【第三関門】~にゃんとわんだぷぅ~《アリサview》

────────────────────────────


「さぁーっ! 遂に到着だ! やぁっってきたぜぇーっ!! 第三の関門!! その名もズバリ!!」

「にゃんと!」

「わんだぷぅ!」

「だよ~ん♪」


 アイギス達が第三の関門へ移動中の間に可愛いユニと、ついでにアリスとティターニアに妹達のおねだりを聞いて、私はモニター室に次々と調理器具を用意して簡易的なキッチンを作る。

 ドーナッツ用とポテト用に油を用意してそれぞれに揚げて、更にクッキーやプリンも焼いておこう、みんな結構喜んで食べてくれるので、定期的に作って在庫をいつも持つようにしてるんだ♪ 採れるお米に余裕が出来てきたら米粉で米菓も作りたいな。


「『にゃんとわんだぷぅ』? あはは~なんかとってもかわいい名前だねぇ~♪」

「ホントね。今度のは一体どんな感じの仕掛なのアリス?」

「あっはっは! マスターもなんとなぁ~く予想でっきてるとおっもいまっすよん♪」


 モニターには第三関門であろう、可愛らしい猫の顔を模した家? 建物の前に辿り着いたアイギス達一行が映し出されている。トレーに焼き立てのクッキーや、揚げ立てのドーナッツや飲み物を乗せて、楽しそうにはしゃぐみんなの前に運んであげる途中目にはいった。どうやらこれから始まるみたいだ、間に合ってよかった。

 その第三関門は『にゃんとわんだぷぅ』っていうらしい。可愛らしい名前にユニが喜んでいるね、私もその名前からアリスが言うようになんとはなしに想像がつくのだけど……ふふ、期待できそう♪


「それでは説明して頂きましょう! 女神様おなしゃぁっっーっす!!」

「はい。それでは私から……ふふ、城壁を越えて、森を抜け。皆さんさぞやお疲れでしょう? ここではそんな疲れを癒して頂こうと思い、この『にゃんとわんだぷぅ』を用意しました♪」


 司会実況エルフに応えるアルティレーネ、なるほどなるほど。ここで参加者にも一服ついてもらおうってことか、ちょっとした休憩所かな?


「アイギっち達はここで一度猫になってもらいま~す♪」


 は? いや待て? なんぞそれ?


「ん……そうしてこの建物を通り抜ければクリアー。とっても簡単」

「わ、私達が猫になってこの建物を抜ける!?」

「あはは! 随分可愛い関門なのね!」

「ちょ、ちょっとワクワクしますね!?」


 猫に変身して建物から出ればクリアーか、そんな簡単にいくのかねぇ~? この妹達とアリスにティターニアが絡んでるんだ。きっととんでもない罠があるんじゃ……?


「無事にクリアーできれば元の姿に戻れますからご安心下さいね? 出れなくても、ゲーム終了すれば自動で戻りますよ♪」

「さぁぁーっ! 聞いたな『白銀』っ! どうするどうするーっ!? 今ならまだ引き返せるぞぉぉ!? 撤退は決して恥ではない! よく考えることだぁーっ!!」


 あれ? 思ったような罠はないの? へぇ~なんかボーナスステージみたいなもんなのかな?


「考えるまでもない、私達は必ずやアリサ様をお救いすると誓ったのだ!」

「はは、アイギスったら熱くなっちゃって。気軽に楽しみなさいっての」

「猫に変身とか面白そうです♪ 私もお付き合いしますよ!」


 うんうん、ゲームは楽しむものだよ。アイギスはなんかやたらと気合い入ってるけどさ、レイリーアやサーサみたいに気楽に挑んでほしいね。

 でも、猫に変身とか楽しそうだね♪ 私も今度色々試してみようかな。


「アリサ姉さん、折角だしこのお菓子持って私達も『にゃんとわんだぷぅ』に行ってそこで食べましょうよ♪ アリサ姉さんの好きな可愛いもふっこ達を愛でながらさ!」

「勿論行きますとも♪ ユニもミーナもいらっしゃい」

「わーい♪ ふふふ~沢山のかわいこちゃんをなでなでするぞぉ~!」

「うなぁ~ん♪」


 ティリアのナイスなお誘いに即座に頷く私。ユニとミーナも嬉しそう♪ ふふ、私も楽しみだ、可愛い動物達と沢山触れ合おうっと!


「ふふふ♪ 『にゃんとわんだぷぅ』の本当の恐ろしさをとくと味わうといいでっすよぉ~むっつりんさん……にょほほ♪」


 ルンルン気分で用意したお菓子の類いを持ち、『にゃんとわんだぷぅ』に転移した私はアリスのそんな呟きに気付かなかった。


「「にゃあ~ん?」」「「わんわん!」」

「「ぷぅ~♪」」「ぷっぷぅ~♪」

「ふわぁ~♪ 見てみてアリサおねぇちゃん! みんな可愛いよぉ~!」

「可愛いぃ~! わぁみんなひとなつっこいね♪ お~よしよし」


 転移した先。『にゃんとわんだぷぅ』の室内には幾多もの愛らしい猫とネコとねことにゃんにゃん、犬いぬイヌわんわんに、ぷぅぷぅぷっぷのモコプー達! 私達の姿を見付けると直ぐ側に寄って来てはすりすりと、私達の足にその頭を押し付けたり、肉球タッチしてきたり。モコプー達に至ってはぽふんとユニの頭に乗ったりと、その愛らしさをいかんなく発揮してきた。


「うーん♪ 子猫ちゃん可愛いなぁ~♥️ ミーナもこんなちっちゃい頃があったっけ♪」

「あはは♪ モコプーちゃん重いよぉ~♪」

「はぁ~可愛いのぅ可愛いのぅ~♪」

「ふふふ、あなたはここを撫でられるのがお好きのようですね?」


 近くにいたちょっとオロオロしてる子猫を一匹抱き上げて、優しく撫でてやると子猫はとても気持ち良さそうに目を細めてゴロゴロ言い出した。うーん♪ 可愛いねぇ~ミーナがこのくらいの頃を思い出すよ。いつの間にか大きくなっちゃったけどね、あの頃はやんちゃだったなぁ~って、それは今もかな?

 ユニはモコプー達と戯れ、フォレアルーネとアルティレーネはわんこ達を撫で回して頬を緩めにっこにこのデレデレ。まぁ、私もきっと同じような表情になってるだろうからなにも言うまい。


────────────────────────────

【にゃあぁっ!?】~にゃんにゃん!~《アイギスview》

────────────────────────────


(ぷぅ~♪ 楽しめていますかぁ~魔女様ぁ~女神様ぁ~?)

「おーエスペルんじゃん! サイコーだよ~!」

「ん♪ みんな可愛いし、とてもいい子達。アリサお姉さんのお菓子も美味しいし」


 な、なんという事だ。この『にゃんとわんだぷぅ』に突入したその瞬間、私達はその姿を猫に変えられてしまった。いや、それはいい。事前にアルティレーネ様がそう仰っておられたから、そこは問題ではないのだ。この関門の仕掛人であろうエスペル殿が今呼び掛けたように、フォレアルーネ様、レウィリリーネ様達女神様方、そしてまさかアリサ様達までが一緒におられるなんて聞いていない!


「そういやアイギス達は? もうこの『にゃんとわんだぷぅ』に入って来てるんだよね?」

「ふふ、アリサ様。彼等は既にこの中にいますよ♪ 一体どの子が彼等なんでしょうね?」


 か、カイン殿! そこは言わずにいてもらいたかったのですが!? い、いかん……今の私のこのような姿をアリサ様に晒すなど! 恥ずかしくて居たたまれない! な、仲間達は!? レイリーアとサーサは何処に!?


「アイギス! こっちよ! 来なさい」

「れ、レイリーアか? サーサはどうした?」


 内心焦って辺りをキョロキョロとしていると、側に子猫が一匹寄ってきて私に話し掛けてくる。聞き慣れたこの声はレイリーアのものだとすぐにわかった。しかし、もう一人、サーサの姿が見当たらないが?


「あそこよ、既にアリサ様に捕まって骨抜きのメロメロ状態になってしまっているわ……」

「にゃんだと……あのアリサ様の腕の中でお腹を見せてゴロゴロ言ってる子猫がにゃーにゃだと言うのか?」


 にゃんという恐るべき早業……アリサ様の撫で回しを受けたら我々はひとたまりもあるまい! 一瞬の内に崇高な意思と尊き誓いは奪われ、迫る多幸感に酔いしれた後に訪れるのは忘却の微睡み。それが今のにゃーにゃの姿で如実に現れている!


「にゃーにゃはもう駄目ね、ニャイギス。上手く隙を見つけて出口に向かいましょう」

「しかし、レイリーにゃ。今の私達は子猫なのだ、どうやってあの出口のドアノブを回せばいいのだ?」


 出口から出ることが出来れば、元の姿に戻れる。「この建物を通り抜ければクリアー」とにゃり、元の姿に戻れるとアルティレーネ様が仰っておられたのを思い出すが……問題はその出口のドアだ。


「むふぅ~ん♪ 子猫ちゃんがにゃうにゃう~ってお話してる~可愛いよぉ~!」

「あらら、ホントだきっとお友達なんだねぇ~仲良しさんだ♪」


 にゃにゃっ!? いか~ん! レイリーにゃとこの部屋の机の隅で議論していると、ユニ殿の大きな顔がにゅっと机の下からせりあがって来たではないか!? そしてそのお声に気付いたアリサ様もずずいっと覗きこんでくる! 子猫となったことでそのサイズ感がまた少し怖い! にゃんせ皆が皆巨大なのだ! モコプー達等まるで怪獣のようだ!


「ユニ殿とアリサ様に見付かってしまった! まずいぞ、どうするレイリーにゃ!?」

「慌てるんじゃにゃいわよ! さっさと逃げるのよニャイギス、これだけ他に猫やいぬがいるんだから隠れ蓑には持ってこいでしょ!?」

「りょ、了解だ! 出口付近まで駆け抜けよう!」


 ニャニャニャニャーっ!!


「あらら、逃げちゃった。ふふ、照れ屋さんかな?」

「あはは♪ 元気いっぱいだね! また今度遊んでね~!」


 あ、危なかった! レイリーにゃの読み通り、私達が逃げ出したことで、アリサ様とユニ殿の狙いを上手く逸らす事が出来た。


「にゃぁんっ!」

「あ痛っ! ちょっとミーナ! 噛まないの! なぁにあんた焼きもち焼いてんの? しょうがない子ねぇ~♪」

「にゃあぁん」

(おやおや、ミーナさんも焼きもちなんて焼くんですねぇ?)


 あはははと、アリサ様達の席から笑い声が聞こえる。ふむぅ、ミーナ殿はにゃかにゃかに独占欲がお強いようだにゃ。アリサ様が他のねこやいぬにばかり構っているのが気に障ったのだろう。アリサ様の手を甘噛みしたあと、ペロペロと舐めて頭を擦り付けてはまた舐めてと繰り返している。


「あれはね、「あんたはあたしのものよ!」って言ってるのよ? 知ってたニャイギス?」

「そうにゃのか? 私が聞いたはにゃしだと、「浮気すんじゃないわよ!」だったと記憶しているが?」

「それも正解にゃ! ネコってわがままよねぇ~? そこが可愛いって言うけどさ」


 レイリーにゃとそんにゃ現実逃避染みた会話をしつつ、私達はこの建物の出口の扉に辿り着いた。いや、遠い……子猫のこの身では出口までの距離がとても長く感じる。人の歩幅ならただの数歩で済む距離にゃのに。


「わふぅっ!」「ウォンッ!」

「にゃっ!? びっくりしたにゃぁ~って……うにゃぁ~でっか!!?」

「お、大型犬か……凄まじい迫力だにゃ、まるでベヒーモスと対峙しているかのようだ!」


 しかし、その出口の側には二頭の大型犬が待ち受けていた! 子猫の私達に比べてとてつもにゃい大きさの二頭! にゃんたることだ! 彼等は私達を見付けるととても嬉しそうに尻尾をブンブンと振り、ハッハッハと目を輝かせて寄ってくる!


「むふふぅ~ほーらワンちゃん達ぃ~あの可愛い子猫ちゃん達の遊び相手になってあげるのでっすよぉ~♪」


 あ、アリス殿!? 二頭の大型犬の背後から心底楽しそうに微笑むアリス殿の姿を見付けた! しまった……これはアリス殿の罠だったのか!?


────────────────────────────

【最大の罠】~恐るべきアリサ様~《珠実view》

────────────────────────────


「さぁぁーっ! 始まったぞ第三関門『にゃんとわんだぷぅ』!! 意気揚々と乗り込んだアイギス達『白銀』! 彼等の室内での様子を早速見てみよぉぉーじゃないかぁーっ!!」


ワアァァーッ!!


 おうおう、始まったようじゃなぁ~ふふふ、どれどれ。アイの字達は上手くあの館を抜け出れるかのぅ~? なんせこの第三関門……


「おぉーっとぉ!? なんと囚われのアリサ姫も美味しそうなお菓子を持ってご一緒されているぞぉぉーっ!?」


「キャー! アリサ様ぁ~♪」「今日もお美しいです!!」

「見ろ皆! アリサ様がとても嬉しそうに微笑んでいらっしゃる! ユニ様もご一緒されているぞ!」


わぁぁーっ!! きゃあぁぁ~♪


 ふはははっ♪ いやいや、流石アリサ様にユニの二人じゃ! 大人気じゃて。

 そう、実はアリサ様にユニは知らず知らずに仕掛人となってもらうとアリスめより聞いておる。


「うーん♪ 子猫ちゃん可愛いなぁ~♥️ ミーナもこんなちっちゃい頃があったっけ♪」

「あぁーっとぉっ!? アリサ様が早速子猫になったサーサを抱き上げたぞぉーっ!!」

「ふぇっ!? あ、アリサ様! 私、私サーサです! 気付いてくださーい!?」


 ワハハ! 早速とばかりに捕まってしもうたの子猫となったサーサよ! 最早オヌシに逃げ道はないぞ? アリサ様が満足するまでひたすらに撫で回されて甘やかされて、極楽へと昇り行くがよい♪


「あ……ああぁ~♪ き、気持ちいいよぉ~ふわぁぁ~アリサ様もっとぉぉ~♥️」

「おおおお、恐るべしぃ!! 恐るべしアリサ様! 貴女様のそのフィンガーテクニックはなんなのだぁぁーっ!!? 子猫サーサ陥落ぅ~陥落だぁーっ!!」


うおおぉぉ!? すげぇぇーっ! 僕も撫で回されたいにゃぁ~! なんで僕らクーシーとケットシーが仕掛人になれないんだワーン!?


「サーサ……流石にアリサ様には手も足も出ねぇかぁ~ふはははっ! 面白れぇなコレ!」

「そうじゃろうゼルワ! 見てるとほんにおもろうてのぅ~♪」


 うむうむ! そうなのじゃ、アリサ様のあの撫で回しは相手に至福の時を味あわせる魔性の技じゃ、妾もまたお願いしようかのぅ~♪ っと、いやいやそうではなくてじゃな、感心する観衆達に交じってクーシーとケットシーがおるが、ヌシ等は口が軽いからじゃよ。

 ゼルワとドガの奴もサーサのあられもない姿に笑いを隠さずにおるわ。後で叱られても知らんぞえ? おっと、ここでアイの字とレイリーアめが合流しおったな。


「アイギス! こっちよ! 来なさい」

「れ、レイリーアか? サーサはどうした?」

「あそこよ、既にアリサ様に捕まって骨抜きのメロメロ状態になってしまっているわ……」

「にゃんだと……あのアリサ様の腕の中でお腹を見せてゴロゴロ言ってる子猫がにゃーにゃだと言うのか?」


 ぶはははっ!! 二人とも所々でネコ語? が出ておるわ! いやいや愉快じゃのぅ~♪


「ぶっふっ!! ふははっ! こ、これは大変だ! まさかお救いすべきアリサ姫の手によって仲間を一人脱落させられたアイギスとレイリーア! あぁーっと! 大変だ! 再びピンチだぞ二人とも!!」


 これこれ、司会のオヌシまで笑ろうてどうするんじゃ! ぶふっ♪ 無理もないがの! っと、おお? 今度はユニが迫ってきおったぞ?


「むふぅ~ん♪ 子猫ちゃんがにゃうにゃう~ってお話してる~可愛いよぉ~!」

「あらら、ホントだきっとお友達なんだねぇ~仲良しさんだ♪」


 司会に釣られるように妾も、もにたぁに目をやればそこにはにゃぁにゃぁと相談するアイの字とレイリーアの乗った机にユニが顔を見せてニコニコしておるぞ? その後ろにはにゃーにゃを抱き抱えたアリサ様もおる!


「大ピンチ! 大ピンチだぞ二人ともぉーっ! さぁぁーっどうするんだぁ~!?」

「や、やべぇぞありゃぁ! アイギス、レイリーア逃げろ!」

「今はそのお二人から離れるんじゃぁー!」


 ふふふ、ゼルワとドガの言う通りじゃぞ二人とも~? 捕まってしもうたらもう終いじゃ~♪


「ユニ殿とアリサ様に見付かってしまった! まずいぞ、どうするレイリーにゃ!?」

「慌てるんじゃにゃいわよ! さっさと逃げるのよニャイギス、これだけ他に猫やいぬがいるんだから隠れ蓑には持ってこいでしょ!?」

「りょ、了解だ! 出口付近まで駆け抜けよう!」


 ニャニャニャニャーっ!! と、ニャイの字とレイリーにゃが一目散に逃げ出しおったな。


「逃げたぁーっ! これはナイス判断と言えようっ!! しかしながらなんたる皮肉かぁーっっ!? 平時ならば喜んでその腕の中に飛び込んだであろうに! お救いするために涙をのんで離れなければいけないとはぁーっ!? アリス様ぁっ! あんたは鬼かぁーっっ!?」


 やれやれ、命知らずな司会じゃの? 後でどうなっても知らんぞ~?


「あああ、可愛らしい~可愛らしいわ! わ、私も私もあそこに行きたい! ねぇあなた!」

「落ち着かぬかネヴュラ。この宴が終えたら女神様達にお頼みしてみよう」


 絶対! 絶対よあなた! とバルガスに抱き付くネヴュラじゃ。まったく年甲斐もなく騒ぎおってからに。まぁ、それも無理からぬ事かの? ニャイギスとレイリーにゃの可愛らしいことこのうえないからのぅ~♪


「おおぉーっとぉ!? ここで再びニャイギスとレイリーにゃがピンチに陥ったあぁぁーっ!! アリス様の誘導で二人に大型犬が迫り来るぅーっ!! こいつはでかあぁーいっ!! 子猫となった二人の十倍はゆうにあるぞぉぉーっ!?」


 おおお!? ちょっとやり過ぎではないのかアリスよ!? 下手すれば怪我するやも知れんぞ!?

大地「はぁ~なるほどなぁ(°▽°)」

水菜「なにが「なるほど」なの大地(´・ω・`)?」

大地「いやな、ちょいと前に女神達が俺の棲処に来てよ(´・∀・`)犬猫の親子を何組か貸してくれって来たんだわ(*゜∀゜)」

朱美「あぁ~(о^∇^о)それがあの子達なのね!(⌒‐⌒)」

爽矢「ふはは(≡^∇^≡)なるほどな、我もあの犬と猫は何処にいたのかと思っていたぞ( ´ー`)」

大地「アイツ等も嬉しそうにはしゃいでるな(’-’*)♪」

水菜「あ、でも見て( ̄0 ̄;)ティリア様のとこだけ、ぽっかり空間が……(゜ω゜;)」

朱美「ほ、ホントだわ……(^_^;)」

爽矢「主神のあの……なんとか犬と猫の気を惹こうとする姿がまた哀愁を誘うな(T_T)」

大地「ははは(;^o^)どうしても格の違いつーか、アイツ等も近付いちゃやべぇって感じてんだろうなぁ?(・-・ )」

水菜「あらら( ̄▽ ̄;)ティリア様泣いちゃった……お可哀想に(;つД`)」

朱美「そりゃあ相手が主神様じゃねぇ~(^∀^;)」

爽矢「犬猫もおいそれと近付けぬわな……(゜∀゜;)」

水菜「アルティレーネ様とレウィリリーネ様、フォレアルーネ様には懐いてる分余計に可哀想(TДT)」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ