閑話 恋する三人の娘とバレンタインデー 【後編】
ユニ「PVアクセス二十万突破記念の小話~後編(’-’*)♪」
アリア「んぅ~前編も同日投稿してます(*´∇`*) まずはそっちを見てね?(´ω`*)」
ルルリル「チョコ美味しい~♪ヽ(´ω`)ノ」
ルーナ「皆さんがお好きなチョコレートはなにかしら?(*´艸`*)」
レイ「あ、後はね(´∀`;) 今回の後書きめっちゃ長いから、マジのんびり読んでぇ~( ̄▽ ̄;)」
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【大事な工程】~テンパリング~
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「さぁ、お次はテンパリングだよ。この工程が一番大事で一番難しいところだから、みんなしっかり聞いてね?」
はーい!
引き続きバレンタインに向けてのチョコ作りのお勉強。今はお手本として、私が実際に実践して、その様子をみんなに見てもらっているところだ。用意したチョコレートを細かく刻み、湯せんにかけて混ぜ溶かし、テンパリング作業に進むところ。使用するチョコレートにもよるけど、テンパリング時の温度は約二十五度が基本的な温度だと思う。
「ボウルに水を入れて、その中に湯せんしたチョコが入ったボウルを入れる。んで、温度計でチョコの温度を管理しながら混ぜて、ゆっくり冷やして行くよ~これをしっかりやんないと、冷やして固めた時にツヤと滑らかさが損なわれるからね!」
そう言いながら私はゴムべらで、ボウルの底にへばりついたチョコを剥がすようにしてかき混ぜて行く。チラチラ温度計を見つつ、水を入れたボウルから離したり、また入れたりしてチョコの温度が約二十五度を保つように注意して……はい、完成♪
「このくらい混ぜたらオッケーかな? じゃあ、コルネに入れて、型に流し込んで行くよ♪」
「わぁ~すごい……こんな風にしてチョコって作るのね」
「うは、ちょい見てよみんな~? こっちの失敗のヤツ、アリサ姉の言った通りにダマはあるわ、なんか粒とか白いのが分離してるわで……」
「あらら、ホントですね、あんまり美味しそうに見えません!」
にゅにゅ~ん♪ って、ハートの型に丁寧にチョコを流し込んでいる私の様子を見て、ティリアがほへーって感心してる。その傍らで、敢えて手抜きした方のチョコを見てるフォレアルーネが声をあげて、みんなに呼び掛けた。その失敗作を見てサーサがあんまりおいしくなさそうだって言うと、他のみんなも「確かに」って頷いた。
「よし、後はこれを冷蔵庫で冷やして固めるだけだよ。まぁ、今回は私が魔法でちょちょいと固めるね。はい。完成♪ そっちの失敗のも一応固めるけど……まぁ、既にお察しだよね?」
本来型に流し込んで冷蔵庫でだいたい一時間くらい冷やして固めるんだけど、今回はお手本なので魔法で冷やして手早く完成した姿をみんなに見せてあげる事にする。同じように失敗作の方も固めてっと。
「はい。んじゃセラちゃん、レジーナ、ももちー。代表で食べ比べて見てちょうだい?」
「応! んじゃ~失敗の方から食うか?」
「ああ、僕もそれでいいよ」「モモも!」
あむちょ。なんかこの三人は特に意欲的というか、このチョコ作りに真剣そうなのでご指名だ。セラちゃんはまぁ、バルドくんにあげるんだろうけど……レジーナとモモは誰にあげるために、こんなに真剣なんだろう? むふん♪ 気になるねぇ~?
「うわぁ~ザラザラしてる~」「……わざわざ美味しいのを不味くした感じ?」
「はっはっは! こりゃ酷いね、失敗するとこうなるのか!」
セラちゃんとモモがげんなりした表情を浮かべて、如何にもガッカリしてるね、レジーナはレジーナで眉をひそめつつ苦笑いして、失敗作がどうなるかってのを身をもって知ったようだ。
「うんうん。わかってもらえたようでなにより。んじゃ、今度はしっかり作った方ね?」
あーん♪ って、今度は下準備に手順をしっかり丁寧に作ったお手本チョコを口に運ぶ三人だ。さあ、お味は如何?
「ん~♪ これだよこれ! うめぇーっ!」
「こうも違いが出るんですね~♪ 美味しい~」
「滑らかに口の中で溶けるこの美味しさ……ああ、幸せだねぇ♪」
明らかにさっきとは違う三人の反応に他の子達も「おぉ~」って言い出す。そうなんだよねぇ~チョコ作りはマジにしっかりやんないと完成品の出来栄えがガラリと変わるんだよ。
「きっとこの手間暇かける事が、『愛情』なのかもしれないね?」
「うふふ♪ そうですね! 贈る相手を思う気持ちがなければここまで丁寧に作ろうとは致しませんものね!」
リールがしみじみと噛み締めるような感想を漏らせば、それにネヴュラが嬉しそうに反応を返す。う~む、なるほど。言われて見れば確かにそうかもしれない。ここまで手間暇かけて丁寧に丁寧に作るのは、まぁ……自分自身チョコ作りが好きだったり、自分好みの味付けにしたいからとか理由つける事ができるけど、それは自分で食べる場合だ。
誰かにあげるためにってなると、ここまで面倒な手順と失敗のリスクを踏んでまで作るだろうか? 「それでも贈りたい」っていう強い思いが、早速必要になってくるし、失敗してもめげずに頑張る忍耐力も必要になるね。
「そのへんも理解したうえで、尚、手作りチョコを贈りたいってなら、そうね。確かに『愛情』かもしれないねぇ?」
「ユニはぁ~絶対美味しく作っておねぇちゃんにあげたい♪ たっくさん愛情こめるねぇ~!」
「……ちょっと、結婚する前の気持ちを思い出しちゃうわね……私も頑張ってみようかしら!」
「まぁ! ナターシャったら! ネーミャの前でそんな……でも、私もやってみるわ!」
むっふぅ♪ そんなことを口にした私に、ユニがちょっと大人びた表情を見せてくれたりしてアリサさん嬉しいわ。ナターシャとファネルリアは、恋愛してた頃の気持ちを思い出したとか言って、やる気になっている。ふぅむ、ティリアの言った事もあながち間違いではないようだねぇ~?
「私も夫に愛情こめて作りますわ♪ こういったイベントは大歓迎です!」
「ふっふぅ♪ 私も~♥️ TOSHIに「惚れ直した」って言わせてみせるわ~♪」
やれやれ……ネヴュラもティリアも同じ人妻ってことで、ファネルリアとナターシャ。そしてその子のシャフィーちゃんとネーミャちゃんとで一緒に作るみたい。フェリアもまぜてあげなよ?
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【ぎゃふん】~勘違いなアリサさん~
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「最近毎日のようにチョコレートの甘い香りがしていますね?」
「そうなのよ~女の子達みんな張り切っちゃってさ♪」
そんなこんなで、チョコ作りの基本的なことと、場を教えて数日。ティリアの提案による思い付きの企画とはいえ、その具体的な日付がはっきりしていないと困るので、そのXデーを明後日とした。
まあ、みんなそれぞれに納得のいくチョコを作りあげ、後は渡すだけ~ということで、あまり引き延ばしても折角のチョコが駄目になってしまうので、それならばと、女の子みんなで話し合って決めたのだ。
何故、明後日かというと、実はまだ完成してない子がいるからだ。
「最近の食事が辛いものだったり、塩気物が多いのはそのためでしょうか?」
「僕達もその、甘味を食べたいなぁって……」
夕飯の洗い物をしながら、アイギスと『人化の術』で人の姿になっているカインがぼやく。うむ。洗い物してくれるのは助かるねぇ~大体の事は『ランバード』の使用人さん達がやってくれるんだけどさ、この二人は率先して私の小間使いとして働きたいらしくて、料理を教えつつ、その後片付けまでをやってもらっている。
「うふふ♪ 心配しなくてももうすぐ嫌って言うほど食べさせてあげるわよ?」
「そうですよ~? もう少し辛抱してて下さいね♪」
私と一緒に食後のお茶を楽しんでいるレイリーアとサーサは、そんな男衆達を見て「気になるぅ~?」って感じでニヤニヤ。ふふ、『バレンタイン』に関してはまだ内緒なのだ♪
「でもさぁ~最近セラとレジーナにモモちゃんがやたらと張り切ってるわよね?」
「そうですね、セラは……まあ、わかっているんですけど。レジーナさんとモモさんは……アリサ様わかりますか?」
そんな料理を覚えたい組の談笑の最中、最近のチョコ作りに精力的な、セラちゃんとレジーナ、モモの三人の様子を気にするレイリーアとサーサ。確かにあの三人はそれぞれの好きな人にあげるために頑張ってるのがまるわかりだよね? でもその好きな人って誰だろうねぇ? セラちゃんは間違いなくバルドくんだろうけど、レジーナとモモに関しては私も想像つかない。
「後で本人達に聞いてみましょう♪」「女子会ですね女子会♪」
きゃっきゃとまぁ~楽しそうに笑い合うこのおなご共に少し辟易しつつ、ずずっとお茶を啜る私である。
レジーナとモモねぇ……ふぅむ、彼女達『猫兎』の面々はつい最近の加入だ。それを踏まえて二人の想い人を予想するなら、この『無限円環』内ではや数ヶ月共に過ごした仲間内の誰かか? もしくは生前……って言い方はおかしいか、十年前に懇意にしていた誰か?
(はっ!? まさか、アイギスじゃあるまいな!? そんなの許さんぞ? アイギスは私の……その、私のだね……)
「あ、そうだわ。アイギス? アリサ様が凄いの用意してるみたいだから期待してなさいよ~?」
「え? そうなのですかアリサ様?」
おうっ!? 急に私の名前が出てちょい焦る。なんだってレイリーア? 私がアイギスに? ほうほう、凄いのを? ふむ、仮にだ。仮にレジーナとモモの想い人がアイギスだとしたら、私結構部が悪くないだろうか?
だってあの二人はアイギスが子供の頃からの付き合いであり、彼が冒険者を志す憧れの対象でもあったのだ! そんな二人から本命のチョコなんてもらったら!?
「こうしちゃいらんないわ! アイギス!」
「は、はい!?」
負けられない、負けられないぞこれはぁーっ! アリサさんの全身全霊全愛をかけて作る超・本命チョコを作らねばならぬわ!
「私、絶対負けないからね! 待ってなさいよ? あんたを絶対ぎゃふんって言わせてあげるから!」
「ぎゃ、ぎゃふん?」
うおぉぉーっ! って、チョコ作り用のキッチンに駆けて行く私には、その背後で……
「あはは♪ アリサ様ったら何か盛大に勘違いしてるみたいです!」
「面白そうだしいいんじゃないかしら? ちょっと焦るくらいがちょうどいいわよ♪」
「アイギスさんぎゃふんって言うんですか?」「……言うかもしれません」
サーサとレイリーア、カインとアイギスがそんな会話をしてたなんて知る由もなかったのです。
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【誰にあげるの?】~恋する乙女達~
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「たのもーっ!!」
ガラッ!!
勢いよくチョコ作り用キッチンの扉を開ければ、そこにはなんと、夕飯食べた後にも関わらず、件の三人がテンパリングの練習に勤しんでいるではないか!?
「うるせぇぞアリサ! 扉はノックして静かに開けろよな!?」
「そんなに血相変えて飛び込んで来るなんて、何か緊急事態かいアリサ様?」
「温度が大事温度が大事……なんですかアリサ様~?」
あ、はい。ごめんなさい……いけないいけない。セラちゃんに怒られてしまった! まあ、そのおかげで興奮も冷め少し冷静になれたよ。三人共に私に反応を返してくれるけど、セラちゃんとモモのその視線はずっとボウルに張り付いている。目を合わせてくれたのはレジーナだけだ、余程集中しているんだろう。
「ああ、ごめんごめん。ちょっとノリと勢いでやらかしたってだけ。あんた達はいつまで続けんのよ?」
「ふふ、それは勿論僕達自身が納得の行くまでさ」
「おぉ、もうちょっとでアリサみてぇに上手くできそうなんだよ!」
「……モモの気持ちをこめた、今できる最高のチョコを作るのです。負けたくないですから!」
むおぉ!? なんちゅう覚悟なんだべこの女子共は! 他のみんなはもう作り上げて、明後日に予定してるXデーをちょっとしたドキドキとわくわくを胸に待ち構えていると言うのに!
「あ、あのさ……誰に渡すのか聞いてもいい?」
「ダメに決まってんだろ!?」「駄目だよ?」「ダメです!」
うぬぬ! これは絶対に口を割りそうにないぞ!? まあ、セラちゃんについてはわかりきっているのでいいんだけど、レジーナとモモは一体誰にあげるつもりなのか? この意気込み様といい、真剣さといい……間違いなく意中のお相手を振り向かせようとしているのは明白!
「そっか……よし! 私も負けられないね、いっちょ気合い入れてガチなの作るかぁ~♪」
「「「!!?」」」
マジに負けられない! 確かに私には、アイギスとレジーナ達『猫兎』のような、長く深い付き合いはないけど、彼を想う気持ちは他の誰より強いんだから! そのありったけの想いをこめた超・本命チョコを今から作り上げる。
(アイギスの好みの味付けは把握してる。決して甘過ぎず、くどくもなく、舌触り滑らかで……)
う~む。と、熟考し、アイギスが喜んでくれるようなチョコレートを脳内レシピから検索する。
条件に合うのはやはり、生チョコだろうか? ストレートな気持ちを表すハート型で、私の想いが彼の全身に染み渡るように届いて下さいって願いもこめて……うん♪ 生チョコのハートケーキを作ろう!
「な、なあ……アリサ? い、一応訊くけど……お前がチョコあげる相手って……」
おや、どうしたんだねセラちゃん? そんな顔面蒼白にして? まるでこの世の終わりみたいな絶望感が漂っていて、こっちまで暗くなりそうだからやめてよ? よく見たらレジーナとモモも手を止めて私を見ては冷や汗流してるんだけど?
「内緒。セラちゃん達だってさっき私が訊いたら駄目って言ったじゃん? ほらほら、テンパリングの途中でよそ見してると失敗しちゃうよ?」
「はっ! そうだった! やべぇ、アタイも集中しねぇと!」
私の答えに慌てて温度計を確認しては、テンパリング作業に集中するセラちゃんだけど、何をそんなに焦っているのかね? 内緒にするまでもなく、私がチョコ贈りたい相手なんてわかってるでしょうに。
「まさか……ううん、そんなはず……」「や、やれる事をやるだけです!」
「うむむ? ますます気合い入ったわね二人共! なんの! 私にはお菓子作りにおいて一日の長があるわ! 勝機は我にあり!」
ガーンッ! って明らかにショックを受けたレジーナとモモだけど、直ぐ様立ち直り、その瞳に熱い情熱の炎を宿らせては「うおおぉーっ!」ってチョコ作りを再開した! 本当に気合い入ってるね?
いや、ホントに二人の想い人って誰なんだろう? ここまで本気具合見せられるとめっちゃ気になる。さっきはアイギスかなって思って、私も焦ったけど……なんか違うような気がしてきた。う~ん、よし! こっちからぶっちゃけて聞き出してみるか! 私がアイギスを想ってる事は多分みんなにバレてるんだろうし、ままよ!
「ふふふ♪ アイギス喜んでくれるかなぁ~?」
「「「えっ!?」」」
うわっ! く、口に出すとこれめっちゃ恥ずかしいんですけど!? 顔が火照るのがわかる! めっちゃテレテレなアリサさんになってますよ今~? だけどその甲斐あってか三人が明らかに反応を示したぞ? さぁ、うまいこと聞き出してくれよう!
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【二人のお目当ては】~まさかの……~
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「な、なんだよぉ~? やっぱアイギスなんじゃねぇか♪ まったく焦らせんなよなアリサ~?」
「おやおや~? セラちゃんは私が誰に本命チョコあげると思ったのかなぁ~?」
ん? ん? んん~♪ ホレホレ~顔真っ赤にしてないで答えたまへよセラちゃん♪
あわわって、慌てて口を手で塞いでは顔を赤くするセラちゃんに、ニコニコと微笑みながら問い掛けて行く。さあさあ~わかっちゃいるけど、ちゃんとセラちゃん自身からお相手を聞きたいよ?
「お、お前だってわかってんだろ!? い、意地悪すんなよぉ~!」
「うんうん。ふふ、ごめんねセラちゃん。バルドくんだよね?」
うーって口を手で塞いだままの照れ顔で、コクンと小さく頷くセラちゃんが可愛いのなんの! 思わずぎゅーって抱き締めたくなるのを必死で我慢して、「一緒に頑張ろうね♪」って言うと、「うん」って小さく応える。
「はぁ~♪ セラ、君は可愛いが過ぎるね? 僕にも少しわけてもらいたいよ……」
「とりあえず、アリサ様までライバルになるわけじゃなかったので、ももちー少しホッとしました」
そんな風にセラちゃんを励ましてあげていると、レジーナとモモが互いにため息をつきながら会話にまじってきた。どうもレジーナは諦念のため息。モモは安堵のため息みたい。
「あ、ホントに? よかったぁ~レジーナとモモの相手が、もしアイギスだったら? って思ったらさ、もういてもたってもいられなくなって、ここに飛び込んできたんだわよん、私?」
「あはは、それは僕達もだよねももちー?」
「そうですよ? アリサ様が「負けられない」とか言うから、ももちーてっきりですねぇ……」
おぉ、やったぞ目的は達した! レジーナとモモのお相手はどうやらアイギスではないらしいね♪ ホントによかったわ。そんな感じで私が安心すると、レジーナとモモも、自分達もそうだと笑い出す。
「そういやアタイ、自分の事ばっかで余裕なかったから……あんま気にしなかったけどよ? レジーナとモモは誰に渡すんだよ? アリサとアタイのチョコ渡す相手聞いたんだから教えろよ♪」
「ライバルってももちー言ってたし、同じ相手なんでしょ?」
情報を共有して心に余裕が生まれたんだろう、セラちゃんがテンパリングを終えたチョコを型に流し込みつつ、二人に問うのだが。レジーナとモモの二人はこのチョコ作りの間、ずっとお互いをライバル視していたことから、想う相手は同じ人だと思う。
「は、恥ずかしいな……僕はセラのように可愛くないし、似合わないだろう? 笑わずに聞いてくれるかい?」
「そんなヤツいたらアタイがぶっ飛ばしてやるよ!」
「にこにこってはするだろうけど、馬鹿にしたりするようなことしないわ」
そんな私達に頬を染め、少し自虐的に微笑むレジーナがおずおずといった感じで確認してくるけど、セラちゃんにも私にもそんな心配無用だよ♪
「レジーナは普段あんな言動をしてますけど、中身はこの通り乙女なんです。まったくもって油断も隙もありませんね?」
「あはは、僕は昔からこの身長のせいで色々と言われて来たからね……気付いたら今の処世術が身に付いたんだよ」
「モモもこの低身長で沢山馬鹿にされました。それで結構やさぐれていたんですけど……」
セラちゃんと私の答えに安心してくれたんだろう。モモとレジーナはちょっと苦い思い出話を聞かせてくれた。そういや『猫兎』達が『聖域』の一員として来たときにティリアがレジーナの態度をポーズだって見抜いていたっけ? 本来の彼女は花も恥じらう乙女だったってことか。
モモはモモで、その小さな背丈のせいで色々といじられたらしく、反骨精神の表れとしてモーニングスターなんて物騒な武器を振り回すに至ったらしい。
「あーわかるぜぇ~アタイも「小せぇクセに生意気だ!」とか言われた事あってよぉ~まぁ、その野郎は軽く半殺しにしてやったけどな!」
「セラちゃんは強いねぇ? 私はそういうの嫌で一人を選んでたっけ……それでそれで?」
うむ。二人と似たような経験は私にもあるよ。セラちゃんみたいにそんな相手をぶっ飛ばせるような強さもなかったなぁ、当時の私には。
「僕とモモは結構似た者同士だったようでね、そんな時に出会ったのが……」
「……ゼオンさんなんですよ♪」
うえぇぇーっ!!?
「ままま、マジかよっ!? ゼオンって結構なオッサンじゃねぇか!?」
「おおお……マジビビったわぁ……いや、よくよく考えれば十年の空白が空いてるんだから、当時のゼオンは二十代じゃないセラちゃん?」
こいつは驚いたよ! まさか二人のお目当てがあの中年真っ盛りのオッサン……ゼオンだったとは!
セラちゃんと私は思わず大声を挙げてしまったけど、考えてみれば『猫兎』達は十年もの間、その命を失って『ランバード公爵領』に留まっていたのだ。
「おぉ、そうか確かにそうだな? んでもよぉ~今のオッサンになったゼオンの奴見ても、気持ち変わんなかったってのか?」
「ふふ、変わらないどころかますます惚れてしまったんだよ♪」
「モモ達の事ちゃんと覚えててくれましたし、昔と変わらずに接してくれます……」
ほほぉぉ~? こりゃマジだね二人共! 十年も年月空いて尚想いが変わらないとか、うぅむ。ゼオンの若い頃なんて知らんけど、二十代が三十代ともなればだいぶ変わってるだろうに?
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【Xデー当日】~いちゃつくカップル達~
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「あれ? でも待てよお前ら? ゼオンの奴曲がりなりにも『セリアルティ王』の末裔で、国復興したら王様だろぉ? その相手が二人だろうが別に問題なくね? 嫁さん数人なんざ、王族なら普通じゃん? なんでライバル視してんだ?」
おぉう、セラちゃんんってば、そりゃ「二人共ゼオンとくっつけばよくね?」って言ってるのと同意じゃないの? 大胆ねぇ~♪
「セラちゃん甘いです! このももちーが作ってるチョコくらいに甘々ちゃん!」
「そうだよ! どちらが正室で側室となるかの戦いなのさ!」
……いや、あのさ? チミ達、もう結婚まで話が飛躍するのかね?
セラちゃんの疑問にプンプンと鼻息を荒くして、ももちーがゴムベラをビシィっとセラちゃんに突き出して……チョコが飛ぶから止めなさいね? レジーナも「そうだそうだ!」と騒ぎ出す。そんな二人の反応に「おぅ?」と後退るセラちゃんだけど……
「フラれる可能性はないのかね?」
「「なっ!!?」」
「うぐふっ!! それ他人事じゃねぇ……」
あ、ヤベ……私ったら余計な事言っちゃいましたかね? あからさまにショックを受けた二人と、流れ弾に当たったかのようにセラちゃんまでが、ズゥゥーンって落ち込んでしまった! こりゃいかん、なんとかフォローせねばなるまい!
「考えてなかったの? 多分今想いを伝えてもさ、「それどころじゃねぇ」って断られるんじゃないの?」
「ああああっ!!」「うわあぁぁーん!!」「ぐああーやめろぉぉーっ!!」
あいあい、そう嘆きなさんなってばよ? 三人共頭抱えて座り込んじゃったよ……だから~何も今告れって言ってる訳じゃないってば、ね?
「贈るチョコにはね、「ほんの気持ちです」ってのもあるからさ? この『バレンタイン』で意識してもらえるようにもってけばいいんじゃない?」
多分今のゼオンはレジーナとモモの事をそんなに意識してない、そんな余裕もないだろう。だから今二人が告白しても成就することはまずないんじゃないだろうか?
セラちゃんの想い人であるバルドくんは……恐らくオッケーするとは思う。けど、不確かな事は言えないからねぇ~それに責任感も強いみたいだし、「魔王問題を解決するまでは」とか言いそうじゃない? そんなんなったら「魔王を倒したら俺は……」みたいな死亡フラグに早変わりしちゃうじゃん?
「ううっ! あ、アリサ様の言う通りかもしれない……最近僕がアピールしても笑い飛ばされるし……」
「モモも……さりげなくくっつこうと側に寄っても、ちょっとだけお話して直ぐ他の人のところ行っちゃってたです!」
「うぅん……確かにバルドの奴も今めっちゃ張り切ってんもんな、「アイギスには負けられん!」とか言って嬉しそうだしよぉ~?」
うむうむ。思い当たる節はあるようだね? 急いては事を仕損じる。ここは焦らず、じっくりと好感度と新密度を高めるべきだと思うのだよ? それにはこの『バレンタイン』ってイベントはもってこいだ! 三人が頑張って作ってるチョコが大きな架け橋になるはずだよ♪
それから、「うおぉぉん」ってガクーリしてる三人を、なんとかかんとか励まして立ち直らせて、一緒に頑張るチョコ作り。中々納得のいく出来になるまで大変だったけれど、ギリギリ間に合ったよ♪
そしてXデー当日がやってきたのだった!
「これをレイリーアが作ったのかい!? スゴイじゃないか! ありがとう、感謝していただくよ」
「うんうん♪ 召し上がれ~アタシの愛情をこれでもかってくらいこめた『本命チョコ』よ! 女の子みんな集まって今日のために練習してたのよ~♪」
やはりというか当然というか、盛り上がるカップルの皆様でごぜぇますよ? 「うん! とても美味しいよ!」って喜ぶラグナースと、「きゃーっ! やった~♪」ってはしゃいで彼に抱き付くレイリーア達に、「はい、あ~ん♪」とかバカップルの定番を楽しんでるサーサとゼルワ。
タタタンターンって、一口食べては歓喜の舞いを踊るデュアードくん、そんな彼を「もう、しょうがないわね♪」ってにこにこ笑顔のシェリー。
普段ならガツガツ食べるブレイドくんも、ミストちゃんが用意したハートのチョコを一つ一つじっくりと食べてはにっこにこ♪ ミストちゃんにも一緒に食べようって言い出して、「二人で食うともっとうめぇ!」って、うふふ♪ 見てるこっちもニヤニヤしちゃう!
朱美と爽矢、水菜と大地達もそれぞれでイチャイチャを楽しんでいるようでなによりなにより♪
一方で、バルガスとネヴュラ達も負けていないイチャイチャっぷり。ちょっと離れたところでネヴュラがバルガスに口に咥えたチョコをそのままバルガスに「ん♪」って突き出すと言う、なんともハイレベル! アリサさんには刺激が強いので覗き見はこの辺で止めておく。
ネハグラとジャデークの家族は、妻と娘からもらったチョコを食べては微笑み合っていて、なんともほっこりする。うむ、もらえて嬉しい、喜んでもらえて嬉しいの幸せ空間。とても良いね♪
ガルディング様とセレスティーナ様もまた仲睦まじい。お互い身を寄せ合ってまぁ~♪ その容姿の若さも相まって夫婦というよりカップルにしか見えんわい。
さて、そんな風にみんなの様子をユニとアリアにアリスからもらったチョコを、きゃっきゃしながら見て食べて談笑してる私も、そろそろ行動を起こさねばなるまい。セラちゃんとレジーナにモモも動くようだし……よし! 頑張るぞ!
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【それぞれの勇気】~覗き見るアリサさん~
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「やいやいバルドぉーっ!!」
「どうしたんだセラ? そんなに叫ばなくてもちゃんと聞こえてるぞ?」
「あー! あ~……あれだ! アタイ達も、もう結構長ぇ付き合いだ!
でもな、向こうに戻って、魔王共と戦って……ま、当然アタイ等が勝つのは間違いねぇけどよ!
その後はどうなるかわからねぇ……」
先駆けて動いたのはセラちゃんだ。意中の相手であるバルドくんに勢いで啖呵を切って立ち向かっていくその背中に思わず敬礼したくなってしまうね!
そういやセラちゃんとバルドくんっていつからパーティー組んでるんだろう? ちょっと気になるね、後で訊いてみようかな?
『ユーニサリア』での魔王問題を解決した後、みんなはどうするのか? まあ、暫くはパーティー続行だろうけど、セラちゃんが言っているのは更にその先の将来のことだろう。
「正直言うとアタイもわかんねぇ! だけどよ。お前とはこれからもよろしくしてぇって思ってるぜ!?」
「セラ……ああ、俺もまだまだ『黒狼』を解散したくはないさ」
「へへ♪ そこでだ! これからもよろしくっつーことでコレをやる!」
おぉ……頑張ってる! セラちゃん頑張ってるぞ! 顔を赤く染めながらバルドくんの答えに、嬉しそう。そして差し出すチョコレートだ!
「アタイの本気の……その、気合いをこれでもかってくらい詰め込んだかんな! 『黒狼』のリーダーとして……いや、一人の男として受け取ってくれ!?」
バッ! って勢いよくバルドくんにチョコレートを差し出すセラちゃん。その瞳はぎゅって閉じられて、少しその手を震わせて、精一杯の勇気を振り絞ったのが痛いほど伝わってくる。バルドくんはそのチョコを受け取って……
「うぉっ!?」
ぎゅ……
「ありがとう、セラ……ありがたく受け取らせてもらうぞ?」
キャー☆ 抱き締めた! バルドくんがセラちゃんを抱き締めたぞ!! これはーっ! もう決まったも同然じゃないのぉぉーっ!!?
「……勝とうな? 俺達の未来を掴むために!」
「バルド……ああっ! 勝つぜ! 絶対にな!!」
ふひゅー……いやぁ~ええもん見たわぁ~♪ よかったねセラちゃん! 明確に「好きだ~付き合ってくれ~」とかじゃなかったけど、それは魔王達をやっつけた後のお楽しみだね! うんうん、これからも二人を応援しよう!
さて! お次はレジーナとモモの二人だ。あっちはどうなっているだろう?
「ゼオン……」「ゼオンさん!」
「おう、どうしたよレジーナにモモ? お前達もチョコレートくれんのか? いやぁ~しかし、うめぇなこのチョコレートって菓子はよぉ? これが今まで捨ててた『カティオ』から作れるなんて未だに信じられねぇぜ!」
レジーナは緊張しつつ、モモはやる気に満ちて、それぞれにゼオンに声をかけている。ゼオンはみんなからもらった義理チョコ、友チョコを食べては「美味い美味い」とご満悦の様子だね?
「あぁ、えっと……そのだね……」「そうなんですよ♪ ももちー達からも差し上げます!」
うぅむ……レジーナ大丈夫かね? モモは元気いっぱいにチョコあげるーって宣言してるのに対して、頬を染めて目を泳がせては焦ってるぞ? 普段の大袈裟な演技がかった言動はマジに演技だったってわけか。
「ほら、レジーナもしっかりしてください! ゼオンさん、モモ達と出会った頃って覚えてますか?」
「う、うん。ごめんモモ」
「おうよ。覚えてるぜ~懐かしいなオイ? 『猫兎』の中でもお前ら二人は目立ってたしな! あの頃のやさぐれてたお前らとは別人みてぇに、精神が成長したようだが……はは♪ 根っこは変わんねぇみてぇだなレジーナ?」
そうか、ゼオンは今みたいに男装の麗人しかりなレジーナと、明るく『粉☆砕!』なモモになる以前を知っているんだったね。嬉し懐かしと言った風にゼオンはニコニコな笑顔で二人に答えてる。
「あの時にさ……ゼオンが「もっと胸張って自信持て」って励ましてくれただろう?」
「ふふ♪ モモには「気に入らねぇ奴なんざぶっ飛ばせ」って言ってくれました!」
おう……ゼオンってば若かったとはいえ、当時十代の女の子達に贈るアドバイスとして、それはどうなのよ? まあ、でも……そのおかげでレジーナとモモは今みたいに元気ハツラツに活動するようになったって事ね?
「僕達がその言葉にどれだけ救われたことか……だいぶ遅くなってしまったけど、今日贈るチョコはね……」
「その時のお礼と~もう一つ! 大事なお願いがこめてあるんです……」
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【私もいちゃつく】~意識するゼオン~
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「ぎゃふん!」
「いや、早いってばよアイギス?」
さて、今度は私の番だ。レジーナとモモの二人の事は勿論気になるんだけど、なんか途中で二人の真剣さを見てたら、これ以上覗き見するのも悪い気がしてね……いや、セラちゃんのこと見といて何言ってんだ? とか思うだろうけども……
「失礼しました。ですがアリサ様から「凄いの」を頂けると聞いてから、楽しみだったのです!」
ニコニコ顔でわくわくしながら私を見るアイギスである。あの三人が勇気を出してチョコを渡してるんだし、私も続かねば! と、こうしてアイギスと向き合っているんだけど……いやいや! めっちゃ緊張するじゃないコレ!?
「ま、まーね! 今回作ったのは今までとは違って、私が、えっと……私の精一杯の気持ちをこめて作った……その、力作なんだけど……」
うぅ、段々声が小さくなってしまうのがわかる。あらかじめ「ぎゃふん」と言わせるくらいに凄いのをって、言っておいたけども。こうして実際に渡そうとすると、やり過ぎて「この女、重いかも!?」なんて思われないか心配でしょうがない……
「アリサ様の想いのこもった力作!? 是が非でも頂きたい! 一人占めしたいですね」
「ふぁっ!? 一人占めって、まぁ……あんたのために作ったから、全然いいけど……」
ありがとうございます! って、私がおずおずと差し出す生チョコハートケーキが入った箱を、まるで宝物を扱うように受けとるアイギス。その表情は喜びに満ちていて、とっても嬉しそう。
一人占めしたいとか、アイギスってば私と同じくらい重いのかな? 勿論私だって独占欲はあるし、以前に妹達にも言われたけど、私は重い女みたいだしちょうどいいのかも♪
なんかそう考えると緊張も薄れてくる。箱を開けて、力作ケーキを見て、満面の笑みをこぼすアイギス。そんな彼との時間をいとおしく思い、隣に寄り添って……
「はい、あ~ん♪」
「っ!? あ、アリサ様……あ、あ~ん……」
ついついやってしまった。あのバカップル定番の「あ~んして?」を! うひゃーっ! こっ恥ずかしい~! アイギスはそんな私に一瞬驚いたけど、恥ずかしがりながらも、ちゃんと食べてくれたよ。嬉し~♪
「……この『無限円環』から出れば、いよいよ正念場ですね?」
「うん。長い『魔神戦争』にもようやく終止符が打てるよ……」
総ては『ユーニサリア』の魔王問題。この大きすぎる問題を解決しないことには、何も始まらない。私もアイギスもそれは重々承知しているけれど、今だけはこの甘い時間に酔っていたい。
「ふふ、そうしたらアリサ様はのんびりされるのですか?」
「ん~♪ そうだね、暫くはそうするかな? 落ち着いたら候補者達みたいに、一から冒険者になって『ユーニサリア』を飛び回ってみたいね♪」
その時は先輩としてよろしくね? とか、ふふ、お任せ下さい。とか、他愛のない話を交わして二人、未来に思いを馳せた。
そんなアイギスとの甘い時間を過ごした後の夕食時、ゼオンがなんぞ相談があるとかで、私に話しかけてきたんだけど。
「あ~実はな嬢ちゃん、昼間のことなんだが……」
「うむうむ、どうしたんだねギルドマスターさんや?」
とりあえず内密に~ってことなので『引きこもりハウス』から庭に出て、防音の魔装具『ぼーくんmkに』を起動して話を聞くことにした。
「レジーナとモモから、チョコレートをもらったんだがな……そんときに出会った時の礼と、その……なんだ? 「私達を女性として見てほしい」みたいな内容のお願いをされたんだが……」
ほほう~なるほど。レジーナ達は私のアドバイス通り、ゼオンに意識してもらう作戦に出たようだね? ゼオンの少し戸惑ってる様子からして、それは正解だったんだろう。
「んじゃそれが彼女達のお願いなんじゃん? ゼオンはあの二人をどう見てた? 仲のいい、気心知れた仲間?」
「ああ、まさにその通りだぜ。ってか、それ以上に見たこともなかったんだがよ……俺三十路過ぎたオッサンだぞ? あんな若い二人とじゃ、その~合わねぇんじゃねぇか?」
「いや、そういうの置いておきなよ? レジーナ達は勇気出して気持ちぶつけてきたんじゃん? それを歳の差がどうだの、世間体だの言って、のらりくらりかわすのは不誠実じゃないのかね?」
なにより大事なのはハートだべさ? それを色んなフィルターかけて見えなくしちゃいかんと思うのだよ? 命が軽い『ユーニサリア』と言う異世界。その分愛だの恋だのは素直だと思ってたけど、やっぱ気にする人は気にしちゃうんだねぇ?
「……素直な気持ちか、そうだな! よっしゃわかったぜ、なんか目ぇ覚めたわ! 俺もマジに考えてみるぜ、ありがとな嬢ちゃん!」
「なんのなんの~♪ 健闘を祈ってるよ~? うっしっし♪」
「わはは! そういう嬢ちゃんもアイギスを逃がさねぇようにな~? アイツはモテるぜぇ~?」
あ、こんにゃろ!? 私のからかいをそっくり返してきおってからに!
ぎゃーぎゃーとお互いじゃれてから『引きこもりハウス』へと戻る私達なんだけど、戻ったら戻ったでアイギスとレジーナとモモからなんか恨めしそうな視線を向けられて、「違う違う! 誤解だから!」と必死に弁明したりもした、そんな『バレンタイン』でした♪
リリカ「はい、同僚の皆さんに義理チョコを差し上げます!<(`^´)>」
使用人達「え?(゜A゜;) リリカさんが作ったんですか?((゜□゜;))」
使用人達「絶対ヤバいの入ってますよね?(´゜ω゜`)」
リリカ「つべこべ言わずにお食べなさい( `Å´)」
使用人達「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ! なんの罰ゲームですかぁ~!?ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛」
レイ「あいよ~♪( ≧∀≦)ノ みんなに友チョコだよ~(*>∇<)ノ」
ルルリル「沢山作ったから一緒に食べようね♪(´▽`*)」
ドランド「おお!ヽ(*´∀`)ノ ありがとう!(^ー^)」
ザウル「や、やっと食べさせてもらえる!・゜・(つД`)・゜・」
ウェズ「サンキュー!(*^▽^*) 実は楽しみだったんだよ!σ(*´∀`*)」
アッシュ「おー!( ・∇・) どれも美味しそうだぞ~♪(≧▽≦)」
ノア「味わって食べるようね?Σ(*゜Д゜*) みんなの分なんだから( ̄0 ̄;)」
ルーナ「あ、でも( ̄O ̄) ニュイとププルは猫と犬だから駄目よ?(*`▽´*)」
ニュイ「にゃあはケットシーだから平気だにゃ!(=゜ω゜=)」
ププル「ボクちんだってクーシーだワン!ヽ(#゜Д゜)ノ 食べるワーン!(≧□≦)」
ルロイヤ「ほーら♪( ^▽^) 貴方達の分を作って差し上げましてよ!(*´艸`*) 泣いて感謝なさいな?(*^O^*)」
翼「へへぇ~ありがたやありがたや(。-人-。)」
ウノ「うほぉ~♪(゜▽゜*) うまそうじゃーん!(ノ≧∀≦)ノ」
ドゥエ「まったく┐(´∀`)┌ その高飛車な態度がなければ俺も素直に感謝したんだが(´∀`;) しかし、作ってくれたのは事実(_ _) ありがとう、感謝して頂くよ(⌒‐⌒)」
ネネ「はい(*・ω・)ノ ガウスさんとムラーヴェさんに友チョコをあげましょう♪(゜ー゜*)」
ミミ「あたしからもあげる~♪( ・∀・)っ旦」
ガウス「Σ(O_O;) うおぉぉ!o( ゜Д゜)o」
ムラーヴェ「な、なんたることだ!?Σ(Д゜;/)/ まさか俺達にもチョコを恵んで下さる女子がいようとは!。・゜・(ノ∀`)・゜・。」
ニャモ「大袈裟ねぇ~?(´∀`) はい、あたしからも(゜ω゜)ノ 一ヶ月後には『ホワイトデー』って言う、お返しする日があるそうよ?(((*≧艸≦) 楽しみにしてるわね?( ̄ー+ ̄)」
リール「私はフォレアルーネ様と、リン様に差し上げまーすヘ(≧▽≦ヘ)♪」
フォレアルーネ「わーい!ヾ(o≧∀≦o)ノ゛ やったー♪ (#^ー°)v うちからもりるりるにあげるねぇ~(*・∀・)つ」
リン「おぉ(*´▽`*) 感謝するぞリールよ!ヽ(´ω`)ノ」
フォーネ「私はレウィリリーネ様に!o(*⌒―⌒*)o あ、一応シドウ様にはほんのちょっとの義理チョコをどうぞ?( ゜∀゜)つ」
レウィリリーネ「ん(^-^) 嬉しいからあたしからもあげる(*´□`)ノ」
シドウ「ほっほっほ(´^ω^) ほんのちょっとのチョコレートも皆からもらえば結構な数よの?(´・∀・`) 儂ゃぁ嬉しいぞい?(´∀`)」
アルティレーネ「うふふ♪(*ov.v)o この一番上手に出来たチョコはRYO兄様に、他は皆さんに配りましょう(^∇^) あ、ジュン食べますか?(・о・)」
ジュン「おー♪(ノ゜∀゜)ノ 珠実達からもらった分だけじゃ物足りなかったとこだぞ~(*´∇`*) ありがたく頂くぞ~♪(´(ェ)`)」
珠実「まったく(*゜∀゜)=3 お主はほんに食いしん坊じゃのう?(*`艸´) 昔からちっとも変わらぬ( ゜ー゜)」
ゆかり「フッフッフ!(* ̄ー ̄) 喜べカイン、私の力作だ!(y゜ロ゜)y」
カイン「うわぁ~♪ヽ(*´∀`*)ノ 凄い豪華なチョコレートケーキですね!(°▽°) ありがとうございます!σ(≧ω≦*)」
シェラザード「わ、私がもらったのと凄い落差なのだけど(´・ω・`; ) まぁ、そういうことね?(*´艸`*) うふふ、ゆかりったら可愛いじゃない♪:*(〃∇〃人)*:」
フェリア「ほらパルモー、姉弟チョコだぞ?ヾ(・o・*) これを食べて姉の有り難みを噛み締めろ?(・-・ )」
パルモー「……(;¬_¬) あ、うん(-_-;) ありがとう姉ちゃん、感謝して食べるね( ´Д`)」
ティターニア「ふふ♪( *´艸`) アリサ様に状態保存の魔法もかけていただきましたし、オベロンと会えるまでしっかり保管しておきましょう(u_u*)」
アリサ「ティターニア……(´・ω・`; ) 直ぐにって訳にはいかないだろうけど、探すの協力するからね?(。・ω・)ノ゛ 元気出そ(´・д・`)」
ユニ「ユニも手伝うよ~!ヽ(*>∇<)ノ」
アリア「アリアも、です!ヽ( ・∀・)ノ」
ミュンルーカ「憂い顔のティターニア様も素敵ですけど~(*ゝω・*)」
アリス「やっぱりティターニアはアホみたいに笑ってる方がいいでっすよ~♪ヽ(*≧ω≦)ノ」
ティターニア「あら、あらあら?(。ノω\。) いやですわ~みなさんに気を遣わせてしまいましたわね!?ヘ(≧▽≦ヘ)♪」
オルファ「はい、バロード♪(°▽°) 同僚チョコをどうぞ( ´∀`)」
カレン「私からは、部下チョコ?(´・ω・`)」
バロード「ああ、ありがとう!(^ー^) おいしそうだな♪(*´∇`)」
ルヴィアス「……え?(゜ω゜;) あの君達……皇帝陛下にはチョコないのかな?(TдT)」
オルファ&カレン「ないよ?(・_・) 下手に皇帝に貢ぎ物して周りに余計な誤解されても困るもん(  ̄- ̄)」
ルヴィアス「……(*T^T)」
レウィリリーネ「ん?(・о・) 何泣いてんのルヴィアス?(ーωー) チョコ食べる?ヽ(・ω・`*)」
ルヴィアス「れ、レウィリリーネ……Σ(´∀`;) あ、ありがとう~!(;´Д⊂)」
ティリア「うえっへっへ~♪。:+((*´艸`))+:。 TOSHIにめっちゃ喜んでもらえたわぁ~♪(///∇///) ありがとうアリサ姉さん!Σd(・∀・´)」
アリサ「……そらよかったわねぇ~?(¬_¬) 散々フォローした甲斐があったわぁ~?(`ε´ )」
ユニ「ティリア様ってばいっぱい失敗してたもんねぇ(ーー;)」




