表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS魔女さんはだらけたい  作者: 相原涼示
143/211

閑話 風雲! 女神城!~拾参~

アリサ「あいあい(*・∀・*)ノ 十三日目だよ♪(*´∇`)」

ユニ「お団子との決着もついて、残す関門もあと二つだね!(*`▽´*)」

アリア「んぅ(_ _) ようやくここまで来たかって感じ、です(*゜∀゜)=3」

ヴィクトリア「こうしてみると大分大きな催しよねこれ?(゜ω゜;)」

アルナ「確かに(^_^;) お遊びにここまでやれるのは凄いですね♪(*´艸`*)」

ティリア「前回は参加者が『白銀』の五人しかいなかったから、そんなでもなかったけどね?( ̄▽ ̄;)」

アリサ「前回は前回でかなり盛り上がったけどね(^o^;) 今回は人数増えた分より凄いよ♪(o・ω・o)」

ユニ「うんうん♪(*´∇`) じゃあそんな中勝ち上がって来たのは誰だろう~?(*`艸´)」

アリア「ん~♪(^∀^) お楽しみ下さい、です!ヽ(*´∀`)ノ」

────────────────────────────

【諦め悪い団子】~通りすがりの~《アリサview》

────────────────────────────


「団子爆散ーっ! ガルディングとレイリーアが脱落したもの、挑戦者達は見事この『シューティンレイリーア』を七名が突破だぁぁーっ!!」


ワアァァァーッ!! すげぇ戦いだったぞぉぉーっ!! 頑張れぇ~もう少しだぁぁーっ!


 ぱちぱちぱち~♪ いやぁ~面白かったね! まさか私がちょっと前に退屈してたグリフォン達を誘った『空戦ごっこ』がこんなかたちになってゲームになるとは思いもしなかったよ。


「凄かったねぇ~アリサおねぇちゃん♪」

「んぅ~♪ 見てて楽しかった、です!」


 来賓席で私と一緒にモニター越しに観戦してたユニとアリアも、激戦となった『シューティンレイリーア』を攻略した挑戦者達に惜しみ無い拍手をおくっている。

 ユナイトはサイズ的に無理だったようだけど、『ガルーダナンバーズ』の代表達もまた出番がもらえて嬉しそうだし、妹達の団子もインパクトあったし。いいゲームだったね! もし次があるならユナイトに魔法かけて、人が乗れる大きさにしてあげよう。そして、できれば私も参加してみたい♪


「うぐぐっ! おのれ挑戦者達めぇ~!」

「このままで済むと思わないで下さいね! 私達はまだ負けていませんよ!」

「そのとーり。さー来るがよい~♪」


ゴゴゴゴゴォォーッ!! ザッパァァァァーッ!!


「うおぉぉーっ!? なんだぁーっ! 爆散した筈の団子が泉の底からせりあがって来たぞぉぉーっ!?」


ええぇぇーっ!? 嘘だろぉーっ!?


「ちょっと! このぽんこつ三姉妹! いい加減にするのですー!!」

「そーでっしゃろい! 往生際悪いでっすよぉーっ!?」


 さあ、クリアしたし次の関門に行くぞ~♪ って、挑戦者達が揃ってわいわいしてると、妹達が悔しそうにうぬぬってした後、三人揃って手を空に掲げた! すると地震が起きたかのように大地が震えだし、大きな水柱を上げて、泉からまたあの団子が浮上してきたではないか!? これには観衆達も驚き、ポコとアリスも猛抗議!


「いやぁ~もういいんじゃないのぉ~? どんだけ引っ張るつもりなのよ、あの子達。ホントに往生際が悪いわね……」

「あれじゃみんなが可哀想だよね? またやっつけなきゃいけないの?」

「そうですね、確かに再生能力の高い魔王を相手として想定する訓練とかなら、まだわかりますが……」

「お遊びでこれはやり過ぎよね? そこのとこどうなのティリア?」

「~ごめん、あの子達はしゃぎ過ぎみたい。謝るわ」


 やれやれだ、ユニもアルナもこれにはため息をついているし、ヴィクトリアも苦笑いしてティリアに聞くと、こめかみ押さえて謝ってくる。


「ふふーん♪ じゃあここは『通りすがりの魔女さん』の出番ね! アリア?」

「んぅ♪ お任せ。です!」

「わぁ! お母さんの勇姿が見られるんですね!」

「ふふ♪ 頑張ってアリサおねぇちゃん! アリアちゃん!」


 まったくしょうのない妹達だ。『化粧台(ドレッサー)』で魔女服に着替えた私はアリアを『状態変更・杖(モードチェンジ)』させ、空に舞う。


「行ってらっしゃいアリサさん! 健闘を祈っているわ!」

「お願いね姉さん? あの子達に「引き際」ってのを教えてあげて?」


 任せなさい♪ ちょいとお灸を据えて来るからね!


「くっ! 諦めるものか!! 皆、奮い立て!! 私達はまだやれる!! 甦ったというならば、再び叩き落としてやればいいだけだ!!」

《うっへぇ~マジかよアイギっち!? すげぇ根性だなお前!?》

「なんだ? 臆したか鳳凰? それならお前は下がっててもいいんだぞ?」

「最後まで絶対に諦めない! 僕はそれを、アイギスさんに、『セリアベール』の冒険者達に教わりました!」


 うふん♥️ さすが私の大好きなアイギス♪ どんな逆境に立たされても決して諦めない、その不屈の精神で、げんなりしちゃった挑戦者達の心を奮い立たせているね! 彼を背に乗せた翼はびっくりしてるけど、ゆかいん組にはしっかり届いたようだ。


《ふっ! カインの言う通りだ! ミスト殿、今一度『氾濫(スタンピート)』での勇気を示せるか!?》

「勿論ですゼーロさん! 私はブレイドの分も頑張るって決めたんです! やりまーす!」

「おぉ~ミストちゃんって気弱そうに見えてガッツありますね♪ こりゃももちーも負けてらんないです!」

(第二回戦ってことですかぁ~? 仕方ないですねぇ! このエスペルもう一踏ん張りしちゃいますよ!)

「ふっ、アイギス。お前にだけいい格好はさせんぞ? 俺も付き合わせてもらおう!」

《ああ。やってやろうじゃねぇか! 俺もまぜろよバルド!?》


 おうおうおう! みんな滾っておるなぁ~♪ いやぁ、なんか水差しちゃうようで悪いねぇ?


「あ、わーい♪ だーいじょーぶなのです!」

「おぉ~! みなさん安心していいでっしゃろーい♪」

《うふふ♪ 往生際の悪い女神様に~》《魔女の裁きが下される》

「《えっ!?》」


 ポコとルロイヤ、アリスとドゥエが私に気付いたようだね。待ってて、直ぐそっちいくからね! 私は帽子が飛ばされないように片手で押さえ、アリアを加速させる。


「おぉ? おぉぉぉーっ!? 挑戦者達の後方から何かが飛んでくるぞぉぉーっ!? あれはぁぁーっ!」


キィィィーンッ!! バァッ!!


「到着ぅ~ってね! さぁて、お困りのようね勇士のみなさん? 私は『通りすがりの魔女さん』よ♪ お疲れのみんなの代わりにここは預からせてもらうわね?」


────────────────────────────

【一体何リサなんだ!?】~秘密です~《アリサview》

────────────────────────────


あ、あれはぁぁーっ!? マジか!?


「おぉぉぉーっ!? なんと言うことだぁぁーっ! まさかの復活を果たした団子! 消耗した挑戦者達を奮い立たせたアイギス! そして今!! 頼もしすぎる助っ人が現れたぁぁーっ!! 囚われの姫! アリ「通りすがりの魔女さんね?」とぉ~思われた通りすがりの魔女さんだぁぁーっ!!」


 ふぅ、危ない危ない! まったく司会のエルフめこういう時はわかってても名前出しちゃ駄目でしょーに!


ワァァーッ!! こりゃ勝ったも同然だぁぁーっ! あの通りすがりの魔女さんは一体何リサ様なんだぁーっ!?


「え、えっとぉ~?」「あはは♪ これは最強の助っ人さんですね!」

「あ、あのアリ「通りすがりの魔女さんだ、アイギス」……通りすがりの魔女さん様、これは……」

《えーっ! ちょっとなんで助っ人してんのアリっ通りすがりの魔女さん姉ーっ!?》


 おいおい、今「姉」って言いおったぞフォレアルーネめ! ちゃんと最後まで隠さなきゃ駄目でしょーに。あいあい。ミストちゃん頑張ったねぇ~? 任せておきなさいモモちゃんや。うむ、よくぞアイギスを止めてくれたバルドくん!


「おめでとうおめでとう~♪ みんなは見事このゲームクリアだよ! 後はエキシビジョン♪ ちょっとした余興って事ね! ちょっと往生際の悪いあの子達にお仕置きをしてあげなきゃいけないのよん♪」


 戸惑いつつ、私の側によってくる挑戦者達。みんなはさっきがっつり頑張ってあの団子をやっつけたからね。生き残ったみんなは全員ゲームクリアだ。だが往生際の悪い妹達はまだ続けようとしてるんだよね? あんまりダラダラ続けても観てる側もうんざりしちゃうので、私が出てちょいとしたエキシビジョンマッチにし、場を繋ぐのだ。まぁ、別枠って事になるけどさ。


「かかか♪ 皆の衆こっちじゃぞ? この場は『通りすがりの魔女さん』にお任せしておけば安心故な!」

「「「珠実様!」」」「わーいたまちゃんなのです~♪」

「ふふふ、見ていたぞ。其方達の見事な戦いをな?」

「ほっほっほ♪ なんとも愉快な戦いじゃったのぅ? 儂等も楽しませてもろうたわい」

「おー! 凄かったぞーおまえら~♪」


 あ、珠実達『懐刀』だ。どうやらクリアした挑戦者達を次のゲームへと案内するために姿を表したみたいだね♪


《うふふふっ! たったお一人で私達に挑もうと仰いますか? 『通りすがりの魔女さん』とはとんだ自惚れ屋さんのようですね!?》

《そーだそーだ! ギッタンギッタンにして、泣きべそかかせてやるーっ!》

《ふはは♪ この『超スーパーゴッデム』は不滅なり~! 覚悟せー『通りすがりの魔女さん』とやらよ~♪》


 ええぃやかましい団子ねぇ? ここぞとばかりに調子に乗りおってからに! ハメ外し過ぎでしょこの妹達!?


《最後に復活してくるのは予想外だったが、我等にとってもこのゲームは良い学びとなった》

《おう! 楽しかったぜアイギっち! また機会あったら遊ぼうぜ!?》

《最後までポコ様をお守りできてよかったですわ!》《バルドも頑張れよ!》

「ゼーロ殿、翼殿! こちらこそ楽しかった!」「ルロちゃんありがとでした!」

「俺も楽しかった。また共に戦おうウノ!」


ズダダダダダダッ!! バシュバシュバシューッ!! ドギューンッドギューンッ!!


「こーんなにおもろいのでしたら、今後も『空戦ごっこ』にまぜてもらうことにしまっすかねぇ~♪」

「あはは♪ きっとレジーナ達もやりたがります!」

「頑張ったなカイン! カッコよかったぞ!」

「ゆかりさんを守れてよかった! 次のゲームも頑張ってくださいね!」

《ふっ、その時はまた乗せてやりますよアリスっぺ様!》

(ぷぅ~ミストちゃんは怖くなかったですか~?)

「えへへ! 怖かったというより、すごくドキドキしました!」


ドガァーンッ!! ドガドガドガーンッ!! ボンボンボーンッ!!


《あびゃぁぁーっ!?》《そ、そんなぁーっ!?》《やーらーれーたー!》


ボォンッボボォーンッ!! ゴゴゴッゴガァァーン!! ドガァァァァーンッ!!


 妹達の断末魔の叫びと一緒に、私にぼっこぼこにやられた団子が多量の爆発エフェクトを黒煙と一緒に撒き散らして地に落ちていきドッガァーン! 哀れに四散した。


「すっ! すごぉぉーい!! 圧倒的だぁぁーっ!! 挑戦者達があれだけ苦戦を強いられた団子を相手に速攻で勝負を決めたぁーっ! 『通りすがりの魔女さん』恐るべしぃーっ!!」


ワアァァァーッ!!


 やーやーありがとうありがとうみんな♪ わーわーと観衆も盛り上がってくれてるようでよかった。あのままダラダラ続けてもみんな似たような展開じゃ飽きちゃうもんね。とりあえずみんなに手振ってにっこりしておこう♪


うおおぉぉーっ!! たった一人であの団子を落としちまいやがったぁーっ!! 『通りすがりの魔女さん』すごすぎんだろぉぉーっ!?


「え!? もう終わったのか? アリ……『通りすがりの魔女さん』が来て間もないというのに!?」

「ふはは♪ まぁ、『通りすがりの魔女さん』じゃからなぁ。相手が悪いと言うものじゃ♪」


 お? むふふ♪ アイギス達挑戦者のみんなが私のこと見上げてる。アイギスがもう団子をやっつけた事にびっくらこいて、珠実達『懐刀』がうんうん頷いてるね。ふふ、今は『通りすがりの魔女さん』だし、ちょーっと声かけておこうかな?


「さぁ! これで障害はなくなったわ挑戦者達! 頑張って次の関門に進んでね? そして囚われのお姫様達を救いだしてあげて! お姫様達はみんなの勝利を信じて待ってるからね♪」


 おーっ! ありがとう『通りすがりの魔女さん』!! 頑張りまーす!

 うんうん♪ 私もちょこっとだけゲームに参加できて面白かったし、後はみんなが来るまで、また応援しながら観戦するとしようかな。


「それじゃあまた会いましょう~オサラバ!」


シュンッ!!


ありがとぉぉーっ! 『通りすがりの魔女さん』ーっ!


「さぁーっ! これで本当に第四関門『シューティンレイリーア』終了だぁぁーっ!!」


 ふぅ、『短距離転移(テレポート)』で来賓席に帰って来て、服を元に戻してっと。

 さて、次のゲームはどんなだろうね? いよいよ大詰めだ!


────────────────────────────

【次なる関門】~『×』?~《アリサview》

────────────────────────────


「おねぇちゃんお帰りなさ~い♪ 見てたよ~凄かったぁ!」

「お母さんお帰りなさい! とっても凄かったです!」

「ふふ、見てて壮観だったわ。まさか全弾はじき返して無力化させたところに追い討での畳み掛けで、ホントにあっという間に決着なんだもの!」


 ただいま~♪ と、来賓席に戻って来た私にユニとアルナがやや興奮気味に「お帰りなさい」をしてくれたので、二人をなでなでしてにっこりしておくと、ヴィクトリアもなんぞ目を輝かせて小走りに寄ってくる。


「あはは、ありがとねみんな。あのゲームの原型になった『空戦ごっこ』は私が考案したから、その分有利だっただけだよ?」

「にしても一人でやっつけるんだから凄いわよ? 手間を掛けさせてごめんねアリサ姉さん。ありがと♪」


 おや、ティリアも寄って来てお礼を言い出した。いやいや、いいって事よ~♪


「ふふ♪ さて、いよいよ大詰めね! 私達は宮殿に移動するからさ、姉さん達は次の関門のとこに行ってくれる? みんなも折角だから楽しんでちょうだい♪」

「え!? ティリア、私達も次の関門に参加するのですか?」

「あ! 次の関門ってもしかしてあれなのかな!?」


 うむ。妹達の城も攻略されて、その妹達も今やっつけたからね。後に残るゲームは二つということだ。ティリアはお伴にバルガスとティターニア、水菜を連れて自分の宮殿に戻り挑戦者達を迎え撃つ準備を進めるそうだ。それが最終ステージってことだね?

 そしてその手前。さっき『懐刀』達が挑戦者を案内した先に次のゲームがある。そして、今までずっと観戦するだけだった私達もそこに移動する事になるらしい。「楽しんで」と言うティリアの言葉にアルナが驚き、ユニはもしかしてって何かに気付いたようにはっとした。


「いいなぁ~正直言うと私もそっちの仕掛人になりたかったです……」

「まぁ、仕方ありますまい水菜殿。前回も好評でしたあの関門です、きっとアルナ様もアリア様もお気に召すと思います」


 おぉ~♪ と言うことはやっぱり次の関門はあれなんだね? 水菜、バルガス? 確かにあれならアルナ達も楽しめることだろう。


「うふふ♪ アリサ様。今回も沢山可愛い子達が集まってくれましたから、ご堪能下さいませね♪ 勿論、アルナ様もヴィクトリア様もユニ様、アリア様も♪」


 おぉ~♪ それは凄い楽しみだよティターニア! むふふ! いっぱい撫で回してほっこりさせてもらうとしようかな! まぁ、その撫でられる子は挑戦者の誰かかもしれないんだけどさ。それも次の関門、『にゃんとわんだぷぅ』の醍醐味ってやつだからね!


「ええ? 私達が撫でるのが挑戦者達?」

「ど、どういうゲームなのかしら? 気になるわ! ねぇねぇ早く行きましょうアリサさん、アルナ!?」

「あはは♪ ヴィクトリア様も楽しみでしょうがないみたい!」

「んぅ~♪ アリアも、楽しみ、です! 可愛い動物達に触れる!」


 あはは♪ アルナも「どういうこと?」って戸惑ってはいるけど、興味ありげだね。ヴィクトリアは参加出来るのが嬉しいのか、早く早くと、私達を急かしてくるよ♪ ユニとアリアも嬉しそうだ。よし、それじゃあ言われた通り、私達も次のゲームに行ってみようか。


「あ、アリサ様! ようこそいらっしゃいました!」

「ようこそ! くつろぎのカフェ『にゃんとわんだぷぅ×』へ! お待ちしていました」


 おー、ネハグラにジャデークじゃん♪ あんた達も姿見えなかったけどこの関門にいたのね?


「はい。こちらで妻と娘と一緒に動物の世話をしながら、モニターで観戦しておりました」

「ガウスさんとムラーヴェさんも途中で合流して下さいまして、今はこのカフェのスタッフをしてくれています」


 ティリアとティターニアに聞いた場所に移動した私達。目の前にはミーナの顔をを模した、とってもファンシーで可愛らしい、猫の顔の家だ。しっかりと看板も掲げられており、それには『共通語(コイネー)』で『CAFEにゃんとわんだぷぅ×』と書かれている。まぁ、予想通りの関門だったのはいいんだけど、名前の最後についてる『×』はなんぞ? ちょいと気になったので出迎えてくれたネハグラとジャデークに聞いてみる。


「ああ、なんでもウサギの口を表しているのだそうですよ?」

「あまりじっくり兎の顔を意識して見たことはありませんが、言われるとそう見えなくもないですね?」


 おぉ、なるほど……これはティリアの入れ知恵ねきっと? お口が×のウサギといえばかの有名なあのウサギが思い付くから、私の前世の世界に遍在してるティリアも知ってるんだろう。


「わぁ♪ 前回はにゃんことわんわんにモコプーちゃん達だけだったけど、今回はうさちゃんもいるんだぁ~♪」

「楽しみ、です! アリアはウサギも好き♪」

「カフェと言うことは、飲食が出来る施設なのですね……そこに動物達が? 衛生面とかが不安ですが、大丈夫なのでしょうか?」

「もう! アルナは細かい事気にしないの! 早く入りましょう? 早く早く♪」


 そういやユニが気付いたけど、前回にウサギはいなかったね。私もリアルにウサギを飼ったことないから楽しみだ。アリアはアリアで私に似たのか、動物好きだし嬉しそう。アルナは飲食店に動物がいることに不安そうだけど、その辺は大丈夫でしょ? 前世にだって猫カフェとかあったし、魔法で清潔は保てるし、ヴィクトリアの言うように細かい事あんまり気にしない方がいいよ♪ って、あんたも相当な動物好きなのかねヴィクトリアちゃんや?


「ええ! 大好きよ♪ 可愛い動物を愛でることが出来るなら、たとえひっかかれようと、噛み付かれようと、ベロベロ舐め回されてヨダレまみれになろうと厭わないわ!」


 お、おぅ……凄い覚悟だ。ふんすっ! って目をキラキラさせてドヤ顔するヴィクトリアにちょいと引くんだけど? 私も動物好きだけどさ、ヨダレまみれになるのはちょっとなぁ~


────────────────────────────

【妾達が】~案内するのじゃ♪~《珠実view》

────────────────────────────


「いやはや、しかし見事じゃったなぁお主達♪ 妾達も、もにたぁとやらで楽しく観戦しておったぞ?」

「なんだ、お前達どこにいたんだ? 全然姿を見なかったぞ?」

「余達はこれから其方達が挑む関門の仕掛人でな。今までそちらで待機していたのだ」

「オイラはティリアのとこ行ってメシ食ったりしてたぞ~♪」

「おー! そうだったのです? 次のゲームはどんなの、なのですー?」


 うむうむ。今回の催しもまた実に面白いものじゃ♪ まだ終ったわけではないが、妾は早くも満足しておるぞ? なによりあの女神姉妹が吹っ飛んだのは実に痛快じゃったしな! ふっはっはっは!!

 挑戦者達の健闘も見事じゃったしなぁ~うむうむ。そんなことを話しておるとゆかりが、妾達が今まで何処におったのかを聞いてきおったが、それにはリンとジュンが答えておるな。

 妾達も参加したいという気持ちはあったがの、まぁ、見てる分にも十分楽しめるもんじゃ♪


「ほっほっ♪ ポコちゃんも気に入ると思うぞい? 次のゲームは愛らしい動物達と戯れるというものじゃからな♪」

「はぁ、また私は「にゃいぎす」になってしまうのか……」

「ということは、前回の映像記録で見た『にゃんとわんだぷぅ』が次の関門なのかアイギス?」


 そうじゃそうじゃ♪ 次の関門は今シドウがポコに教えたことからさっせるように、アイの字が言うたあの動物達の戯れじゃバルドよ♪


「へへっ! 今回はウサギも用意したんだよももちー♪」

「みんな可愛くて素敵な子達ですから、是非楽しんでくださいね♪」

「ん。決して怪しいお店じゃないから安心してほしい」


 ぶふっ! いや、ちとお主達は黙っておいてくれんかの、女神達? 今のお主達の顔を見ると笑いを堪えるのが大変なんじゃ!


「ぷっふぅー♪ おいたわしや女神様達~♪ ぶはは! 似合ってまっすよぉ~その似顔絵!」

「ふふっ! 笑っちゃ、いけませんよ……うぷぷっ! アリスさん? お、怒られちゃいますよぉ♪」


 くっくっく……♪ そうなのじゃ、『通りすがりの魔女さん』にボコボコにされた女神姉妹達も妾達に合流してのぅ、こやつ等は来賓席に戻るそうじゃ。まぁ、道中途中まで一緒に移動しておるのよ。しかし、何故か三人共顔にシャフィーとネーミャの描いた似顔絵を貼り付けておるもんじゃから、可笑しゅうてしょうがないのじゃ! アリスもミストも笑いを堪えるのに必死じゃて♪


「面白いのですー♪ きっとその子達も喜ぶのですよ♪」

「うっふっふぅ♪ あっはっは! やっぱり大切にされてるんですねその似顔絵♪」


 ふぅふぅ、ポコもモモも可笑しいのじゃろう。三人の女神の似顔絵が貼り付いた顔を見て笑うとるわ。


「まったく、浮かれおってからに。困った娘共じゃな~?」

「何を言うのですシドウ! あの子達が私達のために心をこめて描いてくれたのですよ!?」

「ん♪ 自慢したくてしょーがない」

「だからあの『超スーパーゴッデム』にも付けたのだよ! お披露目したくてさ!」


 わーかったわかった! わかったからその似顔絵をつけたまま迫ってくるでない! 余程嬉しかったのじゃなぁ? シャフィーとネーミャに慕われたことが。


「そう言えば、フォーネから聞きましたが彼女達の故郷の『ファムナ村』には、レウィリリーネ様の肖像画があるそうですね?」

「ん。そうらしい、絶対見に行く。フォレアも一緒、『黒狼』もリンとシドウも一緒」


 ふむ。妾は『エルハダージャ』を治めているという『ココノエ』が気になる故、アルティレーネにアリサ様と共に行くが、こやつ等は『リーネ・リュール』、『ルーネ・フォレスト』へと赴く手筈じゃったな。


「うむ。リュールは随分とこの次女めを気に入っておったのぅ、見ておる分には姉妹のようじゃった」

「ん。リュールめ……あたしと対して背丈も変わらないくせに姉ぶりおってからにー」


 妾はその二国の王に会ったことはないが、ふふん♪ どうやら大分親しい間柄であったようじゃな? それも今の皆のような関係だったのやもしれぬ。


「ふふっ思い出話もよかろうが、今はゲームの途中だ。そちらを楽しむがよかろう?」

「だぞー? ほーら見えてきたぞ~♪」


 リンとジュンの声に一同が目を向けた先。ちょっとばかりの林を抜けると、猫の顔を模したそれは面妖な建物が現れる。これこそ次なる関門『にゃんとわんだぷぅ×』なのじゃ♪


────────────────────────────

【勝ち抜いた挑戦者達】~その数七名!~《アリサview》

────────────────────────────


「さぁぁーっ!! この『風雲! 女神城!』もいよいよ大詰めだぁーっ!!」


うおぉぉーっ!!


 盛り上がってるなぁ~♪ まぁ、この『にゃんとわんだぷぅ×』とティリア城を残すばかりだから、クライマックスは目前だから無理もないか。


「残す関門は二つ! まずは前回でも登場したこのゲーム! 『にゃんとわんだぷぅ×』だぁーっ!!」

「あぁ~! ここで来るんですかぁ~? 私も参加したかったぁーっ!」

「ははは、前回はサーサがアリサ様に骨抜きにされてたもんなぁ♪」


 あはは♪ 応援席のサーサが悔しがってるよ。そう、今ゼルワが言ったように、前回は猫に変身したサーサを知らず撫で回して、私が脱落させちゃったのよね♪


「それでは改めてこの関門に挑む挑戦者達と、細かいルールを説明するぞぉ~!」


ワアァァァーッ!! 頑張れみんなぁーっ!!


「まずはコイツだ! 仲間の思いを一身に託された『白銀』がリーダー! アイギス!!」

「仲間達の無念。必ず晴らして見せる! 姫君達は私が救いだそう!」


おおぉぉぉーっ!! カッコつけてんじゃねぇぞこの色男がぁぁーっ!!


 あはは、こりゃ声援というよりは野次とブーイングだねぇ~? まぁ、全然悪気を感じないから私もアイギスも気にならないんだけどね?


「頑張るんじゃぞ~アイギス!」「ここまで来たら優勝よーっ!」

「俺達の分も頼むぜーっ!?」「頑張ってくださーい!」

「仲間のドガ、レイリーア、ゼルワにドガも熱い声援を贈っているぞぉ~これは負けられない! 続いて『黒狼』からはこの二人だ! リーダーのバルド! 小さな頑張り屋ミストーっ!」


ワァァァーッ!! 頑張れバルドぉぉーっ! アイギスに負けんなぁーっ!

キャアァァーッ!! ミストちゃぁーん! 頑張ってぇ~♪


「ありがとう皆! 俺達も仲間の分まで全力で挑もう!」

「はうぅ~こ、こんなに注目されるなんて……き、緊張しちゃうよぉ~!」


 続けてバルドくんとミストちゃんだ。初参加ながらよくぞここまで勝ち上がって来たもんだよね、バルドくんは堂々としたものだけど、ふふ♪ ミストちゃんてばおろおろして可愛いなぁ!


「そうだそうだ! アイギスに負けんなよぉ~バルド!」「ミストも頑張って!」

「ふっ、頑張れ……」「俺達の分も頑張ってくれーっ!」

「二人共ーっ! 『白銀』に負けないでーっ!」


 おやおや? 応援席の『白銀』も『黒狼』も対抗意識を出して来たぞ? セラちゃんはバルドくんに、シェリーは愛弟子のミストちゃんを応援して、デュアードくんとブレイドくんもミュンルーカも声援を贈ってる。ふふっお互いにライバルみたいだから、応援にも熱が入るみたい♪


「続けて『猫兎(キャットラビット)』から我等の『粉☆砕!』エンジェルぅーっ! モモだぁーっ!」

「さぁ~♪ 次に『粉☆砕!』されたいのは誰ですぅ~?」


うおぉぉーっ! ももちー!! 俺を粉砕してくれぇぇーっ!


 おーおーこの観衆の馬鹿共め! そんなにももちーが好きなのか? そんなに粉砕されたいとかどーいうことだってばよ? 意味わかんないけど、ももちーが人気あるのはわかったね!


「僕達の代表だ! 頑張れももちー!」「古参の私達が新参者に負けられませんよーっ!?」

「ももちー♪ 『兎人(ワーラビット)』代表としてもがんばっ! 応援ダンス踊るよぉ~♪」

「アイギスくんの手前カッコ悪いとこ見せられないわよぉ~♪」


 ももちーは『猫兎(キャットラビット)』達の唯一の生き残りだ。代表として頑張ってほしいとレジーナが応援すれば、ネネが冒険者の先輩としても負けられないって檄を飛ばし、ミミは『兎人(ワーラビット)』の代表としても頑張ってもらいたいようでダンスを踊る。ニャモは幼い頃のアイギスに自分達の冒険譚を聞かせてきてたこともあって、少しでもカッコいいとこ見せてあげたいんだろうね。


「そしてお次は飛び入り参加ながらもここまで勝ち進んだ『幼女神』ポコ様ぁぁーっ!!」

「えへへ! ここまで来たら最後まで突き進むのみなのです!」


イェアァァァーッ!! ポコ様ぁぁーっ! 頑張ってくださぁぁーいっ!!


 きたきた! 私の可愛い娘~♪ 元気いっぱいのその笑顔が観衆達にも大人気なようで、お母さんとっても嬉しい! 最初はお客さん扱いだったけど、ここまで来たらこの関門もクリアして最後まで行ってほしいね!


「お次はこのお方だ! 『無限円環(メビウス)組』から『懐刀』の朋友! 『黒竜』ゆかり様ぁぁーっ!!」

「なんだ~? この楽しいゲームも残すところあと二つか? どうせなら主神をぶっ飛ばして気持ちよく終わりにしたいものだな!」


さすがゆかり様だぁぁーっ!! 大胆不敵ぃぃーっ! ソコガ素敵ぃぃーっ!


 あはは♪ ゆかりはゆかりでまた人気者だね! その誰も恐れず媚びることのない堂々した姿勢に憧れを抱く者も多いみたい♪ 実際ゆかりは格好いいからねぇ♪


「ゆかりーっ! 頑張るのよぉぉーっ! 私の代わりにティリアをぎゃふんと言わせなさーい!」

「ゆかりさん頑張って下さいね! 僕も応援してます!」

「私達も応援してるよぉ~♪」「ゆかりちゃんファイトーっ!」


 あらら~♪ こりゃ今頃ティリアも自分の宮殿のモニターで「ぐぬぬっ!」とか唸ってそうだね? シェラザードってば凄い応援するなぁ? カインもゆかりの彼氏として中々に熱の入った応援、リールとフォーネもお友達らしく、その声援を惜しみ無く贈ってるね♪


「最後はこの人! 何を隠そう! 前回の城主! アリス様だぁぁーっ!」


ワアァァァーッ!! 来たぞ来たぞぉぉーっ! 我等が白ぱんちゅぅぅーっ!!


「じゃ、じゃかましいわこのアホンダラどもぉぉーっ! フツーに応援しやがれでっすよぉあんた等ぁぁーっ!!」

「ワハハ! 頑張れよぉ~アリスの嬢ちゃん!」「ふふっ僕達も応援していますよ?」

「あっはっは! 『帝国組』全滅しちゃったからねぇ♪」

「「「頑張れ頑張れアリス!!」」」


 そして最後はアリスだね。この子はそのガードの弛さから観衆達にもお色気枠と認識されちゃってるみたいで、迷惑な期待を寄せられているようだ。まぁ、でも……面白いからほっとこう。ちゃんとゼオンやラグナース、ルヴィアス達『帝国組』みたいにまともな応援してるみんなもいるしね♪

団子ア《返り討ちにして差し上げます!( ・`ω・´)》

団子レ《発射発射~♪ヽ( ゜∀゜)ノ》

団子フ《撃ちまくりぃーっ!ヾ(o≧∀≦o)ノ゛》

ズダダッダダダーン!!

通魔女「なんのなんのエアもっちバリア~♪o(*≧∇≦)ノ」

もにもにもにーん! ダダダダダダッ!!

団子フ《いったぁーいっ!?Σ(>Д<)》

団子ア《そんな!Σ(゜ロ゜;) 跳ね返して来るなんて!( `д´)》

団子レ《これならどーだ!?( ̄0 ̄)/》

バシュバシュバシューッ!!

通魔女「ホーミング弾?( ´ー`) そんなのは、こう引き付けた後に素早くあんた達の真後ろに一気に加速!(*`エ´)」

団子ア《あ!(;゜0゜) バカレウィリ!(>д<*) ミサイルが真正面ですよ!?(ノ゜Д゜)ノ》

ボガンッボガァァァーンッ!!

団子レ《んにゃあぁぁーっ!?☆ ̄(>。☆)》

団子フ《こ、こうなりゃ必殺の『超スーパーゴッデムビーム』を食らえぇーっ!!(≧□≦)》

ズビィィィィームッ!!

通魔女「あのビームね!?φ(`д´) エアもっちバリアをUの字にして、こうよっ!!ヽ(・∀・)ノ」

グニャアァァァーン!! ビィィームッ!!

団子フ《ウソでしょーっ!?Σ(O_O;) ビームを曲げたっての!?( ゜□゜) あーっ!?。゜(゜´Д`゜)゜。》

ボォォンッ!! ボボボオォォーンッ!!

通魔女「さて、今度はこっちから行くわよ~♪ヽ(*>∇<)ノ まずはレイヴンのホーミング弾!(。・`з・)ノ」

バシュバシューッ!!

通魔女「からの~逃げる先にルロイヤビーム&レイミーアライフル!o( ̄ー ̄)○☆」

団子ア《回避ーってぇ~の先にビームがぁぁーっライフル弾がぁぁーっ!?ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿》

団子フ《なんで自分から当たりに行くのアルティ姉ぇーっ!?Σ(Д゜;/)/》

ボガァボガアァァーンッ!!

団子レ《あーホーミング弾もくるーっ!!ヽ(;゜;Д;゜;; )ギャァァァ》

ドゴドゴドゴォォーン!!

通魔女「まだまだこれから!o( ゜Д゜)o 置きウノ貫通弾からの超加速!ε=(ノ゜Д゜)ノ ゼロ距離翼のショットガン!!☆○(゜ο゜)o」

ボンボンボンボォォーンッ!!

通魔女「離脱しつつのドゥエミサイル!!(о^∇^о)」

団子フ《あばばばばっ!?ヘ(゜ο°;)ノ》

ドドォンッドドォンッドドドォォーンッ!!

団子ア《うきゃあぁぁーっ!!(×_×) あぁぁーっ!Σ( ゜Д゜) 貫通弾がぁぁーっ!?ヾ(;゜;Д;゜;)ノ゛》

ドゴドゴドッゴォォーンッ!!!

団子レ《あぎゃぎゃぎゃ!?(´□`; 三 ;´□`) 操縦不能操縦不能ぉーっ!((゜□゜;))》

通魔女「これで終わりよぉ~♪( *´艸`) ゼーロの『まちょりゅうしほー』発射ぁぁーっ!!ι(`ロ´)ノ」

ボンボンボンボォォーンッ!! ズドォォーンッッ!!

団子達《あぁぁーっれぇぇぇーっ!!》

ドッガァァーンッ!!

みんな「……パねぇ((((;゜Д゜)))」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ